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韻文のマガジン

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俳句・短歌・川柳・都々逸を詠んでみます。 #ディストピア短歌 #寓話川柳 など、だいたいフィクションの韻文。たまに日常を詠んだりも。
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2023年1月の記事一覧

日に三度 いただきます と声を出す

人類最後の生き残りがごはんを食べる川柳

あきやま
1年前
1

みな賛成らしいとみなが言っている

おそろしい未来(あるいは現在)の川柳

あきやま
1年前
4

ヒコーキをよく見るキミなら飛べるはず

「だって上見てるってことだもん」「は?」の川柳

あきやま
1年前
1

知らない歌を教えてくれる

そういう人が世界を広げてくれると思う自由律俳句

あきやま
1年前
1

泣いた顔 見てから気づいた マスカラに

ひどい男の川柳

あきやま
1年前
1

スーパーで流れる粉雪ものびやか

細巻各種と藤巻亮太の俳句

あきやま
1年前

犬は駆け出し 猫は丸まり 人は予報で浮き足立つ

明日の夜に雪マークがついている都々逸

ほんたいをかくしてその影だけみると 陰からちがうかおがでてくる

そういう話を聞いて暗闇より明るさがこわい短歌

あきやま
1年前

俺は死ぬけれどあいつは生き延びる 俺が死ぬときお前は死ぬのに

酔っ払った影武者が自分の影を見つめる短歌

あきやま
1年前

予想より少し長くてだいぶ寒い

地中に埋まっていた自分の体を初めて見た大根の川柳

あきやま
1年前
1

ここにいて危険はないか 本当にあれはこちらに飛んでこないか

初めて夕日を見た人の短歌

あきやま
1年前

親は誰かとの問いには答え出ず

不法投棄の粗大ごみから作られたロボットの川柳

あきやま
1年前

折り畳み傘をリュックに入れたまま帰宅したときの勝利宣言

大きな傘を持って出なくてよかった短歌

あきやま
1年前

夢で見る知らない自宅がいつからか実家ではなく東京の設定

地元よりも東京のほうが長くなった短歌