世界記録の母
【世界Holderを支えるMother】
スピードスケートショートトラック界を支えるMotherを紹介したい。
林 幸(はやし さち)、旧姓小沢 幸(おざわ さち)。
林 伊吹選手(地球環境高校3年、非公認世界記録保持者、現在日本代表としてW杯を転戦中)の母。
国内最強チーム、帝産クラブのコーチを務めている。
11月3日・4日に行われたジュニア・ノービス日本選手権での彼女の行動に、私はいたく感銘を受けた。
同一レースに同クラブの選手が3名重なって出場した際のこと。
彼女は、最下位の選手のラップを1周、1周、キチっと、とる。
フィニッシュタイムをまるで赤子を抱くかのように、とても大切そうに、右の親指でとらえる。
そして、ウォッチの表示に目をやり、
数センチうなずく。
林コーチの頭の中には、きっと、これらの選手のベストラップ、および、ベストタイムがしっかりと、しっかりと、ホルダーされているのであろう。
瞬時に取り出される脳のレイヤーである。
たとえ、トップでフィニッシュしたとしても、ベストより悪ければ、首は横だろうし、
たとえ、最下位でフィニッシュしたとしても、ベストであれば、それは縦であろう。
自分の子を含め、彼女の教えを受けた選手が、片手で数えられないほど、リアルタイムのW杯で奮闘中。
これほどの幾多の選手をはぐくむのに、彼女は、
10秒に1回のラップを、親の指で、はたして、何万回刻んできたことだろうか?
ベストタイムに納得し、はたして何千回、首を縦に振ってきたことだろうか?
まるで、Yes!Yes!というかのように・・・・あなたなら、必ず、できる・・・・
そう!
まるで、聖母のような世界HolderのMotherである。
長ーい長ーい年月、連なってきた、これらの行いが #北京オリンピック へと教え子を誘う。
彼女自身が、かつて、長野オリンピックへと誘われたように。
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