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カップ焼きそば

常識と固定観念を履き違えてはいけないと思った出来事がある。ドルジはカップ焼きそばと言えばペヤング一択で、みんなも当然そうだと思っていた。だが、同僚に好きなカップ焼きそばを聞くと、なんと一平ちゃん派が多数を占めていた。何ならペヤングなんて食べたこともないという非国民まで存在した。ドルジは悔しかった。ペヤングの美味しさをもっとみんなに感じて欲しい。そう思い同僚を無理やり誘い、3人で一平とペヤングの食べ比べをすることにした。ここでどちらが美味しいか決着を着けてやる。職場近くのコンビニで一平とペヤングの2つを買い、お湯を入れる。お湯がこぼれないように二つのカップ麺を持ち、プルプル震えながらドラクエのように一列に並んで歩くおじさん達の姿。オフィスレディ達からの冷ややかな目がたまらなかった。そんな辱めを受けつつも準備は整った。まずは一平を一口。美味い。焼きそばに纏う辛子マヨの風味がパンチ力を増して食欲が倍増する。次にペヤングを一口。美味い。いわゆるペヤングの味だ。これはどうにも表現しにくいが、焼きそば会のペ・ヨンジュンと言われるだけのクオリティは伊達じゃない。3人とも会話もせずに無我夢中で二つのカップ麺を平らげた。さて、どちらに軍配が上がっただろう?3人とも答えは一緒だった。結論「カップ焼きそばを一気に2個食べると食べ過ぎて気持ち悪い。」もうどっちが美味しいとかどうでも良かった。30歳半ばにの胃腸の弱さに午後はトイレから離れられないドルジ達なのでした。

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