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【夏雲句会2023各賞決定!】

皆様、夏雲句会2023のご参加本当にありがとうございました! 各賞が確定致しましたのでお知らせします。
(以下、受賞の作者は敬称略、雷雲賞以外の講評は野良古さんに頂きました)


【夏雲賞】


 (野良古さん選定)

吾子として生きた九日雲の峰
はぐれ杤餅

生後九日で亡くなった子を詠んだ句ととりました。雲の峰の生命感、水を多く孕んでいること、速く堂々と成長してゆく姿が子の生きた九日と重なります。この九日の間、赤ちゃんも赤ちゃんとして成長していたことと思います。頭の下がる追悼句です。(野良古さん)

【峰雲賞】


 (句会参加者の総得票数順3位まで)

【峰雲賞 一席】
水筒の高さそれぞれ夏の雲
みどちゃん

峰雲賞1席&雷雲賞、おめでとうございます!
人物を直接描いていないのに、そこにいる持ち主の子どもたち、そして家族か自分かが水筒を用意したそれぞれの家まで想像を飛ばせる奥行きの深い句でした。(野良古さん)

【峰雲賞 二席】
夏雲や行き先決めるコイントス
カンガガワ孝川

峰雲賞2席、おめでとうございます!
青春感のある句ですね。実際の旅としても読めるし、人生の選択はたとえ色々考えていてもコイントスのようなものだという読みもありうるかもと思いました。夏雲がいろいろな読みを包み込んでくれます。(野良古さん)

【峰雲賞 三席】
千枚田一枚ごとの夏の雲

峰雲賞3席、おめでとうございます!
一枚ごとの夏の雲、きっと同じ雲を映していても、少し違う位置、違う角度からの雲になっているはずです。それらひとつひとつを掬い上げる視点が優しいです。(野良古さん)

【雷雲賞】


 (夏雲句会実行委員会の合議により選定)

水筒の高さそれぞれ夏の雲
みどちゃん

子供のスポーツの試合でしょうか。中七から水筒の高さに加え形状や色の違いも見え、子供の個性の豊かさまで象徴していますね。むろん夏雲の大景との対比も美しいです。そしてこの水筒が句歴も背景も異なる者が集う夏雲システムを暗喩しているのが嬉しいです。(夏雲句会実行委員会)


以上です。受賞された方々おめでとうございます!

なお、雷雲賞の候補には、ばんかおりさん、内野義悠さん、苫屋とまやさんの作品も挙がったことを記しておきます。

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