2024年新潟2歳S(G3)予想

昨年の2歳女王を送り出した近年活発な1戦!

昨年はアスコリピチェーノ、2021年はセリフォスと、のちにマイルG1を制した馬たちが勝ち名乗りを上げるなど、近年活発な2歳重賞。それより前はハープスター、さらにその前はセイウンワンダーとやはりこちらもマイルG1を勝っている。
そんな隠れ出世レースに今年も先を楽しみにされた11頭が集まった。レース分析をしつつ、各馬について評価し買い目を考えていこう。

マイル戦にあってマイル戦にあらず?

上に挙げたような名前だけ見るとこのレースはいかにもマイラーらしいスピードのあるタイプが求められているように感じるが果たしてそうだろうか。近年のタイムとペースを見てみよう。

開催年 時計 前3F-後3F
23年 1:33.8 35.4-34.0
22年 1:35.9 36.6-33.7
21年 1:33.8 36.2-33.6
20年 1:34.6 34.6-35.1
19年 1:35.0 36.1-33.6

おわかりいただけただろうか。過去5年では2020年以外、前半が遅く後半が1秒以上速いスローペースのラップばかりで、まるでスピード勝負のマイル戦とは言い難いのだ。
こうなるのも無理からぬことで、まず第一にキャリア1,2戦の2歳馬はそれほど速いペースを作らない。それに頭数もここ数年は12頭程度の少頭数で行われており、ポジション争いが激しくなりにくい
極めつけは新潟芝1600mというコース形状にある。ご存じの通り新潟の芝コースは非常に直線が長いが、その分ジョッキー心理は「できるだけ脚を溜める」方向に働いてしまう。結果としてスローペースからの瞬発力勝負になりがちで、特に開幕週の関屋記念ではこの効果が大きく働いて前の馬が残ることになる。実際今年の関屋記念でも、トゥードジボンが35.4-33.3のスローペースで逃げ切ったことは記憶に新しい。

逃げ上手の若駒

話を新潟2歳Sに戻す。結局あのアニメ見てないんだよな。ショタコンじゃないし。
こういった条件が重なると当然逃げ馬有利。過去5年で逃げた馬と着順は以下の通り。

開催年  逃げ馬の名前  着順
23年 ショウナンマヌエラ 2着
22年 バグラダス     4着
21年 オタルエバー    3着
20年 ハヴァス      9着
19年 エレナアヴァンティ 5着

5頭中2頭が馬券内で、馬券外の3頭も内2頭が掲示板確保。こういう傾向を見せられると馬券は逃げ馬から行きたい。
では誰が逃げるのか?2歳馬に逃げを打たせるのは今後の教育を考えるとリスクがつきまとうので安易に逃げたいジョッキーはいないはず。それこそ「この馬の現役生活最大目標は新潟2歳Sです」なんてのがいれば話は別だがそんなことはまずないので、重賞といえど教育も兼ねて乗りたいだろう。そう考えるとまず第一に考えられるのが「既に逃げを経験した馬」。それから「テンのスピードがつくので前に出てしまう馬」。逃げ経験と距離延長組は注視したい。差してくる相手もできるだけポジション前。末脚重視。

出走馬分析

まず「逃げを経験した馬」で言えば今回だと4 シンフォーエバーのみ。もちろんただ逃げたから買うというだけではなく新馬のラスト2F10.7-11.0がいい。溜めたとはいえ逃げてこの数字は評価したい。アメリカ血統で先行力もある。枠も悪くないところを引いた。ネックはやはり乗り替わり。岩田康誠Jはどちらかというと自分でじっくり馬を育てるタイプなので、こういう乗り替わりで味を引き出せるかは気になるところ。何も考えずに前に出してくれればそれだけでもこちらは助かるが。

距離延長組で前に行けそうなのが5 モジャーリオ。2歳の2戦目は大体ペースが新馬戦より速くなるのでこれを経験したかどうかの差は大きい。ただ未勝利戦のないようがめちゃくちゃ良かったかと言われると…。2 スリールミニョンも行こうと思えばいけるか。正直こちらも新馬戦の内容だけ取るとちょっと家賃が高い。11 キタノクニカラ、7 ケイテンアイジンはもっとキツイ。この辺が来るなら枠とトラックバイアスの助けが必要かな。逆に言うならここら辺が来ると差し馬の相手が間に合わなくて外れる。

差し組で魅力的なのが3 スターウェーブ。密かに楽しみにしていた馬。気性的にはそれこそ来年の今頃キーンランドカップを走っててもおかしくはないが今は許容範囲。府中で33.4の上がりを使えるならこの場で印を重くしたい。三浦Jがこういう場面で前に行けないことは多々あったのでちょっと後ろ目のイメージで。届くかどうかは馬場次第かな。6 コートアリシアンの差し脚もよかった。新馬戦がマイルのわりにスローだったのとさらにそれで出遅れているのでスターウェーブよりも後ろになる可能性があるが…。10 プロクレイアもいい内容だったがちょっと不満の残る数字。ヒモ。

1 ジョリーレーヌと9 トータルクラリティは気性が気性だけにスロー想定では買いづらい。8 マジカルフェアリーもどこか重賞で活躍してくれそうだが最後方争いしてそうで。位置さえ取れれば差してきそうなのでゲート次第

買い目
馬連
4-3,6,8
複勝
5

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