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韻文のマガジン

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俳句・短歌・川柳・都々逸を詠んでみます。 #ディストピア短歌 #寓話川柳 など、だいたいフィクションの韻文。たまに日常を詠んだりも。
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#短歌

重力を曲げても星を移ってもすぐに隙間なくみっちりと埋まる

未来は狭い短歌

あきやま
1年前
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三択を当てたことなどないけれど今日はいけると二択もミスる

やらないという選択肢も検討すべき短歌

あきやま
1年前

カラフルで狭い世界をくるくると 低い垣根を跨ぐことなく

口では飛び出したいと言う短歌

あきやま
1年前

選ばれるのを待つうちに充電が切れるくらいなら闇雲にでも

走り出してみる短歌

あきやま
1年前

あの頃にもっと寄り道しておけば無人の街を飛ばずにすんだ

突き進んだ結果の短歌

あきやま
1年前
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六畳に似合う布団で見る夢と はみ出たつま先サイズの現実

あの頃には戻れないし戻りたくもない短歌

あきやま
1年前

住みやすい街ランキング第一位 人口よりも銃口多数

治安の基準が変わった短歌

今しがた生まれたような夕陽とか 犬の小便浴びた花とか

それぞれの美しさの短歌

あきやま
1年前
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通り道ふさいでおいてそれは無い 風のいたずらなんて言うのは

風の気持ちの短歌

あきやま
1年前
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太陽を浴びて気持ちがいいけれど 誰かについて行きたくなっちゃう

本体と入れ替わった影の短歌

あきやま
1年前
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人間は温度で笑うと教わった なのにどうして泣いているんだ

あっちへ帰る前にこっちでできた友達を喜ばせたかった短歌

あきやま
1年前
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飛ぶはずが飛べずに飛ばされ最初からこの飛び方で飛ぼうとしてた顔

強風の日の失敗を誤魔化す短歌

あきやま
1年前

雲上は沖かそれとも深海か 淡水魚だろは野暮な指摘だ

こいのぼりにとっての空の短歌

あきやま
1年前
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花は言う わたしはとくべつ色がちがう 葉がそれを笑う みんなちがうよ

同じ緑などない短歌