「万能型人材」と「スパイク型人材」

日本の教育は、万能型人材を育てることが理想とされている。いわゆるジェネラリストだ。

五段階評定で数学「5」、他強化すべて「1」のA君。全教科「4」のB君。優秀と思われるのはB君の方だ。

社会に出てどうだろう。プロとして、結果を求められる世界。全教科で「5」を求められる。活躍するのはA君の方だ。

その点、日本の教育は逆行している。A君のような子は、語弊を恐れずに言えば「問題児」だ。数学は放置し、他の教科を「2」へ「3」へと上げようとする。一般教養、という観点からは最低限の知識は必要かもしれないが、かといって過剰な気もする。「5」をさらに伸ばそうとする教育になっていない。

社会で求められるのは「6」を出してしまう「スパイク型人材」だ。ジェネラリストは活躍出来ないばかりか、簡単にリプレイスされる。理科で「4」がほしい時に、必ずしもB君である必要は無いからだ。

スパイク型人材になるためには、好きなことを仕事にすることだ。「趣味を仕事にする」は、ビジネスモデルが成立しているのであればぼくは賛成。熱中は才能だ。嫌々仕事をするプロより、熱中していつも仕事のことしか考えていないアマチュアでは、活躍するのは後者だ。

我々が高齢者になる頃には平均寿命が100歳まで伸びると言われている。60歳で退職したとして、残り40年。サラリーマン生活と同じ期間をもう一度過ごすのだ。年金制度も崩壊しているだろうから、貯蓄だけで生きていくのは無理がある。必然、稼がないといけない。会社から出てポツンと立っているだけで、生活資金を稼げる力を身につける必要があるのだ。

ジェネラリストとスパイク型人材。どちらが一生稼げるか。今一度、自分自身のキャリアを見直したい。

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