タテの国の備忘録2

オメガについて

前段 疑問

 ・117話において、「オメガ駅長がリサと見つめ合い、リサが消えて、リサが消えた先はタテの国であり、そこでオメガとして生まれ変わり、また出会う」というようなことを言いますが、私は全然信じません。
  鶏と卵の話になるじゃんそんなの…。時空がめちゃくちゃになるのは、「ワームホールを介したとき」か、そもそもが全部人工である「タテの国の中での出来事」だけだという判断をしているので、ぜ~んぜん納得できません。「平行時空…」とか「あらゆる可能性が…」とかはあるかもしれないけどそういうのミリも好みじゃないので採用せず(だってそんなこと言ったらルスカ頑張らなくてもいいじゃん、別時空で隕石でリサが死ななかった世界線に移動できるまでワームホールガチャひきまくればよくない?まで身もふたもロマンもなくなる)、別の方向で筋道立てられるよう頑張ります!!!
 なので、「オメガ駅長だけが特別だから、オメガニウムなしで生きられたのか?」と、「オメガ駅長とリサの間に、最後に起きたことはなんだったのか?」ということについて考えます。
 ちなみに、「君だけがオメガじゃなかった」という発言はルスカの話なので信頼しません。この主人公色々憶測で物を言って後であっさり覆すので、心意気は好きだけど発言は信じない。駅長オメガはオメガだよ。

オメガの分類

そのために、まず「オメガとは何か?」ということについて考えます。
この世界にはオメガが3種類くらいいます。
 ①オメガ
 →オメガシステムのことです。
 →②と③のオメガとは完璧に区別します。論拠は別時空(まっくすのすがた)の発言です。
  駅長オメガを見た時、別時空(マックスのすがた)は、「あんたの記憶はオメガシステムのそれじゃない」「別の人格だ」ということを言います。ここで117話を見た後の私たちが「そうか、これはオメガ駅長はリサということか」と思う……かと思ったら大違いだからな!!!
  私は、ここで別時空のいう「オメガ駅長の記憶とは違う、オメガシステムの記憶」とは、オメガシステム自体の心、そこに宿る記憶だと思います。
  オメガシステムは単なるシステムだから心とかないし、とチャンドラが言うかもしれませんが、オメガシステムは「新天地についたら自分は用済みになる、それはいやだ」という極めて人間的な動機で、エンリコ世界にけるブラックホール召喚を行います。オメガシステムには心がある。システムに心が宿りようがない、というのは、それこそラニ博士のいう「それをロジカルに説明できるのかい」って言葉で済ませていいと思っている。私は。
 →なので、別時空が言っているのは、「①オメガ(=オメガシステム)の心と、オメガ駅長の心は異なる」ということを言っているのであり、「オメガ駅長が特別」という意味ではないと判断します。ここにいるのが、オメガ(幼女)だろうと、オメガ(友)だろうと、オメガ(たべもの)だろうと、マックスからしたら「あんたの記憶はオメガシステムのそれじゃない」と発言したのだと思います。
 →別時空は「オメガシステムは自分自身(※注:タテの国)に入ったな」とも言っているため、オメガシステム=タテの国、またはタテの国の管理ユーザ」を示していると思います。なので、①以外のオメガは、もとより、別時空のいうオメガシステムには含まれません。

②オメガラムダ王
 →前の記事と重複しますが一応書いておきます。
  オメガラムダ王は居住区域の管理用に作られた下位管理ユーザ。初代は、③よりも早く誕生している。
  ※落とし巫女の存在自体を知らないため、そう判断
 →オメガシステムに取り込まれたグルオン博士の心の中に封印されていたリサの心をベースに作られた限定的管理ユーザであるため、リサの心自体もあり、それで最後「ルスカくん」と言ったのだと思います。オメガはみんなつながっているから知っている(56話)ので…。そういう意味では、オメガラムダ王も広義の③なんですが、ここは「落とし巫女かどうか」で判断しています。

③オメガ(落とし巫女)
 →ここに登場する個体がかなり多い。多いよ!私は幼女がすきです。
③-1.オメガ(友):最初にルスカと会った個体。最後のオメガ。
③-2.オメガ(駅長):いわゆるオメガさん。一番長く一緒に旅をした。最初のオメガ。
③-3.オメガ(幼女):事象の地平面で出会った。使い回されて来世はオメガ(友)に転生。
③-4.オメガ(食用):ルスカに「私を食べて」と言ったオメガ。ピーピーの世界における分離帯。たべもの。
③-5.オメガ(褐色):チャンドラ世界において一行を引き留めようとした総体のオメガ
③-6.オメガ(巨大):グルオン(アメーバ)に食われていたオメガたち。


オメガ駅長だけが特別だったのか?

ここに登場する「オメガ駅長だけが特別=リサと同一人物だったのか?」ということについて話していきます。結論、私は違うと思います。
私は、「③-1~③-6のオメガは全員異なる心を持っており、オメガ駅長はその中でも勝気なタイプ(=本来のリサに近い人格)ではあったが、特に物理面・精神面において、特別性というわけではなかった。ただ、生き残ることが出来た」だと思っています。

じゃあなんで、「オメガ駅長はタテの国を離れることが出来て、オメガ友達はタテの国を離れることが出来なかったのか?」とかそういう話になりますが、まあちょっと落ち着いてコーヒーでも飲んで読んでくれ 長いぞ!

まず、オメガ駅長に関する各人の発言を簡単にまとめます。
 ・ケプラは「不正オメガ」と言いました。28話です。
 ・ケプラ「オメガニウムを失えば生身の体」「マスクなしで保つまい」(28話)
 ・グルオン・アメーバ「オメガニウムなしで生きているオメガなど、どうなっておるのだ」(37話)
  「オメガニウムなしでどうやってオメガが動いているのか知りたい」(38話)
 ・「大きい人」の「君はオメガニウムを失っても生きていた、物理的にありえない」(43話)

ケプラは「不正オメガである駅長オメガがオメガニウムを失っても、生身の体として生きているのは別に不思議なことではない」と考えていますが、「大きい人」は「それは物理的にあり得ない」と言っている……
さあ、どっちを信じますか?!
というとき、当然ここは「大きい人」では? と言いたくはなります。何故なら、大きい人のほうがタテの国の管理ユーザに近い存在であるからです。(ニアリーイコールグルオン博士なので)
 でも、ケプラと大きい人の間には大きな差があります。それは、「ケプラはタテの国の現場にいる」という点です。
 まず、「不正オメガ」とは何なのかを私たちは考える必要があります。

「不正オメガ」がいれば「真正オメガ」がいるわけで、それをケプラは「真正オメガ様(23話)」と様付けまで言ってますが、この時点では、ケプラは、「オメガからエネルギーを抜いているのか」という詰問に対して、「エネルギー? 何の…」と言っている(23話)ので、ケプラは「オメガからエネルギーを抜く」ということについては無知です。

 そのケプラをもってして「不正オメガ」と「真正オメガ」の区別をどこにつけるんだろ? と思ったら、やっぱりそれは「オメガがいる場所」じゃないかな…と思うわけです。
 ケプラの同僚である郵便局員は「底勤務の」と言ってますし、この場合の底はグルオン・アメーバのいる場所です。
 結論からいうと、ケプラの中の定義としては、「③-6.底に行くオメガ=真正オメガ」、「底に行かないで、途中で止まってしまうオメガ=不正オメガ」なのではないか? ということを言っています。

(まあ、オメガ(友)がいったのは、底ではなくて真の底なわけですが、ケプラが実際に真の底まで送っていったわけではなく、ケプラの仕事は、「不正オメガ、もしくはオメガニウムを見つけて、目玉の中に詰めるなりして(目玉の中に空間があるのはズパが証明しています)底に送る」事だと思えば、そこに区別はなくなります)

 なので(この時点での)ケプラは、公務員(タテの国の管理側)として、タテの国をあちこちめぐりつつ、不正オメガ(そこの国に落ちるまでに、別の場所にひっかかってしまったオメガ。たべものオメガとかの遺体もここに入るでしょう)を見つけては、せっせと目玉に詰めるなりして送っていた。その中で、駅長オメガのように生きているオメガがいて、抵抗を見せたら、29話で「駅長オメガにしたようにオメガニウムを抜く」ということを、ケプラは少なからず経験済だったのではないか? と思うわけです。躊躇がないし。オメガニウムを抜くのに。

 そしてその結果、オメガニウムを抜かれたオメガが直ぐには死なず、毒ガスで苦しんで死ぬところも見たことがある、と思うわけです。ケプラくん、サディスティックだから喜んだんだろうな…。良かった…ね…?(私はケプラが結構好きです。でしょうね)

 つまり、ケプラは、「オメガニウムを抜かれたら、オメガは普通の人間と同じになる」ということを知っていたけれども、真の底にいる「大きい人」は、それを知らなかった、そんなはずはないと思い込んでいた という可能性に私はベットします!!

 「大きい人」は、①オメガシステム内のグルオン博士であるので、③オメガを創造した側です。生命に心を作ることの難しさは作中で語られている通りですので、「自分が作った③オメガに心があるはずがない」と思っていましたが、でも、③オメガは全員が全員、心を持っている んです。
 なので、「本当の心を持たないオメガ③は、オメガニウムを失ったら生きていけるわけがない」というのはグルオン博士の思い込みで、実際には、「オメガ③は全員本当の心を持っているので、オメガニウムを失っても生きていける」んです。ただしマスクは必要。
 (本当の心があれば生きていける、というのは、大きい人の43話の台詞「もしかして君は、本当の心を見つけたのか?」を根拠にします)
 しかし、大きい人は、「作った③オメガからオメガニウムを抜く」という実験をしたことがなかった、それは、そんなことをしなくても、「作った③オメガをオメガニウムに戻す」ことが出来たからでしょう。(オメガ幼女)オメガ幼女の遺体落ちてないですし。

なので、「オメガ駅長がオメガニウムを抜いても生きていけたのは、オメガ駅長だけの特徴というわけではなく、オメガ全員がそうなのであるが、グルオン博士は(創造主であるが故、被創造物を見くびっていたがゆえに+心を作る難しさを知っていたがゆえに)それに気づいてなかった」ということになりました。私の中で。
理論こねくりまわしてる研究地点より、現場のほうがたまに真実に近いってこと、現実でも往々にしてあるよね。新種の魚が実は地元では結構頻繁にあがってたりね。ちょっと違うか。

まあ、そもそもなんでオメガ(駅長)が、不正オメガ=「グルオン・アメーバのところに到達してない」になってるのか、っていうのは…ほかにも、オメガ(たべもの)とかがあるので…たまに途中で引っかかっちゃうことがある、という風に思っています。
正確にはオメガ(たべもの)はピーピー世界なのでチャンドラの管轄かもですが、一から作ったというより、過去の事象の改変だと思うので、いくつもいくつもいくつもいくつも落としていれば、そういうこともあったんでしょう…。

一方、じゃあなんで、オメガ(友)は「タテの国から離れられない」というようなことを言ったのか? ということですが、これは「オメガ駅長だけが離れることが出来た」というより、「オメガ友だけが離れることができなかった」のだと思っています。
 オメガ(友)は、真の底のさらに下、ブラックホールとタテの国の接地面にて、ダークエネルギーでブラックホールとガチ勝負中です。なので「タテの国と同化している」と同義であり、離れられなかった、ということです。

 逆に言えば、オメガ(食べ物)が生きていたり、ルスカとオメガ(幼女)の目の前で落ちていった落とし巫女であれば、オメガ駅長に限らず、タテの国から離れることが出来た、と私は思っています。

オメガ駅長とリサの間に、最後に起きたことはなんだったのか?

「じゃあなんで、オメガ駅長とリサが顔を合わせた時、リサが消えたんだ? あれは同一人物だからなのでは?」という説についてですが、まず、「必ずしも肉体的・精神的な両面で一致していなければ消えない」というわけではないということについて主張します。
私はケルビンとカラビ・ヤウの話をしています。彼らは、一方は人類のじの字も留めぬロボット姿、一方は人間の姿でしたが、統合という現象が起きました。これはチャンドラによるピーピー世界の話じゃんか、という話は気にしません!!ピーピー世界の記憶を、チャンドラ世界に戻った後のケルビン博士(ロボット)引き継いでるし…。
なので、あくまでこの作品においては、「同じ心をもつものが」「お互いを認識すること」の二つの条件がそろえば、肉体的に完全一致していなくても統合の現象が起きます。

 オメガ駅長は(グルオン博士の心にバックアップされていた)リサの心を持ってます。でもこれは、オメガ全員がもっている特徴です。
 なので私は、「リサと顔を合わせたのが、オメガ駅長以外のオメガであったとしても、同様の事象が起きていた」のだと思います。

じゃあリサでなくオメガ駅長が消えればよくない? という話については、それまでの読者の愛着、というメタ的な話はさておいて、オメガ駅長の負けん気の強さ=自我の強さについて言及しておきます。
 もしも他のオメガであったなら、この自我の強さがないため、消えたのはオメガのほうで、リサが残ったのかもしれないな…とは思ってます。
 あそこで、リサとオメガ駅長による自我の強さバトル、これは、「自分の存在に対する疑いのなさバトル」と言い換えてもいいですが、があって、ルスカたちとの冒険などで培われた経験+オメガ駅長の生来の自我の強さ(後述)が、地球育ちのリサの自我の強さを上回ったために、リサ側が消えたのだと思っています。

オメガ(駅長)は、「オメガは私だけだ」(12話)「私で最初で最後のはずだ」(13話)という発言をしています。これは「たくさんの同じ顔の人が生まれてくる」ことを知っていたオメガ(幼女)の話とはかなり食い違います。多分、彼女は1-6-2でルールの改変が生まれた時、最初に生まれたオメガなのかな? とは思います。最後に生まれたオメガがオメガ(友)だとしたら物語としてとても美しいのでそういうことにします。
 少なくとも彼女は「自分という人間は、世界で唯一自分のみ」という強い自覚を持っています。
 さらにいうと、33話にて、オメガ(駅長)は、底の国での墓を見た時、「これが私のクローン」と発言しています。この発言からも、クローンが存在しているとしても自分自身もクローンだとは思わず、「自分がオメガのオリジナルである」という認識を持っています。自我が! 強い!!! ミュウツーに分けてあげてくれんかその自我の強さ
・オメガ(駅長)は、オメガ(友)の話を聞いても、「私のクローンが世界の半分を見捨てるような真似をするものか」と、あくまで自分がオリジナルという認識を持っています ここ強すぎて笑っちゃったお ミュウツーの友達になってくれ

ちなみに作中を見ても、オメガ同士が顔を合わせているのは「オメガ(幼女)のイメージシーン」と「褐色オメガとオメガ(友)」くらいで、オメガ駅長が別のオメガ(生きてる)と顔を合わせているシーンはありません。
 オメガ(幼女)は「そういうものなんだなあ」と思っていた(言われてみれば変…かも?というくらい)みたいですし、褐色オメガとオメガ(友)は別々に育ったオメガ同士が出会ったというより、分離に近いと思うので、「同じ存在同士が出会ったら、どちらかが消える」という法則に当てはまらなかったのだと思います。

なので、作中そういうことはなかったですが、オメガ(駅長)とオメガ(友)等、心をもつオメガ同士が出会った場合、どちらかが消えたのだと思います。
 (底の国において大量のオメガの死体がぶら下がってますが、すでに一人吸い尽くして死んだ後に次の一人を吸い取る、としていれば、直接出会う、ということはなかったはずです)

結論

結論を改めてかくと、
 ・オメガ駅長はリサの生まれ変わりではない(本人がそう思っていたとしても)
 ・すべてのオメガとリサは同じ心を持っているため、顔を合わせるとどの組み合わせであったとしてもどちらかが消える
 ・ただし、オメガ駅長はとんでもなく強い自我を持っており、ルスカたちとの冒険で培った自信もあったため、「存在の強さバトル」において勝利し、エンリコ世界のリサではなくオメガ駅長が残った。
(同じ存在同士が顔を合わせると、自分がオリジナルだ、という意識が強い方が残る、というルールがある。家族が死んでいる旧マックスより、生きてる家族を守るぞという新マックスのほうが強かった。パーツ一つしか残ってないケルビンより、五体満足だったカラビ・ヤウのほうが強かった)
 ・最終回でオメガ駅長がリサに統合されたのは、「自分はここでリサに出会ったら消える」と納得していたから。

【おまけ】3話において、③-1オメガが移民船の夢を見ていたのはなぜか?

 →3話において、オメガ(友)は「移民船の夢を見ている」と言います。
  チャンドラ世界において、リサは移民船に乗る前、隕石で死亡しているはずなので、移民船に移動しているのはリサの死後です。まあ、リサは移民船に乗ること自体は決定しているので、リサが抱いていた「乗るはずだった移民船のイメージ」まで持っていたとすれば違うんですが、オメガ(友)は、「その中で懐かしい安らぎを感じていた」とまで言ってますので、採用しません。
  グルオン博士は移民船の中でリサを助けられなかった自責に駆られてワームホールの研究に狂っていた時ですので、グルオン博士の記憶でもありません。
  なので、私は、このオメガ(友)の記憶は、オメガ・システムの記憶、つまり「人間の役にたってるぞ♡」という気持ちだったと判断しています。オメガ(友)には、リサの記憶もあるが、オメガ・システムとしての記憶もチョトある…みたいな感じです。
  ①オメガ・システムと、③オメガの融合を突き詰めると、褐色オメガになるんだと思ってます。

【おまけ】③-1オメガはなんで無限エリアに落下してきたのか?

 →1話にてオメガ(友)が落ちてくるエリアは、ケルビンによって1000年分の調査がされているだけでなく、「500年分降りても、関所に到達しなかった」ことから、ピーピー世界における図書館と同じ、「無限エリア」という判断をしています。なんでそこにオメガ落ちてきた?オメガ=オメガニウムであり建材って聞いたとき一番なんで?? って思ったとこです。じゃあなんで無限に落ちるエリアにおちてきたんや…ルスカと出会うためだ…(結論)
 →他のオメガの落下地点(オメガニウムを含む)を見ても、
・駅に落ちてきた駅長オメガ
・分離帯に落ちていたたべものオメガ
・砂の巨塔に埋まっていたオメガニウム
・底の国でグルオンアメーバのごはんになったオメガたち
  と、「無限エリア」に落ちていたオメガは他に例をみません。
  ケルビン自身も「1000年で一度も見かけなかった」と言っています。
 →オメガ(友)は、他のオメガ(特に駅長オメガで顕著)が感じている「この世界を救わなければならない」という意志が希薄です。
  「今にワクワクしている、過去なんてどうでもいい」とさえ言いますし、ルスカに提示された「世界の謎解き」にノータイムで「手伝いたい」と言っています(3話)これは、隙あらば飛び降りよう!っていうかマジで飛び降りるオメガ(駅長)や、幼いながらも「飛び降りたい」と言っていたオメガ(幼女)の積極性とはかなりかけ離れています。
 →最後のほうの展開を見ても、「最後のオメガとして、(オメガシステム内の別人格としての)グルオンに設計されたオメガ(友)が、最後に一目、ルスカに会いたいと思った」としか思えない。
  ラニ博士は「なんで一旦下に落ちたのか謎だが」と言ってましたが、そこに…非合理な愛がある…ロマンがあっていいと思います、私は…。
 →なので、オメガ(友)が目玉を見て狼狽した(4話)のは、事象の地平線において大きい人が目玉を使役していたから=お迎えがきたということがわかった だと思ってます。別にオメガ駅長はビビったりしてないしね、目玉見て。

【おまけ】ラムダ・オメガ王は何考えてたの?

 →ラムダ・オメガ王の発言としては、「グルオン、お前は部外者よ」「消しくずとなりな、部外者が」(65話)とか「図書塔を破壊すれば、グルオンの呪縛は消える」「そしたら元の世界を取り戻せる」(66話)があります。全然わからん。どういう意味?! と思ったのでおまけとして考えます。
 →結論、この場面の「グルオン」は、「チャンドラ」じゃないかな、と結論づけています
  この漫画!!!「オメガ」に死ぬほど多重の意味があるのに!!「グルオン」にも死ぬほど多重の意味がある!!!!助けてくれ 「底」もいっぱい多重の意味がある 全部読んでやるからな…。
 →この場合のグルオンは設計者というか、「タテの国の外からの干渉者」による一般名詞ととらえたほうがいいのかもしれない
 →ラムダ・オメガは、「1-4-1.タテの国構築」時点ですでに「地球人居住区の管理ユーザ」として設計されていたという判断を私はしているのですが、それに対し、ルスカを助けたいチャンドラが1-7-1で介入します。
  この、チャンドラによる介入前の世界=ラムダ・オメガ王のいう元の世界 という判断です。
  なーんで図書塔を破壊すればチャンドラの介入がなかったことになる(=グルオンの呪縛が消える)のかはわからんが(図書塔の本ってデータになってて読めないし、ラニ博士くらいチートでないと無意味なはず)、単純に、1-4-1の世界には存在しなかったものなので、「これがすべての元凶」とラムダ・オメガが思ったのかもしれない。
  ラムダ・オメガは、チャンドラの介入による時間軸の改変を元に戻そうとしていたが、チャンドラの介入によりチートになったラニ博士により倒された。と思うと、いやチャンドラ頑張ったな…ってなりますね。私は。

【おまけ】チャンドラの「真に迫る」とは

・「見事だ。僕が設計した"時間軸"は真に迫っている」76話:チャンドラ
 →オメガ駅長が「だとしても、ズバの気持ちになんの偽りがある?」と発言したのを受けてのチャンドラの発言。
  でもこれの発言の意味がわからねえ~。後ろの発言を見ても、「ピーピーの世界を設計した」ことが「時間軸」を設計したということなのは間違いないと思うが…。
  タテの国自体はオメガシステムが構築したから、そこにチャンドラとルスカはノータッチだった(避難エリアにいた)が、そのあとルスカがいなかったので、チャンドラは「俺にこんなことできるかな~」と思いながらがんばってピーピーの世界という介入を行った。から、「時間軸を設計した」ということはよーくわかる…わかるぜ…。
  前述の「ラムダ・オメガの言うグルオン=チャンドラ」だとしたら、チャンドラからみれば、ピーピー世界(過去軸)の創出は、グルオン博士(ほんもの)の作ったオメガシステムに対し、自分の力で介入する、という大きなチャレンジだった…という風に思えるから、あのキメゴマもまあ納得するよ…。
 でも、「真に迫っている」って表現は何? と思って悩んでしまうが、普通に考えれば「直前のオメガ駅長のように、自分たちに心がないと言われて憤るほど精緻な心をもっている存在を生み出せるほど、自分の介入は上手くいった」ということだと思うが、でもオメガ駅長は別に…ピーピーの世界産ではないんだよな~。
 まあ、ピーピーの世界の介入結果により影響を受けたタテの国で生まれた存在という意味で広義でとらえておくけれども…。チャンドラ~!!! おつかれ~!!! おまえすごいな!! 飲みに行こうぜ!! 焼肉とビールとナポリタンおごるから~!!!




タテの国は本当に面白かった。だが、ところどころ台詞に勢いがありすぎて、「ヒキ」みたいなものを意識しすぎて、「どういうことなの?!」と次々ページを下げたあと、「やっぱりどういう意味だったの?!」ってなることが多すぎて一生懸命描いたら1万文字を超えました。

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