Snowflake Earnings Call Transcriptまとめ

特に言及がない限り、情報ソースはSeeking Alpha、まとめはClaude 3 Opusによります。


Snowflake 2025年度第1四半期 Earnings Call Transcriptまとめ

会社紹介

Snowflakeは、クラウドベースのデータウェアハウス・データレイクプラットフォームを提供するクラウドコンピューティング企業です。同社のプラットフォームは、データの統合・分析・共有を容易にし、組織がデータドリブンな意思決定を行うことを支援します。Snowflakeは、従来のオンプレミス型データウェアハウスの制約を克服し、スケーラビリティ、パフォーマンス、使いやすさで差別化されています。主要な事業指標は製品収益で、サブスクリプションモデルを採用しています。主要な顧客層は、大企業やクラウドネイティブ企業、データドリブンな企業など多岐にわたります。

コールの目次

  1. 2025年度第1四半期の業績ハイライト

  2. AIの進化とSnowflakeの取り組み

  3. 製品イノベーションと新機能

  4. 業績予想

  5. 質疑応答

全体のまとめと今後の見通し

Snowflakeは2025年度第1四半期において、製品収益が前年同期比34%増の7億9,000万ドル、残存履行義務が前年同期比46%増の50億ドルと、力強い業績を達成しました。AIの急速な進歩により、同社のデータプラットフォームの価値が高まっていることが追い風となっています。

CEOのスリーダー・ラマスワミ氏は、就任後の優先事項として、顧客からの学びと実行の推進、製品イノベーションの加速を挙げました。特にAI分野では、汎用的なデータプラットフォームとAIを組み合わせることで、顧客企業のデータ活用を民主化し、生産性と価値創造を促進することを目指しています。

第2四半期の製品収益は8億500万ドルから8億1,000万ドルを見込んでいます。通期では、AIへの投資を拡大する一方、製品収益は前年比24%増の約33億ドルを予想しています。SnowflakeはAIの発展を追い風に、データクラウド事業のさらなる成長を目指します。

第1四半期の業績ハイライト

  • 製品収益は前年同期比34%増の7億9,000万ドル。

  • 大手のエンターテインメント企業や小売・消費財企業が成長を牽引。中小企業セグメントも好調。

  • 残存履行義務(RPO)は前年同期比46%増の50億ドル。

  • 非GAAP調整後フリーキャッシュフローマージンは44%。

  • 引き続き安定的な最適化環境。

  • 新規顧客獲得と消費量の目標を上回る。

  • 非GAAPベースの製品総利益率は76.9%でわずかに低下。AIイニシアチブ関連のGPUコストが影響。

  • 非GAAP営業利益率は4%。収益の上振れが寄与。

AIの進化とSnowflakeの取り組み

CEOのスリーダー・ラマスワミ氏は、AIの急速な進歩がSnowflakeのデータプラットフォームの価値を高めていると強調しました。同社はAIを活用することで、データ活用の民主化と顧客企業の生産性向上を目指しています。

具体的な取り組みとして、以下の点が挙げられました。

  • AIプラットフォーム「Cortex」の一般提供開始。750社以上の顧客が採用。

  • 独自の言語モデル「Arctic」の開発。短期間・低コストで高い性能を実現。

  • ドキュメントAIによる非構造化データの活用促進。

  • データサイエンティストだけでなく、アナリストやエンジニアのAI活用を支援。

  • AI関連のM&Aや投資の実行。

ラマスワミ氏は、SnowflakeがAIで差別化できるのは、使いやすさと効率性、信頼性を兼ね備えた「エンタープライズAI」を提供できる点だと述べました。また、多様なパートナーエコシステムとの連携により、顧客価値を最大化していく方針です。

製品イノベーションと新機能

Snowflakeは、AIだけでなく、データプラットフォーム全体で製品イノベーションを加速しています。第1四半期の主な進捗は以下の通りです。

  • Snowparkの採用が50%超の顧客に拡大。大手企業の移行が進む。

  • データ共有機能の利用が30%近くの顧客に浸透。新規顧客獲得の起点にも。

  • 非構造化データの処理が顧客の40%に拡大。この6カ月で1,000社以上の新規顧客を獲得。

  • データレイク統合プロジェクト「Iceberg」はプレビュー版で300社以上が利用。

  • トランザクション処理向けデータベース「Hybrid Tables」は年内に一般提供予定。

CPOのクリスチャン・クラインマン氏は、これらの新機能により、Snowflakeがより幅広いユースケースとワークロードに対応できるようになると強調。パートナーエコシステムとの連携で、さらなる価値創造を目指します。

業績予想

Snowflakeは第2四半期と通期の見通しを以下の通り示しました。

  • 第2四半期の製品収益は8億500万ドルから8億1,000万ドルを予想。

  • 通期の製品収益は約33億ドル(前年比24%増)に上方修正。

  • 通期の非GAAP製品総利益率は75%、営業利益率は3%、調整後フリーキャッシュフローマージンは26%を予想。

  • AIへの投資拡大に伴い、GPUコストの増加が利益率を押し下げる見込み。

CFOのマイク・スカルペリ氏は、Icebergの展開に伴うヘッドウィンドを織り込みつつも、AIを中心とした新たな収益機会の獲得に向けた投資が重要だと述べました。長期的な成長を目指し、戦略的な投資を進めていく方針です。

質疑応答

アナリストとの質疑応答では、以下のような点について議論が交わされました。

  • クエリ数の加速の背景にある新製品や最適化の影響。

  • AIモデルの効率的な開発を可能にするSnowflakeのアーキテクチャの差別化ポイント。

  • GPU関連投資の方針と収益へのインパクト。

  • CEOとしての就任後の気づきと優先事項の変化。

  • Icebergが長期的な成長ドライバーになる理由。

  • 大型案件獲得の背景にあるAIロードマップの影響。

  • Streamlit、Unistoreなどの新製品の顧客エンゲージメント。

  • コーテックスの大企業における具体的なユースケース。

これらの質問に対し、経営陣は以下のように説明しました。

  • クエリ数の伸びは、AI・データエンジニアリングを始めとする幅広いワークロードの拡大が寄与。

  • Snowflakeは少数精鋭のチームで、企業に最適化したモデル開発を低コストで実現できる。

  • 長期的な収益機会を獲得するためにAIへの投資は不可欠。戦略的なM&Aも検討。

  • 顧客のSnowflakeへの厚い信頼が確認できたのが最大の気づき。使いやすさと効率性が差別化のカギ。

  • Icebergにより、Snowflake外のペタバイト級のデータも分析可能に。既存顧客のデータ活用が拡大する。

  • AIロードマップは大型案件獲得の追い風に。データ基盤への長期コミットメントを後押しする。

  • Streamlitは社内外のアプリ開発を効率化。Unistoreはトランザクション処理の新たな選択肢に。

  • コーテックスはセンチメント分析や要約、類似ケース検索などの作業を自動化。業務効率化に寄与。

ラマスワミ氏は、「Snowflakeは世界最高のエンタープライズAI データプラットフォームであり、ネットワーク効果により長期的な成長を実現できる」と強調。「シンプルさを追求しつつ、あらゆるユーザーに洗練されたAI分析の力を提供していく」と述べ、同社の製品哲学を改めて示しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?