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夜更かしについて

 幼い頃から夜更かしが大好きで,現在に至っても偶に夜更かしする癖が抜け切らずにいます。そんなわけで今回は夜って楽しいですよねって話です。
 普段からリアルでもネットでも日陰で生きている私にとって夜は最も活発的になる時間帯です。絵を描くのも,動画を作るのも,記事を書くのも全部帰宅してから寝るまでの間にちょっとずつ進めています。休日も作業は夜中に進めていて,それが実に捗ります。何十回も聴いた音楽を,またいつもの通りに聴き流しながら作業に取り組む事が最近の日課になりかけています。2時や3時までやるってのは最近減って来ましたけどね。
 学生の頃は意味もなく夜を消費するのが好きでした。何をするでもなく,ただ夜に起きてるって事が楽しかった時期があって,よく散歩とかに出掛けていました。月明りと街灯でほんのりと明るくなる街がホリゾントの掛かる劇場みたいで,そんな涼しさの残る街を宛てもなく歩くと,微睡みと目覚めの真ん中みたいな感覚になれました。歓楽街は怖いし距離あるしで夜には殆ど行かなかったけど,それでも河川に沿って歩いたり,コンビニに立ち寄ったり,深夜にやってる飲食チェーンに立ち寄ってみたりするのが当時の私にとって新鮮な感覚でした。勿論,夜でも明るい所は虫みたいに集まる輩がちょくちょく居て,近寄る度胸もないので大きく迂回して避けてくのもまた一興だったのです。まあ流石に冬に散歩する事はないです。夏だけです。
 また無駄に夜を食い潰す為に手を出したのが深夜ラジオでした。その中でもやはりANNとJUNKを聴きふけたのはモロな学生らしさがあるなぁと自分でも思います。リアルタイムで流れるラジオはテレビや動画とは違う生の声で,拠り所を求めていた私には丁度いい居心地でした。深夜ラジオのアーカイブを聴くのはその頃からの名残りみたいなモノで,最近もその頃の感覚が懐かしくなってそんな題材の本を読みました。本当はリアルタイムで聴きたいんですけど,当然仕事があるのでそんな訳にもいかないんですね。
 現在でも夜は私の時間です。夜更かしする事は減ったけれど,心はもっと夜に生きていたくて。去年までは仕事だろうと何だろうと,平気で起きてましたが最近はそんな無茶も効かなくなってきました。夜は楽しいんです。夜を乗りこなす度に,自身が夜に溶け込んでいく感覚が,夜の一部になってゆく感触が身に沁みます。夜という蠱惑に呑まれた者の戯言でした。

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