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あの子の事
少なくても絶やしたく無いお花。
未だ、片付けられないお気に入りのおもちゃ。
買って勿体なくて使わずにいた首輪とリード。
ほんのりと匂いが残っているブランケット。
良くくつろいでいたベッド。
全て整理出来ないでいます。
そして、私はあの子の頭を何度撫でてあげたか、
思い出せません。
思い出すのは、怒ったり、相手にしなかった時の事ばかり。
私はあの子を可愛がってあげたのかな?
あの子は満足していたのかな。
寂しい思いをさせていたのかな。
亡くなってからずっと憐憫の情に駆られる。
ずっと慕ってくれていたのに
答えてあげられていたのかな?
雨降り地区から出られないのはかわいそうなので
もう泣かないと決めたのに、
やはり泣いてしまう。
ごめんね桜子、また雨降り地区に行かせて。
それとも生まれ変わって何処かに居るの?
お願い、見つけられる場所に居て。
ちゃんと探すから。
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