NY 1日目 夜 | 幸運

幸運はそれまでの選択を肯定してくれるから二重に良い。

「1日目の夜は記憶に残る日にしたいね」

そんな話をしながら、僕らは健太さんの友人が勧めてくれたNowadaysというMusic Venueへ行くことになった。(が、実は僕らが行った場所はNowadaysではない別の場所で、Purgatoryというところだったことに後で気づいた。)

Nowadaysは、万人受けするとは思えない、人におすすめするには難易度の高いMusic Venueで最高だった。(なぜならそれはNowadaysじゃなかったからなんだけど。)

1stフロアでは男女がゴリゴリにタトゥーを入れているし、2ndフロアでは見たことのない量のスモークの中でサイケデリックな超高速BPMテクノが流れていた。

特になにもおきず。家路につく。

交差点を通りかかったとき…メイさんに遭遇。

メイさんとは、僕が働いているmonopoという会社の先輩で、今はNYに住んでいる。僕は日本であったことしか無い。

交差点で人と遭遇する確率は何%なんだろう。

かなり低い確率なはずだ。交通事故より低いと思う。2次元空間上で点で人と会うのはかなりすごい。

点で会う

向かいから歩いてくる人に会う時は線で会ってる。会える面積が広い。

線で会う

つまり交差点でメイさんと会ったのはかなりの幸運ということだ。

線で会う場合は、10分くらいの誤差があってもその遭遇は実現する。つまりトイレに行ったりしてもOKということ。点で会う場合は、猶予が10秒くらいしかない。

つまり「あの時、トイレに行ったこと」とか「電車が3分遅延したこと」とか、小さな行為全てがこの「偶然 / 幸運」を生み出すために「必要だった」ということだ。

そのひとつ一つの事象が起きなければ、この幸運は実現しなかった。今までの行為が全て肯定される。幸福じゃなかった出来事すらも幸運と感じられるようになって最高だなと思った。

1日目 / 終わり

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