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撤退力というものを考える

西野サロンのお話が撤退力という話でしたので、少し自分なりに考えてみました
自分で言うのは何ですが、僕はこの撤退力に関しては自信があります

なぜなら、人の数倍失敗してるので、生き残る負け方を覚えたからです

と、言いながらも過去死にかけた失敗は数回あります
これは社会的に死にかけたパターンと、生命的に死にかけたパターンとありますが、本気で死にかけると人は学習するということがわかりました

この数回のガチ死にの結果、撤退力(死なない負け方)を得ました
それまではこの撤退というタイミングが見え切れていなくて死んだんだなと、落ち着いた環境で考えると理解できます

せっかくなので、ここで撤退の失敗例を紹介しようと思います

1,先を見てるようで見てなかった失敗(希望的観測)
人は自分の思いたいように事実を捻じ曲げます
追い込まれれば追い込まれるほど、事実は度外視して自分の都合の良い希望的観測で物事を決断します
本人は先を見ているつもりです
それなりの理屈は並べます。そして精神論を語りだします。そして最後は神頼みです。
都合のいい時だけ言うことを聞いてくれる神様はいないのです
  『人事を尽くして天命を待つ』
やるべきことをやったなら、あとはもう天に身を任せる
やることやってないで助けてーって言っても100%負けます
ここで大事なのは今自分の状況とその上でやるべきことは何なのか?
きちんと立ち止まって見れるかどうかです
全ては自己責任なので、ここは自分で見直せるようにならないといけません
絶対に他人に判断やアドバイスを求めてはいけません
自分の決断は自分でケツを持つ
その覚悟で物事に臨みましょう

2,ここで引いたら負けだと思った失敗(つまらんプライド)
物事の引き際で厄介なものはこの謎のプライドです
ここで折れたらだめだという気持ちこれは大事ですが、引き際を間違えるときに起こるこれはただの自己陶酔です
  『ピンチでも負けない気持ちの俺かっけー』
これです
こう書くとただのバカですね
しかしこの当事者になるとそうは見えていません
困難に立ち向かう勇者です
このピンチを乗り越えたら、その先には幸せが待っている
そう思い込んでいます
しかし残念ながらその先は地獄しかありません
道を間違えたなら、素直に引き返す
ごめーん間違えちった!って言える勇気です
この言葉が言える方がよっぽど勇者です
失敗したら素直に認めて謝るこれが大事ですね

3,資金を回収しなきゃと損切の失敗 (ドケチ根性)
人は新しく得る1000万円より、手元にある100万円を失う方が怖いです
いやそれ手放して、こっちやれば儲かるから今のうちに諦めて移行した方がいい
わかっちゃいるけど、そこの決断ができないのです
せめて、半分は回収したい、いや三分の一、五分の一…
こんな感じでどんどんドツボにハマっていきます
あと50万入れれば回収できるよ。この次は30万
こうやって傷口を広げていくのです
しかし当事者はわらをもすがる気持ちです
詐欺師はそういう心理にささやきかけます
 『溺れる犬は藁をもつかむ』
これは被害者側の気持ちですね
しかしこんな言葉もあります
 『溺れる犬は棒で叩け』
これは加害者側の言葉ですね
これのダブルパンチで食らうと傷口はどんどん悪化していき死にます
この話は特別な話では無くて世の中にたくさんある話です
損を切れる勇気、ここはもう仕方ないと撤退できる勇気、負けは最小限に留める
この判断を冷静にできるようにしていくことですね

4,守るものがあることによる決断の失敗(守りに入りすぎ)
これはとても難しい話です
もしかしたらこれができるのはサイコパスだからとか言われるかもしれません
人は守るものに対する気持ちが大きければ大きいほど判断を誤ります
責任感という言葉も入るかもしれません
たまに大きな粉飾決済や偽装会計事件なんかは社員を守ろうとする気持ちと、現実逃避とで犯罪に手を染めることがあります
決して許される事ではありませんが、家族や恋人、友人や仲間、会社や社員、自分の大事なものを守るためには人は判断を誤ります
決して自分だけの利益だけで判断するわけではありません
何かを守りたい、守らなきゃ、こんな時に判断を間違えてしまうのです
結果的にそれがすべてを失うことになるのですが、その時はそう思うことはできません
これは経験して死ぬほど後悔しないと気が付けないのかもしれません
守るべきもののために一度引いて再出発する
こう思える判断はとても勇気のいることだと思います
本気で再生する覚悟はここで一度死ぬ覚悟と似ているのかもしれません

5、追い込まれたことでの決断の間違え (特攻精神の思い込み)
これはよく言われる日本人の特攻精神というやつですね
昔の故事で背水の陣というのがあります
川を背にして退路を断てば、決死の覚悟で戦うから活路を見いだせるということです
川を背に戦うこと、逃げ場を無くして戦うことを、戦術の中では愚策の愚としています
決死の覚悟は大事かもしれませんが、ほんとに死んだら終わりです
僕は歴史が好きで日本史から中国史、世界史なども読むのですが、日本人は武士道精神からか死に花を咲かすことを美としています
これがダメだというわけではありませんが、自分的にはだめです
なぜなら死にたくないからです
今の日本人に死に花を咲かそう、俺に死に場所を与えてくれ!と本気で思ってる人は皆無だと思います
ほんとに思うなら傭兵にでもなって世界中の戦地を回ることをおススメします
ビジネスや仕事をしていく上で死にに行く精神は必要ありません
生き残らないと終わりです
ですので、必死になって生き残る道を探さなくてはならないのです
そこを放棄した段階で確実に負けます
その精神になる前に撤退しましょう

ここまで書きましたが、これは全て実体験であり、自分の当時の心境を思い返して書きました
今思うと心からバカだなと思いますが、当時のあの気持ちは思い出してもまだ怖いと思えるくらい鮮明に残っています
失った後悔も変わらずあります

ただ本当に思うのは生きてて良かったです
人の痛みはその人にしかわかりません
そんな程度でって思うことも本人にとっては地獄です

そんな時はさっさと逃げればいいのです
逃げて、違う場所でまた1から再起を目指せばいい
何度も負けても死ななきゃまだ戦えます

最後に勝つために撤退する
だから堂々と撤退しましょう

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