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読書家の読んだきろく

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ワクワクした書籍のきろくを残しています。小説だいすきにんげん。いまは宗教学・政治学・自己啓発・社会学に興味しんしん。
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2022年8月の記事一覧

誠心誠意誠実に『ジンセイハ、オンガクデアル』を読んで

久しぶりにnoteを開いた。 前回も少し触れたのだが、今月初めにワンピースの最新巻が出てから、1から読み直しをしていた。 そして、晴れて、昨日最新巻まで読み終えたのだ。 尾田さんって博識だね。この世界観を作り出しているって、ほんとすごい。 で、その間も読書はしていたのだが、いかんせんワンピースにさく時間が多すぎてnoteは更新する気になれなかった。 そんなこともあるよね。 で、久しぶりの更新を思い立つには、素敵な本との出会いがあったわけで。 またまたやっぱりブレイディみか

『君たちはどう生きるか』を読んで(2/2回目)

前回の投稿に引き続き、吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』の備忘録を残しておく。 ※日にちが空いてしまったのは、ワンピースを1巻から読み返していたからだ。ニカが気になって気になって気になってさ。 そもそも、この本を読むに至ったのは、池上彰が書籍について解説する本を図書館で見かけたところに端を発する。 なんで解説してるんだ、という疑問を解消するため、隣にあったこの本を軽く立ち読みしていたのだ。 ただ、この時は別の本を借りて帰宅するのだが(他にも読みたい本がたくさんあった)、

『君たちはどう生きるか』を読んで(1/2回目)

ライフネット生命の出口さんが言っていた。 いや、いろんな書籍で出会った、いろんな人たちが言っている普遍的なことがある。 「古典を読め」 これは人間の真理や根っこを知る本を読めということなのかな、と今では解釈している。 で。 以前の私は「発行年の古い本を読んだって、こんなに移り変わりの早い時代に即したことなんて書いてないんじゃないか」っていう疑問がずっとあって。 なんとなく嫌煙していたのだ。 だって、みんな”読め”しか言わないんだもの。 ここまで書いて、ふと、この前読

”みんなちがってみんないい”が理想になってしまうのはなぜ?『他者と働く』を勧めたい理由

あなたの周りに”なんなんだこいつ!?”といって言ってしまいたくなるような言動をする人はいるだろうか。 いないと答えた方はこの本は必要ないかもしれないが、果たしてどれくらいの方が”いない”と答えることができるのだろうか。 多様性という言葉が多くのメディアで当たり前のように使われるようになり、金子みすずの詩『私と小鳥と鈴と』の意味を、1人1人が考えていかなければならなくなってきた。 ただ、一方で、こうした様々な意見が飛び交うような問題に直面すると、理想と現実とのギャップに頭を

嫁と姑は交わりにくい『他社の靴を履く』はエンパシー概論としておすすめな1冊

わたしの読書は近所の図書館で本を借りるところから始まる。 その図書館はそこそこ大きく、利用者数もそこそこ多い。 そこで新書を借りるというのは至難のわざで、今回読んだ本は発売から1年経過しているにも関わらず、4ヶ月ほど待った。 多くの方がそれほどまでに”エンパシー”という言葉に興味を持ったのだろうし、ブレイディみかこの語るエンパシー論を読んでみたかったのではないだろうか。 そもそもの蔵書数が1冊しかないのだけれども。 で、そもそもこの本が刊行された理由に”エンパシーという単語