1/7から1/9まで

1月7日(木)

電気代を1万円も払って引き続き使えるようにした。六畳間の部屋でなんでそんなにかかるんだと思うかもしれないが、実態の無いインターネットや電気に対して「もったいない」という感情を持てず、思わず一日中エアコンをつけっぱなしにしたり、IHコンロでダラダラと熱湯を作っては冷まし、を繰り返してしまう。本質的に金が貯まらない性格だ。

そういえば、来週の水曜日(13日)にラジオに出ることになった。平成ノブシコブシの徳井がパーソナリティを務める文化放送のラジオの、「変な素人見つけました」みたいなコーナーでチョロっと電話をするらしい。
僕は怖かった。おもしろ素人としてメディアに出るのが。

正直もう僕のおもしろ素人としての素養は枯れている。借金をギャンブルで返そうと思った期間なんてほんの衝動でしかなく、「なんとかなるだろう」という視点で数年後まで見ることなんてのは自分の賭けられる範囲のことでしかない。自己責任の枠を大きく外れてギャンブルにのめり込むために決定的に必要な能力として

「他人を他人とし続ける」

というのがあり、これは金を借りて本当に飛んで消えてしまうとか、過去の勝負を一旦全部水に流してしまうとか、道徳の規範を大きく外れなくてはならない。そういう意味での「ギャンブラー」として僕はあまりにも中途半端で、人との関わりに関心を持ちすぎてしまう。僕も1年前に何もかも捨てたつもりでカジノに行ったが、結局金を借りた友人との縁を切るにきれず、今も返済を続けてしまっている時点で本物ではなかった。世界のヨコサワなんかはその点で限りなく本物だったのかもしれないが、才能を余らせて表に出てしまったために、僕のような半端者が恋焦がれるほどの異常性を捲られてしまった。正直

「がっかりした」

「所詮ギャンブル依存症」

なんて言われてしまっているが、倫理や道徳の壁の向こう側にしか本物たちがいないと知らない普通の人たちの意見は無視してもいいと思う。

凡人と天才くらい彼とは差があるが、こうして僕は僕の中で世界のヨコサワの延長線上にいる完全な下位互換になってしまった。彼のブレーキがYoutubeチャンネルで作り上げたブランドイメージなのだとしたら、それは「まとも」になるきっかけとして素晴らしいことであり、同時に狂気の才能の芽を摘んでしまうような悲しいことだろう。

元々、誰かが勝てば誰かが負けるのがギャンブルだ。成功や笑顔の裏で泣いている人間がいるのは至極当然である。

1月8日(金)

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集まったお金は全額僕の生活のために使います。たくさん集まったらカジノで一勝負しに行くのでよろしくお願いします。