ドトールコーヒーショップ

ドトールでのアルバイトは、自分にとってすごく社会を学ぶ場にもなったと思う。

なにより店長のおかあちゃんっぷりに助けられた。
それは他の先輩たちもだったようだ。

仕込んだレタスが余ったら、「野菜食べ!」と、よく持って帰らされた。
ある先輩は風邪をひいて休んでいた時、ひたすらレタスを食べて治したと言っていた。

学校に通いながら一人暮らしをしていた身には、この心遣いがとてもありがたかった。

でも私は失礼を働いてしまった。

事情がありバイトを辞めなければいけなくなり、
直接話す勇気がなかった私は、
それをメールで店長へ伝えた。

店長からは、後から、
こういうことは直接言わないといけんよ、と、
お叱りを受けた。

怒られるのは苦手だけど、店長が叱ってくれるのは私たち若者の成長を願ってくれてるからだとわかっていたから、
なんだか逆に嬉しかった。

事情は店長にだけ話したけど、女の事情ということで、他の先輩達には伏せてもらった。

事情を知らない男性アルバイトの先輩が、ある日私とラストに入ったとき。
閉店後の店内で、私が辞めることに関連してか、静かに自分の想いや考えを話してくれたことがある。
どうしても辞めざるを得なかったから、なにを言われても気持ちが変わることがないのが本当に申し訳なく、でもそうして、普段無口だった先輩が熱く語ってくれたのがめちゃくちゃ嬉しかった。

あの時の先輩たちも、店長も、今どうしているだろう。

元気だといいな。

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