見出し画像

【エッセイ】参院選を終えて32歳が思うこと

参院選が終わった。
今回の選挙に関しては
今までになく各党の方針を調べたり、党首の人となりを見てきたりした。
調べる中で「この人にしよう」「この党にしよう」という見解がまとまり
昨日、投票してきた次第だ。

ちなみに、これまでの選挙といえば、訳も分からず自民党に入れていた1人だ。
何も調べず「とりあえず自民党でいいんじゃない?」と軽く投票してきた。
なんなら20代は投票すら行かなかった。
なんか怖いし、投票の仕方もわからないし、そもそも政党の違いもわからないし。
私1人が投票しなくても、どうせ国の偉い人たちが勝手に政治をしてくれて
その方針に従ってたらいいんでしょ?と思っていた。

では、なぜ、今回は調べて投票をするようになったのか。

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の著者ブレイディみかこさんの著書を読み漁る日々の中、
選挙に興味関心がないままに生活の不満を持ち続けることに意味を感じなくなったのだ。

英国国民は政治にとにかく口を出す。らしい。
パブで友人とビールを飲みながら、家庭でのちょっとした時間に、議論し合う。
さらにはシティズンシップという授業があり、
子どもたちでさえ各党の政策について議論する。
そして議論できる程度の知識を普段の生活のなかで身につけている。

一方日本は政治的な思想を語ることはなんとなく憚られる。
自分の支持政党について話をすると「新手の宗教か」「政治語るなんてダサいやつ」「めんどくさ」とマイナスのイメージを持たれてしまう。
”政治は宗教と並んでタブーなトークワード”
こんな風潮が日本にはある。

日本のこの風潮はすごく残念だ。
日常的に政治に関する会話を不特定多数の人と続けてきた人たちと
ひっそり自分の中で考えを育んできた人たちとの間には
政治的リテラシーに対する大きな格差が生まれ、政治に関する議論の幅も狭まってしまうだろう。

例えば、子どもの頃から料理を作ったり、家事の一部を分担してきた子どもと
周りの大人が家事を全てこなすことで一切の家事をする必要がなかった子ども
成人した時点で、どちらに生活能力があるかは火を見るよりも明らかである。

ここに書いた内容は
最近になって政治に関する事柄を調べ始めたばかりの
32歳の独り言ではある。

そんな独り言に、最後、もう一つ付け加えるなら
最近池上彰さんが言っていたことを私なりに解釈した結果を備忘録として残しておく。

日本の民主主義は”シルバー民主主義”と言われている。
高齢者に優しい、高齢者びいきの政治が行われる。
一方で子育て世代に優しい政治が行われているかは疑問視されている。
なぜか。
これは長年、若い世代がせっかく手にしていた投票権を放棄し続け
若い人たち向けの政策を実行する意味を政府がなくした結果なのだ。
せっかく手にしてた国に意思表示をする権利を放棄したことのツケが回ってきただけなのだ。
そして自分が子育て世代に突入した時にしんどい思いをすることになる。

もし、若い世代の方で、自分の生活の質に不満を持っている人がいるならば
実は10・20・30代が積極的に投票へ行くことが重要なのだ。
そうすれば数十年後、何か変わっているかもしれない。
変わっていて欲しいと思う。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?