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BitSummitVol6に出展して感じた事

こんばんは、どんぺまです。

5/12,5/13にBitSummitという京都で開かれるインディーズゲームのイベントがありました。規模は結構大きく日本の大手企業や海外パブリッシャーそして個人ゲーム開発者が出展しておりました。

かくゆう私も出展しておりました。ゲームのイベントにでるのは2回目で最初がデジゲー博でした。デジゲー博に出展した時は「イベントいいな!楽しいな!」という気持ちだったのでイベントにはなるべく出ようと思いました。しかしBitSummitに出展してみたものの色々もモヤモヤが残りました。

まず、出展料高い。申し込みに3000円。審査が通ったら3万円。審査基準は謎。スポンサーには任天堂、PlayStation、Cygamesを始め多くの企業が協賛しておりました。そちらのほうで賄えないかい?

次に客層が違う。デジゲー博やTokyoSandBoxと明らかに違う。何が違うか。普通にTGSに来るお客さんって感じ。親子ずれやカップル、ゲームをあまりやらなそうな人達がたくさんくる。もちろんゲーム好きも来る。おそらくコミケなどの即売会にこないようなお客さんだ。そしたら何が起こるか。

私のブースでは体験版を200円で置いておいた。

こんな声が聞こえてきた。

「体験版有料で売るとかありえんだろwwww」

「こんなんで金とるのかよwないわw」

クソリプが飛んできた。あれ、自分のタイムラインにそんな事いう人いたかなぁ。アカウント名もわからない。ミュートもブロックもできない。

いいよ、別に価値と感じないなら遊んでもらわなくてもいい。むしろゲームはなんでも無料でできると思う人は帰ってくれ。大手のソシャゲでも遊んでいればいい。ちゃんと価値があるって思った人に遊んでほしいしそういう人に対してゲームを作っていきたい。

さらに追い打ちをかけるようにプレイしている人から

「なんで体験版有料で売ってんの?」と質問が飛んできた。

自分は「まぁなんといいますか、個人クリエイターを応援するという意味の方が強いと思います。私もそうですが、個人クリエイターを応援したい人は一定数いるのでそういう人達に向けてでしょうか。最近は日本でも個人クリエイターの応援サービスが増えてきているのでそれに似たような物です。」

「ふーん、そう。いや批判したいとかじゃないんだけどね単純になんでかなって思っただけ」

次に「これは趣味なの?」という質問だ。

自分は「趣味・・・そうですね、これで食っていければ良いですが今すぐそんな事にもならないので・・・」

そして畳みかけるように「いや、だから趣味なんでしょ?」と。

この人は何が言いたいんだ。何を言わせたいんだ。とりあえず「はい、趣味です」と答えた。そう答えないと次に何を言われるか分からなかった。早く帰ってほしいし、自分もすでに帰りたかった。

そんなやりとりをしていると子供がイスにさっと座ってゲームをしはじめた。

すると嫌なおっさんは「ほら、子供がプレイするよ良くプレイをみておきな」と。ん?助言なのか?このおっさんはもしかして良いおっさんなのか?ツンデレおっさんなのか?

あいにく自分のゲームは2Dアクションでずっと1人でプレイしていたのでレベルデザインがガバガバだった。案の定子供がクリアできずに穴に落ちていった。ごめんよ、悲しい思いをさせたよ。そして帰り際に体験版をスッと持っていかれた。ああ、これが商品かなんてわからないよな。おそらくこの子の親にもわからないよな。

そこで嫌なおっさんが「いいよ、上げちゃいなよ。おれが払うよ」と200円を差し出した。
え!このおっさんめっちゃ良いおっさんじゃん!最高神じゃん!
自分の子供でもない赤の他人が持って行ったもの会計をしてくれるとか神!

神は驚く事に何度も何度も自分のゲームをプレイしていた。
「ごめんね長く占領して、もうちょっとだからさ」と。
いえいえ、とんでもございません神よ。いくらでも鎮座してください。
ん?もうちょっと?何がもうちょっとなのだ?

そしてコントローラーを置いた神は名刺を取り出した。
「一応身分を明かすけどさ、結構長くゲーム会社やってるから色々みてきてるんだわ」
ん?ぶっちゃけ名刺の会社名は分からなかったが社長さんだった。
あとで調べたら20年くらい続くデベロッパーで結構有名タイトルも請け負っていた。不勉強でした。

「まぁこのゲームはさ、ぶっちゃけクソゲーだわ」
あー!神じゃねぇよ!悪魔だよこの人!目の前でクソリプ撃ってきたよ!直撃だよ!
「問題はさ、かすったかかすってないかの所で当たってるからそれがすごい気持ち悪い。シューティングとかはさ見た目よりも自機の当たり判定は小さくするものなのよ。基本なんだけど、それをやっていない。それで敵の当たり判定は大きくするってのが定石ね」

「それするだけでもだいぶ遊び心地は良くなると思うよ!」
え?なに?やっぱり神なの?そんなアドバイスする人ひとりもいなかったよ?だいたい敵が強いとか、ステージが難しいとか攻撃方法が少ないとか。
そんなありきたりな事は言わなくても分かってるよーって感じな意見が多かったけど。すごい適格なアドバイスだよ?

「まぁ情熱をもって取り組んでるのは凄い伝わってきたからがんばって!あと、体験版一つ頂戴。」
神だーー!!!神が仰せなすったぞーーーい!
結果めっちゃいい人だった。社長になる人は違うな。
いやだってプライべートの時間を削ってわざわざ京都まで来てどこの誰かも分からないような未完成のゲームを何度もプレイしてアドバイスするってもう何かすごいなって。相手の悪い所指摘するって結構パワーいる事だと思う。

指摘できるって事は分かってないとできない事なんだよ。プレイした人の中に「いや、これ全然おもしろくない。全然だめだよ」とか言って帰っていく人がいましたけど何がダメか指摘できていなかった。改善策を提案できるのは優秀な人でないと出来ないんだなと改めて勉強になった。

他に感じた事は周りとのレベルの差。真ん中のビルが自分って感じ。

海外なんてメガブース?と呼ばれるコンテストに勝ち抜いてきた猛者が来ている。個人ブースには日本の企業がしれっといる。後ろ向いたら超デカいプロジェクターに凄いゲームが投影され、前は巨大なディスプレイの壁。
それに挟まれるわたし。アウェイ感。個人と企業が同じ戦場で戦うの辛いなって。市場に並んでしまえば結局同じ事が起きるわけですが。

もちろん良い事もあった。1日目にボロカスに言われたお陰で帰ってバランス調整して2日目展示してた時はあまり何も言われなかった。というか疲れて聞く気力が結構無くなってたのもある。悪い意見ばかりではないし、良いね!と言ってくれる人もいた。

他にはツイッター上にいる人に会えたりするのも良い事だと思う。リアルで合うと何か嬉しい。本当にいたんだみたいな。

まとめると
辛い所
・出展料&遠征費が高い。(5万以上
・クソリプがリアルで飛んでくる。ブロックできない。
・強い企業と海外デベロッパーに囲まれて疎外感。
・二日間立ちっぱなしなのでアホほど疲れる。良い靴と強い肉体が必要。
良い所
・ツイッター上の人にあえる。話せる。
・アドバイスがもらえる。たまに褒めてもらえる。
・何らかの経験値がたまる。
・やっぱり締め切りが設けられるので開発速度が上がる。

よし!来年もでよう!ってなるかと言われたらうーんって感じです。
本当にゲームが完成していて胸を張ってこれが俺のゲームだ!って状態なら来てもいいかな?って感じです。ステージ1が出来てプレイヤーが動くようになったレベルで持ってくる所じゃないなと思いました。

結論デジゲー博は凄い優しくて良かった。辛い所で戦う必要なんてない。
好きと言ってくれる人に対して頑張った方が良いじゃないか。

次は当選してたらコミケか、デジゲーかですね。どっちも運!
それではまた。
あー、いっぱいウンコした。

追記:続き


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