見出し画像

些末な論考 #1

便器の蓋をさっと投げるように掬い上げ、すぐに身を翻して便座に腰を下ろそうとするも、掬い上げる勢いが強すぎたために蓋が後方のタンクに当たって跳ね返り、あらためて便座の上に戻りつつあったその先端と、私の尻が鋭角的に激突したことにより、ちょうど中腰になった頃合いだったのだが、意識していたのと反対側すなわち前方に押し出される力がおのずと働き、ズボンを膝まで下ろしているという踏ん張りの効かない体勢だったこともあり、思わずつんのめって便所の扉を打ち破り、その勢いに呑まれて便意が臨界点に達し、丸出しで床に転がりながら垂れ流す、という夢を見た。47歳になっていた。