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パルデアGSにおける「草枠」の考察


GSルールにおける「草枠」

草タイプは水タイプと地面タイプに耐性があり,その両方のタイプに抜群を突けることからGSルールにおいてはカイオーガ,グラードンに対するメタとして良く採用されてきました.
また,草タイプは「キノコのほうし」や「ねむりごな」などの粉技を主体としたサポートが得意であり警戒の対象ともなってきました.
そこで,今回はパルデアでのGSルールで草タイプの活躍を研究し,その活躍を調べたいと思います.

パルデアGSの情報源と草ポケ達の採用状況

カルフールさんのブログ,カルフールのポケモン徒然日記には2023年6月のポケモンホーム解禁からDLC碧の仮面発売直後までのGSルールの大会の結果がまとめられています.そのデータと著者が参加したルールでの草タイプのポケモンの情報を集めてそれぞれのポケモンが伝説のポケモンとどのように戦おうとしているのかを調べようと思いました.

大会での使用率順位と開拓状況考察

下の表に大会で良く使用される草タイプの使用率順位とその平均値を示します.人気な草タイプはモロバレル,ゴリランダー,チオンジェン,テツノイサハ,アラブルタケ,ワタッコ,ドレディア(ヒスイ),ユキノオー,ブリガロンでした.
このほかにオリーヴァ,スコヴィラン,原種ドレディア,トロピウス,マスカーニャ,ノクタス,アマージョに1つの大会だけでの使用実績がありました.また,オーガポン,ヤバソチャの利用が可能だったのは9月23日の大会のみです.この大会でそれぞれオーガポンが使用率1位,ヤバソチャが3位でした.

大会での使用率順位

DLCで利用可能になったダーテング以外の草悪タイプのポケモンには注目されて採用されたことがあるようです.

水,地面耐性持ちとしての草タイプ

特殊耐久,物理耐久が高いポケモンたちが良く採用されていると考えられます.それぞれモロバレルより高いポケモンたちのうち,採用実績のないポケモンはリククラゲ,ゴーゴート,タルップル,リーフィアの4匹と碧の仮面で追加されたドダイトス,カミッチュです.
タルップル以外のパルデア初期内定組は物理耐久か特殊耐久のどちらかが低いポケモンたちでグラードン,カイオーガ両方に強いとは言いにくいポケモンたちです.それらが採用実績のない理由なのだと推測できます.
タルップルについてはSが遅く,可能なサポートが限られるのが採用実績のない理由でしょうか?白馬バドレックスにトリル下で先行できるので,覚える技に「にらみつける」があれば採用できたかもしれません(実際にはないですが).

葉緑素を持つ草タイプ

特性葉緑素の草タイプとしてワタッコやヒスイドレディアが良く採用されており,原種のドレディアやスコヴィラン,トロピウスなど優秀な補助技を持つポケモンが採用された実績があるようです.
アストラルビットが無効なメブキジカやDLCで新規追加されたハハコモリ,サーフゴーへの打点となるはたきおとすを獲得したリーフィアなど葉緑素サポーターには開拓の余地があるのかもしれないと考えられます.

特性に注目される草タイプ

採用実績のある草タイプでユキノオーとアマージョはそれぞれ,「ゆきふらし」と「じょおうのいげん」が所有者の少ない希少特性である点が注目されていると考えられます.この2匹はGSルールでもこれからも活躍してくれると期待されます.

各ポケモンのアイテムの傾向

著者が参加したパルデアGS大会のポケモンホームの情報から人気な草タイプについて持ち物の順位表を作りました.
著者が参加したパルデアGS大会は以下の4つです.

  • 2023/6/4 Cobalt杯

  • 2023/6/21 カルフール杯#1

  • 2023/8/5 カルフール杯#3

  • 2023/9/9 9th GS Cup

  • 2023/9/23 パルデアGS DLC01

モロバレル

地方,全国図鑑ルールでも優秀なポケモンとして評価されているモロバレルの持ち物順位表は次のようになりました.
オボンのみ,混乱実(バンジのみ等),たべのこしなどのポケモンの耐久を底上げするアイテムをメインとし,きあいのタスキやヤチェのみ,バコウのみなどの1撃でやられてしまうことへの保険となるアイテム,ゴツゴツメット,くろいてっきゅうが研究されているようです.

持ち物順位表(モロバレル)

ゴリランダー

フィールドを取ることでミライドンの弱体化が可能なゴリランダーの持ち物順位表は次のようになりました.
オボンのみやとつげきチョッキなどのゴリランダーの耐久を底上げするアイテムの他にもイカサマダイス(おそらくタネマシンガンの火力の安定化目的),クリアチャームなど安定的に火力を発揮するためのアイテムも研究されているようです.
脱出パックも検討されているようですが,著者としてはねこだましを打ちたい相手がいる時に,相手のいかくで脱出パックが暴発して相手の行動を妨害できず,味方が大ダメージを受けてしまう展開を想像してしまうので使いたくはないです.

持ち物順位表(ゴリランダー)

チオンジェン

四災の一匹で特性と合わさって高い耐久をもつチオンジェンの持ち物順位表は次のようになりました.
オボンのみ,とつげきチョッキ,たべのこしと耐久を底上げするアイテムが研究されているようです.
著者はグラードン対策として採用したところ,グラードンがコライドンと組むことが多くなっていてグラードン構築に対してチオンジェンを選出できないという苦い経験をしたため,GSルールでは今後グラードン対策としては使うつもりがないです(9/9日の記録は著者のパーティのもの).

持ち物順位表(チオンジェン)

テツノイサハ

特別なレイドで手に入れられるようになってから,ランクバトルでは一向に使用可能にならないテツノイサハの持ち物順位表は次のようになりました(GS仲間大会として設定できる 公式ルール3では使用可能).
エレキシードというミライドンと組み合わせることが想定されたアイテムやこだわりスカーフ,いのちのたまやブーストエナジーといった火力向上アイテム,とつげきチョッキが研究されているようです.

持ち物順位表(テツノイサハ)

アラブルタケ

モロバレルのパラドックスポケモンであるアラブルタケの持ち物順位表は次のようになりました.
こだわり鉢巻やくろいめがね,イカサマダイスなどの火力アップアイテムとたべのこし,オボンのみが主流でゴツゴツメットも研究されているようです.

持ち物順位表(アラブルタケ)

ワタッコ

色違いがピンクでかわいいことでおなじみのワタッコの持ち物順位表は次のようになりました.
こうかくレンズときあいのタスキの2つが研究されているようです.

持ち物順位表(ワタッコ)

ドレディア(ヒスイ)

ヒスイの過酷な環境で格闘タイプを得たドレディア(ヒスイ)の持ち物順位表は次のようになりました.
ワタッコと同じくこうかくレンズときあいのタスキに加えておんみつマントも研究されているようです.

持ち物順位表(ドレディア(ヒスイ))

ユキノオー

ゆき(あられ)パーティの中核を担い続けているユキノオーの持ち物順位表は次のようになりました.
オーロラベールのターン数を増やすひかりのねんど,ユキノオーの微妙な耐久を保証するきあいのタスキ,雪のターン数をふやすつめたいいわ,じゃくてんほけん(?)といろいろな方向の持ち物が研究されているようです.

持ち物順位表(ユキノオー)

ブリガロン

6世代の不遇枠でおなじみのブリガロンの持ち物順位表は次のようになりました.これは1人の方が研究されているようです.ブリガロンはパルデアGSで強力な妨害手段であるワイドガードを覚えるので面白そうです.


持ち物順位表(ブリガロン)

オーガポン・ヤバソチャ

これらのポケモンは碧の仮面で新しく追加されたポケモンです.
パルデアGSの仲間大会としては1回のみの開催で持ち物はオーガポンについては画像の通り,ヤバソチャについてはゴツゴツメットが試されていました.これから様々なアイテムの研究が進むことを期待したいです.

まとめ

大会のデータからはそのポケモンが使われたということは分かりますが,強いかどうかはまた別の問題だと感じました.

例えばモロバレルは一般ルールでよくつかわれ,強いポケモンです.しかし,著者の体感としては強くないと感じています.理由は草タイプとして電気技を受けてほしいと思うのですが,特化眼鏡ミライドンのフィールドイナズマドライブでHD特化バレルが乱2であって,モロバレルの他にミライドンに強いポケモンを採用する必要があるからです.また,エレキフィールド下のモロバレルが非常に動きにくいという問題もあります.

このような体感とデータの差をどのように埋めるのかというところは今後の考察の課題だと考えています.

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