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竹工作 [竹のお菓子入れ]

竹の中から・・・

私がボランティア参加している竹林整備。その活動主体(NPO法人トチギ環境未来基地)で主催する「たけのこほり」イベントがありました。子供連れの家族や若い人たちも集まってきます。そこで、何か面白いものを見せたいと考えました。
「子供たちが来る」、「たけのこほり」、おやつなら・・・。「たけのこの里」でしょ。だったら、竹の中から「たけのこの里」が出てきたら面白いんじゃないか。よし、それを作ろう!
以前、竹のボトル・ケースを作りました。この作り方を使って、もっと太い孟宗竹で作りました。

作ったもの

”たけのこの里“が5つ入るお菓子入れを作りました。実用性はありませんが「春・タケノコ掘りのおやつにどうぞ」(というシャレです)。1つ1つがちょうど入る太さの竹に、5人家族風に。またはひな人形風に。

たけのこの里 ファミリー
ピッタリ容器

2022年春、「たけのこほり」イベント当日に披露しました。子供にも大人に好評で、作ったかいがありました。

お披露目の日

※ 補足 
たけのこの里。これを見知らぬ大人(私)が素手でつまんで子供さんに「はい、どうぞ」ってわけにはいかないよなぁ、衛生的じゃない。そこでこの時、つまむためのトングも竹で作りました。それはまた別の機会に紹介します。(実際のイベントでは小袋に入ったたけのこの里を子供たちにプレゼントしました。)

さて、これ以降はこのお菓子入れを作った時のエピソードです。

作り方

ボトルケースを作った時はシンデレラフィットにこだわりました。今度は違います。蓋がピッタリにはこだわりますが大きさは自由です。そこで、できるだけ大きい竹、ということで孟宗竹の下の方を使いました。容器の作り方は前回同様、蓋と本体の合わせ構造を作りました。

詰め方

バラバラと入れてみた

で、中に「たけのこの里」を入れよう。鮭のお腹からイクラがたくさん出てくるイメージで、竹の中らか“たけのこの里“がたくさん出てくるぞっ。ばらばらと入れてみました。すると、チョコが容器内面についてしまいました。黒板にチョークで線を書いたように。これでは衛生的じゃないなぁ。

きれいに並べてみた

そこで今度は1つ1つを上向きに立てて並べてみました。たくさんたくさん。すると今度は、上から眺めた時に「なんか、気持ち悪い」と感じました。ボツボツボツと黒いものがたくさん見える様子が。

配置しよう

そこで、最終的に数を減らそうと考えました。ついでにステージを作り、1つ1つがちょうど入る竹に座らせよう。5人家族、お雛様風に配置しよう、というアイディアになりました。

ステージを作って竹容器に入れると、今度は逆さにしないと取り出せない。たけのこの里を座らせたまま水平に取り出せるように。ということで左右に棒を立てました、これも竹で。そうなると、取り出したときにこの棒にも意味を持たせようと考え、旗を立てることにしました。これで最終決定です。

配置決定

工業製品とは違う手作り品

今回の物は、完全1品もの。1つのイベント展示限定で作りました。
最初には大まかなコンセプトのみで作り始め、途中でお菓子を入れてみて、その状況によって方向性を微調整する。そんな風に作ってきました。これって製品開発の過程に似ています。
昔は、全てきっちり考え企画し設計し、それから作り始めるというやり方でした。昨今は、まず試作してみて使ってみて、それを踏まえて修正や変更する。これを繰り返して完成度を高めていく。そんなやり方が多くなっています。

思いついた事が次々実現できたのは、この頃になるとたくさんの竹(材料)が我が家にストックされていたからです。すぐに試せる環境って大切なことですね。製造工程は工業製品とは違いますが、開発過程は似ていると思いました。(そういえば子供の頃って、こんな風に工作を楽しんでいましたよね。)

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