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韻文のマガジン

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俳句・短歌・川柳・都々逸を詠んでみます。 #ディストピア短歌 #寓話川柳 など、だいたいフィクションの韻文。たまに日常を詠んだりも。
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#童話

悪さして自分のしっぽにタイホされ

反省している川柳

あきやま
1年前
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午後二時のスポットライトでアカペラを

鳥も虫も今だけは黙ってほしい川柳

あきやま
1年前
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通り道ふさいでおいてそれは無い 風のいたずらなんて言うのは

風の気持ちの短歌

あきやま
1年前
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人間は温度で笑うと教わった なのにどうして泣いているんだ

あっちへ帰る前にこっちでできた友達を喜ばせたかった短歌

あきやま
1年前
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花は言う わたしはとくべつ色がちがう 葉がそれを笑う みんなちがうよ

同じ緑などない短歌

あきやま
1年前
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洗う物なきゃ僕はただの重い箱

汚れた衣類たちを洗ってやってるんだと思い上がっていた洗濯機坊やの川柳

あきやま
1年前
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青信号でもこれは君のじゃないよ

じきにそっちも青くなるから安心しなさいと諭す信号機おじさんの川柳

囚われの梅も香りは縛られぬ

梅の木を囲って独り占めする意地悪じいさんの隣で穏やかに微笑む善良じいさんの俳句

あきやま
1年前
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僕のぶん 君が背もたれ使いなよ

羽の生えた少年の川柳

あきやま
1年前
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木の天井の下でついつい忘れるが 開きに似ていてすぐ思い出す

大きな魚の腹の中で暮らしている短歌

あきやま
1年前

いななきは意味まで聴き取れるのだが あなたの声が言葉に聞こえぬ

魔法でロバにされてしまった短歌

あきやま
1年前
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ハモニカを吹いてみたかっただけなのに

村人が恐れていた大きな怪物は音楽が好きだった川柳

あきやま
1年前
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今日からは 午前4時まで今日とする

夜ふかし王様の気まぐれ川柳

あきやま
1年前
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予想より少し長くてだいぶ寒い

地中に埋まっていた自分の体を初めて見た大根の川柳