見出し画像

ビーグル犬と動物実験

少し前の2022年の記事を投稿します。
2022年9月、バージニア州の研究施設にいる約4,000匹のビーグルの最初のグループが、フォスターファミリーの家に救出され移動しました。
全国数百のレスキュー団体が数週間でビーグルの里親を探すために動員されており、バージニア州のHomeward Trails Animal Rescue施設には12匹以上のビーグルが到着しました。
2022年初めに、研究や実験のためにこれらのビーグルを繁殖していたバージニアのEnvigo施設は、いくつかの連邦法規に違反していると判明しました。連邦裁判官は、犬たちを60日以内に解放するよう命じ、ワイオミング州、マサチューセッツ州、バージニア州などの動物レスキュー団体が協力して犬たちを救出しました。
「夏に約4,000匹の犬の里親を見つけるパートナーを見つけることは、動物シェルターがすでに収容能力を超えている時期であるため、凄い偉業である」と、 The Humane Society of the United Statesの会長であるキティ・ブロック氏は自身のブログで書いています。
ワイオミング州の動物レスキュー団体であるKindness Ranchはすでに、Envigoから救助する150匹以上のビーグルの最初の犬の名前をUnoと名付けました。
Envigoのビーグルは、各レスキュー団体によって病気や問題行動がないかなど確認された後に里親探しが始まります。
その間、犬たちは自由を楽しんでいるようです。
Homeward Trailsは、犬たちが施設に到着した最初の瞬間の動画をソーシャルメディアで共有しました。犬たちは興奮して地面を嗅いだり、おもちゃで遊んだり、初めて草地を走ったりしました。
そして、自由の最初の一日には、ビーグルたちにはスパDayが与えられました。
Homeward Trailsは、「これらの可愛い子たちは、犬生の大半をケージで過ごしてきたのですが、彼らは今、本当に犬生と愛を楽しんでいます」と投稿しました。

1年後2023年には彼らが里親の元で幸せにしている記事もありました。この子達が救われて本当に良かったです。

2024年の今でも、まだまだ多くのビーグルが実験に使用されていることをご存知でしょうか。
医薬品・医療研究・神経科学・心理学・獣医学・獣医療・行動生態学・環境科学などさまざまな分野で使用されています。
では、なぜビーグルなのでしょう。
研究者が、科学的実験や医薬品研究にビーグルを他の犬種よりも選ぶ理由は下記です。
* サイズと性格:ビーグルは小~中型の犬であり、研究室で管理しやすい特徴があります。また、彼らは穏やかで友好的な性格なので、実験中の取り扱いがしやすいようです。
* 一貫性:ビーグルはサイズ、体重、遺伝に関して比較的一貫性があります。この一貫性により、研究者は実験中の変数をより効果的にコントロールすることができます。
* 入手可能性:ビーグルは容易に入手可能であり、研究目的のために専門的に繁殖されています。そのため、研究者にとって容易に利用できるルートがあります。
* 行動特性:ビーグルは好奇心旺盛で忠実な性格から、トレーニングタスクや行動研究に適している場合があります。
* 歴史的な利用:ビーグルは数十年にわたり科学的研究に使用されており、彼らの生物学、行動、生理学に関する豊富なデータや知識が存在しています。

2022年に救出されたビーグルの中には栄養失調で衰弱し、助ける前に亡くなった子も多くいたそうです。
あるビーグルレスキュー団体の代表は「実験動物繁殖施設で育ったビーグルは、空も太陽もみたことがないので、最初は何にでも怯えます。」と言います。
「実験が終われば、生かしておくことは不経済だからと安楽死させる。」そんな犬生を送る、そのために生まれてくるビーグルがまだまだ沢山いることを是非、皆さんにも知ってほしいです。

欧米では動物実験根絶の為の働きが活発に行われています。
それでも世界の80%以上の国、もちろん日本も動物実験が未だ許されています。

動物実験に使用される動物は由来が明らかで、クリーンな環境で育ってきた動物でないと実験が成り立たないので、わざわざそんな犬生を送らせる為に作ります。

私達にできることは、まずは動物実験をされていない製品を選ぶことで社会へメッセージを届けること、そしてレスキュー団体の支援。
是非 @beaglefreedom などのアカウントも見てみてください。実験ビーグルの現状やレスキュー状況を知ることができます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?