リスタートと希望のような妄想

大事なものだった。

不幸な出来事が重なって
彼女は
一緒の場所に居られなくなった。

でも
彼女は光の当たる場所に戻ってきた。

前よりももっと明るい場所に。

でも
きっと明るすぎた。


彼女は
意地悪な大人達に
泥を投げられ始めた。

それでも進み続けるために
彼女はその名前を捨てなければいけなかった。


…泥で汚れた
「それ」を拾い上げて
汚れた部分を削っていった。


大事なものだから。


少し小さくなった「それ」は
再び歩き出す自分にちょうど良かった。

一緒に行こう。

いつか
私が彼女の隣に連れていくから。


「佐倉初(さくらうい)です。

どうぞよろしくお願いいたします。」


いつだって彼女は
格好いいんだ

まけんなよ、姫様



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