オカダマニラ外観

カジノの最高なトコ(ep4.部屋)

ギャンブル依存症もまた普通の人たちと同じように道徳や算数を身につけてきたはずの人間である。その依存性の高さにどうしようもなく抗えないのには、ゲームの面白さのみならず、我々を食い物にしている賭博場が様々な工夫で魅了してくるからだ。

その中でもカジノのサービスは特に手厚い。100万円負けたとしても「あれ?こんなサービス受けたら元取れてるんちゃうか?」と勘違いしてしまうようなサービスもある。
今回は年収も400万以下で貯金もしていない普通のサラリーマンの僕が受けて、まるで王族になったかと錯覚したサービスの中でも部屋のサービスについて、フィリピンのオカダマニラというカジノを例に紹介しよう。

VIPには様々な種類がある。そもそもカジノの中には、普通の感覚では到底遊ぶことのできない金額で遊ぶイカれた金持ちたちが集まるゾーンとしてVIPルームが用意されている。まあ普通のカジノも尋常でないくらい負けるので僕は僕でイカれていたのだが、彼らは一回のバカラに最低5万円とかを賭けたりする。フィリピンでの5万円といえば、それはもう車とかを買える値段かもしれない。彼らは車をテーブルの上に置いて戦っている。
では僕はずっとそのレートで勝負していたのか?
否。
僕は普通のエリアでずっと戦っていた。そこにもVIPサービスというものがあった。派手に負けたおいしい客はカジノの中から逃げる事はできない。
まず、カジノに入ると会員カードを作成する。

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これがオカダマニラの一般的な会員カードだ。命を刈り取る形をしている。
ゲームをする時にこのカードを見せると、そのゲームでのプレイ履歴を記録してくれる。
彼らが人を判断する基準はいくら勝ったか、ではない。合計でいくら賭けたか、だ。彼らは非常に傲慢で敬虔な「科学教徒」で、カジノ内のゲームは全て遊べば遊ぶほど確実に負けていくと計算した結果を信じているので、個人が勝とうが負けようが関係がないのだ。
僕は今も強いハートや覚悟で人は勝てると信じているが、計算結果に基づいて「商売」をしている彼らにはそんな事どうでも良い。
オカダマニラの場合だが、大体2,000万円くらい賭けるとカジノ側にギャンブル依存症と認知される。これが勝っていても負けていても、それまでテーブルに乗せた金額の合計になるので、自覚はもっと小さい。僕の場合はバカラで200万勝ち越した時点で声がかかった。
会員カードを提出しているのでどのテーブルで破滅志願者がゲームをしているかは一目瞭然。カジノはすぐに僕がいる場所を特定し、声をかけてきた。
「VIPカードにランクアップするけどどう?ちなみにランクアップした日から2日間はウチのホテル無料で招待するよ」
オカダマニラのホテルは大体1泊3万円だ。その部屋を二日間無料で提供してくれる。ただ自慰を覚えた猿のようにバカラを打ち続けていただけだというのに・・・
VIPになるとカードが強そうになる。

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これがVIPランクカード。黒い。このカードを手にした瞬間ホテルが無料になる。

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フィリピンで唯一ウォシュレットがついている。
このホテルに泊まった時点で僕はもう王になっていた。全裸でアニメを見ていた。
カジノはよくギャンブル依存症を泊める。それは近いからだ。寝て起きて1階に行ったらカジノで遊べる。
巻きつく蛇のように毒されていくのを彼らは最高だと感じてしまう。良薬口に苦しと言うが、逆もまた然り。

さてVIPはその後平均して1日120万円使うとその度に1泊もらえる。金額だけ見ると辛そうだが、4,000円の勝負を300回繰り返せば到達する。僕はほぼ毎日20時間近く猿のようにカードをめくっていたので、ある日は一泊20万円のエグゼクティブスイートを数日もらうことができた。このランクについては、部屋が余っていればもらえたりするらしい。

↓エグゼクティブスイート。カーテンはタッチパッドを使って自動で開く王の部屋。

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この部屋が完全無料だった。ちなみに画像は3枚とも1つの部屋だ。
ここでは酒乱パーティができるし、した。

VIPになる時、カジノ側から専用のマネージャーが2人つく。彼らとLINEを交換すると、いつでも部屋が取れるようになる。僕は日本語スピーカーと英語スピーカーのそれぞれ1人ずつがついた。

彼らに連絡すると、次回の旅行で何泊くれるか、あとどのくらい遊ぶと部屋がもらえるかなどを教えてくれる。
100万、200万、負け続けた時も彼らは必ず添えるのだ。

「またのお越しをお待ちしております。」

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