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韻文のマガジン

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俳句・短歌・川柳・都々逸を詠んでみます。 #ディストピア短歌 #寓話川柳 など、だいたいフィクションの韻文。たまに日常を詠んだりも。
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2023年4月の記事一覧

郷愁のなかに草木は生えてない

長いあいだ自然と隔てられてきた川柳

あきやま
1年前
1

朝方にカラスよろしくにぎやかな脱ぎ捨てられた礼装の靴

寝ずの番の短歌

あきやま
1年前
1

この先はアップデートが必要です 古い機種では会えなくなった

VRでしか会えない短歌

あきやま
1年前
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新しい重さの単位を決めましょう 未来を量るのに用います

命の重さを量って選別しようとしている短歌

あきやま
1年前

ふわふわは共有したくないけどね いつか耳かきしてほしいかも

友達以上恋人未満とやらの短歌

あきやま
1年前
1

花みつで生きられたらと吸血鬼

こわがられるのはもうたくさんの川柳

あきやま
1年前
3

ケンカして 街をつくった 三兄弟

だから駅前はごちゃごちゃしている川柳

買いたてのカメラを虫と間違えて叩き潰した十万損した

悔やむべきはそっちじゃない短歌

あきやま
1年前
1

アスファルト越えてこの花咲いたのは お前が文学気取るためじゃない

気取るなよの短歌

あきやま
1年前

青いでしょ 見えないおしゃれを しているよ

ついつい自分から見せてしまう川柳

あきやま
1年前
1

ご迷惑おかけしますという事実だけで謝罪はしないという意志

それでいい短歌

あきやま
1年前
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洗う物なきゃ僕はただの重い箱

汚れた衣類たちを洗ってやってるんだと思い上がっていた洗濯機坊やの川柳

あきやま
1年前
1

青信号でもこれは君のじゃないよ

じきにそっちも青くなるから安心しなさいと諭す信号機おじさんの川柳

あきやま
1年前
2

数年後 地球の自転が止まるらしい 米中を結ぶトンネルのせいで

相変わらず陰謀論の短歌