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『ヤホデミー賞』詳細 Trailer編集後記

 皆さん、お久しぶりです。今回はぶらやほ君と私の2人で立ち上げたまま全く音沙汰のない身内企画の紹介と告知動画の編集後記です。

ヤホデミー賞とは?

 ぶらやほ君主任の映像制作集団「最強プロダクション」という組織がありまして、そこのメンバー達が各々自由に映像を作って見せ合おうという企画がヤホデミー賞です。別にクオリティの高いモノやちゃんとしたモノを集める様なニュアンスではなく、他人の作った作品を見たいっていう好奇心だけの事です。賞とは言っていますが作品で優劣を決める事はせず提出作品全てにヤホデミー賞が授与されます。
 ちなみに企画の立ち上げ自体は2019年12月中旬でしたが、色々折り合いが付かず結局現在まで開催できていないという状況です。更に言うと今後いつ開催できるかも未定です。

参加するにあたって

 動画内で示した通りです。内外問わず作品は募集していますし、本当に何でも良いんです。自主制作映画みたいな実写でも、コマ撮りのアニメでも、CGを使った作品でも。鉛筆をカッターで削るだけの映像に適当なBGMを乗せた作品や、クリスタのタイムラプス機能でイラストメイキング動画での参加もアリでしょう。レギュレーションや縛りのない自由な発想の作品をお待ちしています。

 一応提出用の規格などを動画内で明示しましたが、余りお気になさらずに制作して欲しいです。動画比率が16:9でなくても正直良いですし、7分を多少超えても平気ですし、スマートフォンで編集したら動画の拡張子もmp4にならない場合もありますので。飽くまでもこれらは目安程度です。

 また作品提出や参加表明に関しましてはぶらやほ君か私にDMか何かでお声掛け頂ければ、その都度ご案内いたします。質問等も気軽にお問い合わせください。参加したいけど何から始めれば良いか分からない、自由すぎて題材が決まらない、作品は出したいけど作者名は伏せてほしい等のご相談にも対応いたします。動画制作の未経験者も大歓迎なので是非ね。

Trailer編集後記「発端」

 ここから通常通りの編集後記に移ります。今回は告知動画なのでなるべく短くキャッチーにする事でした。規格の概要とか詳細はnoteなりDMなりで補えるので、まずは企画に興味を持って貰える動画を目指しました。加えて私自身動画制作のセンスがないので、センスのある様々な所から要素を借りて制作しました。その元ネタみたいなモノもご紹介します。
 楽曲はアップテンポであり騒々しくないモノにすることで、鬱陶しくない音ハメに仕上がったのではないでしょうか。あと初めてこの曲を聴いた時点で、コレで何か作ってみたいと感じたのも選曲理由の1つかも知れません。
 加えて何で1年丸々止まってた企画の告知動画を今出すのか、という部分に関しては完全に私が作りたくなったからです。私が作品をあげたのは2020年の12月のACCという自主制作のカードゲームを最後に、コレ以降何も作っていなかった事になります。私はストレスを創作にぶつける事で発散するという性分があり、好い加減簡単なモノで良いから作りたかったんですね。

Trailer編集後記「シーン1 ロゴ」

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 さて今作は大きく3つのシーンに分かれていました。この節はヤホデミー賞のロゴを中心に展開した0:00~0:11について語ります。このシーンで初めに取り掛かったのはロゴデザインでした。構図はコレをベースとして帯の色を紫に、フォントは太い英字向けのArial Blackに変更しています。上の文字同士が触れ合う部分を白で溶かしたり、以前の記事で紹介した文字を四角に納める手法など、持てる手数でのアレンジを加えています。
 動画冒頭からロゴをアップでスクロールするのはハッキリと動を見せて、次にロゴを中央へ固定する事で静を際立せます。静の時には色ずれやラスター、グリッチ等を掛けて止まったままの動を生み出す。こうした緩急は人を惹きつけ易いですし、何より手軽なオシャレです。緩急と曲を如何に合わせるか特段注力しましたし、音ハメやリリックビデオにおいては最も重要視される要素なのではないでしょうか。

kkk - コピー

 ロゴが消えて文字だけになる場面でも、文字を発生させるタイミングや線とか円の動きも曲に合わせています。その際に登場する「ヤホデミー賞」の文字装飾の元ネタはこちら。元はゴシック体でしたが、今作ではうつくし明朝体で作ってみました。この手の装飾は実際に自分で似たモノを作ってみたくなります。動画の最後に再度この装飾が出てきますが、そちらはゴシック体でしっくり来る為明朝体には合わない装飾なんだと思います。
 次の場面でもロゴ越しの街が映し出されます。参考元はコレです。ここも静が基本です。フレームとしてのロゴはしばらく動かない変わりに、その奥にある街は足早に動いて行きます。ロゴのベースカラーを紫にした為、枠も紫で街自体にはアクセントカラーの緑を透明度上げて掛けています。静から動への移りとして、フレームごとリール回転する演出は先程示した参考元に沿っています。そのタイミングは歌詞の「Justify」に連動しており、これがピッタリ2拍分の動きに納まるのでスッキリしているんですね。

Trailer編集後記「シーン2 三角形」

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 黒地に白い図形が躍る場面、つまりは0:11~0:15についての話になります。まさに音ハメのシーンですね。ここでは新たに奥行きの概念を追加しており、初の本格的なカメラ制御を導入したシーンでもあります。2年前、試験的にカメラ制御を使った際はあまりコツが掴めず、しばらく使うのを避けていたので。話を戻します。奥行きを感じるのは、白点と白十字の動きに差がある為。白点の移動距離に対して白十字の移動距離は長いので、白点が奥、白十字が手前に位置する様見えてくる訳でした。
 モーショングラフィックスを作る事自体が初の試みだったので、なるべく基本的な動きにとどめています。縦横の移動、拡大と縮小、角度やライン幅や透明度の変更、といずれも普通の動きにイージングを拵えただけ。強いて言えば重なった部分は色を反転させた事くらいで、Z軸が加わるだけで思い通りに色相反転させる事が難しいくなるとは夢にも思っていませんでした。
 このシーンの主軸は見ての通り白三角で最終的にこれが動画の再生ボタンに変化します。実は再生ボタンに変化した時点でカメラ制御の範囲から外れており、Z軸への角度が付かない様にしています。最後にカーソルがボタンをクリックする事で次のシーンへと移動。大きめのクリック音を加え、送られてきた作品を再生するイメージです。
 お試しモーショングラフィックスなので高度なテクニックは使用しませんでしたが良いシーンになったと思います。使った図形等も三角形、五角形、十字、長方形、ドットと分かりやすい形に。また何かあれば再度モーショングラフィックスに着手してみたいです。このシーンで明確な技術の借用などはありませんでしたが、影響を受けた作品群は多分コレコレなのではないでしょうか。意識していませんでしたが、後に見返すと雰囲気が似てる気がします。

Trailer編集後記「シーン3 文字」

 最後のシーンは文字をふんだんに使っており、動画時間としては0:15~0:32が該当部分です。そのうち紙飛行機の登場前後で役割も演出も大きく異なるのが特徴的でしょう。言っても前半は企画説明で、特筆すべきテクニカルな事はありません。挙げるとするなら背景の色はゆっくり回転してるけど気付かれにくい点と枠線はコレを基にしているという点くらい。

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 後半は紙飛行機が画面を両断しシーンチェンジ。紙飛行機の演出はこちらを参考にしています。この場面切り替えが格好良すぎて初見では痺れましたね。で、ここから一昔前に流行ったボカロ曲のリリックビデオ的な表現に。たった3秒のシーンですが、やってみたい事を色々詰め込んでいます。まず背景に使用したクシャクシャな紙は自作で、実際に紙を丸めて写真を撮って素材にしています。ちょうど良いモノがネットに転がっていなかったので。紙のシワに合うフォントとして異世明源ノ明朝を陰影合成で使用し、シワが活きる透過具合に仕上がりました。下から文字群が上っていくのはコレを再現したかった為ですが、微妙に再現し切れず。

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 さっき申し上げた文字装飾はこちらで再登場します。色は先程と逆で黄字に白装飾、重くなるので文字ではなく画像として処理しています。フェードさせつつ回しながら登場させるのは、私の好きな登場方法なので頻繁に使用しています。また濃いシャドーで文字の中にカメラが飛び込んでいる雰囲気を出しているつもりでした。「Baby」で青緑の帯が横切るのは個人的にお気に入りです。

締めとして

 全体を通して意識していたのは真っ黒(#000000)をなるべく避けて明るい黒を使用する点、歌詞の譜割りを意識する点の2項目でした。そういった感じでヤホデミー賞はいつでも作品を募集しておりますので是非、どなたでも。映像制作の未経験者も歓迎なのでね。作品が集まり次第、開催の日程を決めていく事になりそうです。後、注意して欲しいのがコレ別にエイプリルフールの企画とかじゃなくて、本当に募集してますからね。

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