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学歴とは信用。社会の大人を納得させて自分らしく自由になるため武器。

常に議論になる"学歴不要論"&"学歴必要論"

今の日本の社会において、学歴は本当に必要なのでしょうか。

世の中には様々な意見や立場がありますが、私は"学歴は今でも重要で人生に強い影響力がある"と考えています。

オンラインのテクノロジーの発展によって様々な仕事が生まれていますし、働き方の選択肢はどんどん増えて続けています。いわば、大学は関係なく就ける仕事は増えているように見えます。
私自身、在学中にイクスタを起業してその後スタートアップ企業の社員や政治家の事務局などを務めてきました。どちらかというと組織に囚われずに自由な働き方をしてきた方だと思います。

しかし、学歴が重要じゃないという時代は来る気がしない、のが個人的な感想です。

土井万智(どいまさと)/イクスタ代表


大学4年生の選択のリアル

最新の就職状況に関して。私立大学の大学4年生の就職希望率は85%です。大学院への進学を希望する割合を考慮すると、大学院への進学しない場合のほとんどは就職を希望しているということになります。
就職希望率は2010年の73%から2016年の84%まで上がり続け、2016年からは高止まりしています。つまり、時代が進むにつれて就職以外の選択肢が減っているのです。

令和5年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します|厚生労働省

"自由に働ける時代"と言われていますが、データを見る限り大学生は逆の選択をしているわけです。

では、この大学4年生の選択が間違っているのか?
私はそうは思いません。

大学4年生であれば、働くことに対しての情報収集を幅広く行なっているはずです。また、大学生の時間があるタイミングで、意欲があれば自分で事業を始めたり起業などチャレンジしていることでしょう。

つまり、大学生は十分に検討・トライした上で、就職という選択をしている人が増え続けているのです。

メディアでは「就職せずでも生きていける」「自由な人生を」と謳われていますが、メディアで切り取られるのは一部分です。こうした客観的データを受け止めて実態を把握する必要があります。

実際、日本の全開業数に対する29歳以下の割合は減少し続けており、20代で起業を選択する人は減り続けているとデータは示しています。

「2022年度新規開業実態調査」 - 日本政策金融公庫 総合研究所

よほどの才能や運、執着がないと自由には生きられない

現在私自身、早稲田時代に起業した事業を営んで生活しているので、起業や独立している人を応援したい立場ではありますが、安易に"起業しよう"と勧めようとは思えません。

よほどこだわりがあったり運や才能に恵まれない限り、継続的に事業を運営するのは難易度が高いことです。法人や個人などの顧客、市場に価値を提供し続け、事業を運営し続ける資金を得続けるのは簡単ではありません。

私の大学時代からの友人の多くや知り合いは事業を閉めたり本来のやりたいことから離れてたりしている現実があります。

普段20-25歳くらいのグループYoutuberや成功した人の意見などを見ると、若くても独立して自分で生活できるようになると思い描くこともあるかもしれませんが、経験もスキルも人間関係もないところから自分で生活できるだけの収入を得ることができるのは、チャレンジにした人の5%にも満たない割合なはずです。もっと少ないかもしれません。

大成功だけではなく、自分が十分生活できるレベルに成功するためには、才能と運、強い執着心が必要です。自分にそれらがあると確信できるのであれば、チャレンジしてもいいかもしれません。

アメリカ、フランス、イギリスも学歴社会

日本は学歴社会で良くないという論を耳にすることもありますが、アメリカやフランス、イギリスなどの先進諸国は日本よりさらに学歴によって社会が分断されています。

資本主義が発展しているアメリカでは学歴社会が顕著で、大学院や博士課程を修了していないと就けない職種が日本より多く、より強い学歴社会です。少なくとも大学院を出ていないと就けないポジションが多いのです。

日本では高2〜高3で頑張って勉強して有名大学に入れば、一気に将来の選択肢が増えますが、一方で日本以外の先進国は小学校や中学校の時点から学歴によって、選べる選択肢は狭まっており、逆転できるチャンスが少ない社会です。

どちらがいい悪いとは一概には判断できませんが、日本だけが学歴社会と判断するのは早計です。

"豊さ"や"幸せ"とは快適時間の最大化、苦しみ時間の最小化

勉強だったり目の前の課題に頑張って向かっている理由は、"人生を豊かに"、"幸せ"になるためですよね。

豊かさや幸せの定義や感じ方は人それぞれですが、「快適だと感じる時間をなるべく多く」して、「苦しいと感じる時間をなるべく少なくする」ことはほぼ全員に共通する豊かさや幸せの一部分だと言えるのではないでしょうか。

今の勉強も、大学受験も仕事も、自分の豊かさや幸せのために向かっていますよね。

では、自分の"豊さ"や"幸せ"とはどのようなもので、それを実現するためには自分はどのような進路を進めばいいのか、その進路に進むためには今、どのような時間の使い方をすればいいのかを考え続け、努力し続ける必要があります。

"豊か"で"幸せ"で"自由"に生きるためには学歴+経験+スキルを高め続ける

より自由に幅広い選択肢を持ちながら生きていくためには、学歴と経験とスキルを使って、顧客の求めるものを提供できる力や信用力を身につける必要があります。
これらを意識して高めていけば、5-7年でどのような場所や組織で仕事をするかを自分で選ぶことができる自由な人生を進むことができるようになっていきます。自由とは実力に裏打ちされています。

顧客への提供価値が高ければ、結果として働く場所や時間などを自分で主体的に選択できる可能性が高まります。

逆に、"実力はなくても自由な生活"、というのは現在の日本では考えない方がいいでしょう。

どんな仕事をするにおいても、自分は誰にどのような価値を提供して収入を得ているのかを考え続ける必要があります。

組織の中で、組織の論理や価値創造の仕組みを学ぶ

いずれ自分の力で仕事をしていきたいと考えていたとしても、大学や大学院を終えたら一般企業や組織に入ることをおすすめします。

企業や組織に入って、取引先、顧客、上司などとコミュニケーションを1-2年こなしてみて、組織・社会の動く論理やインセンティブを学ぶのは(特殊な才能や環境に恵まれた人以外は)必須でしょう。

将来独立する可能性を考えているのであれば、できれば多様な法人顧客と接することのできる仕事がおすすめです。

将来が決まっていない人こそ有名大学に行くべき

自分の将来の道が定まっている人や特殊な才能や環境に恵まれた人にとっては必ずしも学歴は必要ではないかもしれません。自分が売りたい商品やスキル、経験が明確な場合にはすぐに仕事を始めることができます。

一方で、今特にやりたいことや将来の道が決まっていない場合は、有名大学に入学することができたという経歴は就職をはじめ、将来仕事を得る上で自分の信用度を上げるという点で役に立ちます。

今やりたいことが決まっていない人こそ、やりたいことが見つかった時のために学歴という信用を手に入れるべきです。

理系なら情報系か化学系、文系は商学部系

本当にやりたいことが決まっていない場合、理系なら情報系か化学系、文系なら商学部系をおすすめします。
それぞれ、今の社会でニーズの大きい分野でかつ就職にも困りにくいのはこれらの学部です。

大学は学歴ためだけにあるわけではない

今の日本において、大学はその後の将来のキャリアのためには重要ですし、そう考えている人が多く私もその考え方に賛成なので、今回の記事は大学と学歴、キャリアについて触れてきました。

一方で大学は学歴のためだけにあるわけではなく、自分の学びたい学問を追求する場でもあり、知的に刺激的な交友関係を作るためにも役に立ちます。

こうした面も忘れることなく、自分に合った大学を探せるといいですね。

今は全力で勉強して行きたい大学にこだわり続ける

自分の将来を広げ、少しでも豊かに幸せになるために、難関大学は役に立ちます。今は全力で目指して勉強してください!

イクスタ代表/土井万智(どいまさと)

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