1/10から1/12まで

1月10日(日)

枕が合わないのか首の後ろが痛む。元々高校生の時にヘルニアを患ってから左半身がたまに麻痺を起こすのだが、それとは関係ない感じだ。寝違えというよりは頭痛と勘違いするくらいの薄い鈍痛が続いている。

僕は体の不調を治そうとする時、かなり荒療治に頼ってしまう。風邪を引いたら死ぬほど運動をしたり辛いものを食べたりして自分の想像上の「痛みの塊」を溶かし、老廃物として体外に出す。多分人には勧められないバカ療法なのだろうが、これで今まで全部治してきた。
衛生環境が終わったスラム街で生活したり、貧乏を理由に食料品の「期限」の概念を取り去った食生活を送っている僕だが、元はかなり体が弱い。一人称が朕になろうかというくらいに甘やかされ、ありとあらゆる不浄から遠ざけられて育ったせいか、「薬」が体に合わないのだ。抗生物質や化学薬品のほとんどを体が受け付けないために、現代の医者は骨折以外で世話になることはなく、全てを自力で治してきた。この年齢、この人生になると医者よりも治験を受けられない方が厳しいが。
よく「おいお前、金が無いなら治験行けよ笑」と言われることがあるが、太く短くをモットーにタバコと酒で自分の体を粗末に扱っている貧乏人が治験を知らないわけがないだろう。悲しい星を背負ってしまっているのだ。僕が通る治験は閉鎖実験くらいしかない。

首の痛みに対しては、揉んで揉んで揉みまくり、叩いて叩いて叩きまくった。僕は名前以外の知識が無いにも関わらず「リンパ」という言葉に絶大な信頼を置いていて、首の後ろはその「リンパ」の通り道らしいので、首を柔らかくすることでリンパを通しやすくし、なんやかんやで痛みも消える。そういう作戦で行くことにした。
もはや無職とは言い難いくらい働いている中の貴重な休みを自傷行為で潰していく。一般的に有限と言われている、時間というリソースを贅沢に使った偽物の医療行為。戦場で自分の脚にめり込んだ銃弾を自分で摘出する闇医者のような気分になった。

4時間くらい首を揉んでいたら日が沈んだ。今回の首の痛みは中々しぶとい。痛みが和らぐ前に慣れてしまった。今日は諦めて寝て、あと2、3日くらい続くようなら脳がイッちゃってる可能性もあるので病院に行こう。

3時間くらい夕寝したら治った。睡眠に勝る医療行為なし。有意義な一日にするためにスマブラは起動しないことにした。

1月11日(月)

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