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【2021年に出会った旧譜や名曲など10選】

新譜を追いながら、過去の名作・名曲を探し出すという作業もあるのでなかなか大変でありまして。

今年出会った過去のマスターピース達、挙げれば30~50くらいはありそうなのだけどキリがないので、特に印象深いベスト10を選んでみた。アルバム単位だったり曲単位だったりアーティスト単位だったり。今年は新しい扉も少しだけ開いたような気もしていたり。

①Ronnie D'Addario
The Lemon Twigsのお父上。息子達にそのメロディ創造の才能はしっかり受け継がれていたわけだけれども、漫画やゲームの世界みたく能力の源的なモノを一子相伝で譲ったわけではなくまだまだ現役で2019年の目下最新作も素晴らしい出来映え。ベースにあるのはPaul McCartney的美メロなのだけど、同じくポール的と評されるEmit Rhodesが時に実験的であったり牧歌的であったりサウンド全体に対して拘りがある洋楽然とした雰囲気を持つのに対して、こちらは「Here, There And Everywhere」のように、歌のメロディ自体の美麗さ&泣きにいっそうフォーカスしているアーティストのように感じた。そして僕はそちらが好きなんであります。

②Night Flowers
シューゲイズ・ポップバンドということなのだけど、そう言われなければUKロックのバンドと思っていたかも。とにかく⬇️に挙げた曲一発でテクニカルノックアウト。イントロからサビ渡るまで全てが美しいうねりとフックに満ち満ちたメロディで、サビで危うく失禁しそうになったため、二回目以降聴く時に備えるためにハルンケアを買いにひとまず薬局に走った。他の曲も軒並み哀愁120%の美メロ大会絶賛開催中になっていて作曲担当のメンバーの才能が怖い。

③Sad Day for Puppets
こちらも②と同じような音楽性のバンド。何曲か聴いてメロディ良いな~と思っていたところに⬇️の曲が鳴った瞬間には圧倒的な勝利を確信し、自然にガッツポーズをしていた。なんてったって哀愁と叙情の生産量世界一と言われるストックホルムのバンドだからそれも納得。尚、この②③や、他にこの後出てくる幾つかも今年お友達になった素敵な方から教えてもらったアーティストばかりで、とても足を向けて寝られない。

④Matt Bissonette
David Lee Roth、Ringo Starr、Elton Johnなどのビッグネームのサポートメンバーを長年つとめてきた凄腕ベーシスト。なのだけど、それは世を忍ぶ仮の姿で正体はウルトラミラクルパワーポッパー。裏方から客観的な経験を積むことでその才能に磨きをかけてきた職人が、爽快でちょっぴり甘酸っぱくてとびきりキャッチーなアメリカンポップスをこれでもかと繰り出してくる。⬇️に挙げる2曲なんかはAdam SchmittとかNelsonが好きな人にはたまらないのではないかと思う。

⑤Freddy / Massive
この曲良すぎるでしょ。。サビの泣きメロが基準値を大幅にオーバー。ティッシュメーカーから差し向けられた産業スパイの疑惑さえ出ている。まだアルバムをしっかり聴けたわけではないのだけど、Ben Kwellerあたりの世界観に近いアーティストなのかと思われる。このレベルのメロディメイカーが無名のまま潜んでいるのがパワーポップワールド。

⑥Darryl Wezy / Shilver Lining
まあ⬇️を一回聴いてみてくだされ。Aメロからアクセル全開のフック。John Lenn的、Donnie Vie的、奥田民生的な例の秘孔を突いたメロディ。
彼を産んだインドネシアのパワーポップシーン、The Adams、Skandlなども居るし、実は強者ひしめく修羅の国である可能性がここのところまことしやかに囁かれている。

⑦Mojave 3『Puzzles Like You』
パワーポップなのかシューゲイザーなのかもはやよくわからないのだけど、キャッチーで美メロだから良いに決まっている。メロディ愛好家ならアルバムの頭数3曲で大体殺られます。

⑧Joey Sykes『Classic New Rock』
ジョン・サイクスではない。ジョーイです。アルバムタイトル通り、メロディを大切にした古き良きアメリカンロック/ポップスを貫いている。ラズベリーズの名曲「Go All the Way」が見事にはまっているのも彼の確かな実力とスタイルゆえ。

⑨PASSPO☆ / バスタブ
なんたる良い曲だと思ったら、オリジナルはTREATの未発表曲とのこと。ホワイトスネイクの「The Deeper the Love」みたいな魅惑のイントロから、嫌いな人いるわけないリズム🎸のザクザク感。さすがのTreatクオリティなメロディ。尚、我らがMikael Erlandsson先生もカバーしています。

⑩Nightmare of You 『Nightmare of You』
クセが強いが、それがまたやみつきになるようなボーカルと濃ゆいメロ。耽美的The Kooks。

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