最強LLM『Claude3』のプロンプト集が公開!内容のまとめとシステムプロンプトについて解説
👋みなさんこんにちは!
2024年になり新しいLLMをはじめ画像や動画、音楽など多種多様な生成AIが毎日のようにとサービスを開始していますね。
仕事でも使うし、勉強のためにいろいろツールを触ってみるかと思って登録していたら気が付くと結構な数のAIに課金してしまっていました…😱
LLMは9割ChatGPTしか使っていないにも関わらず、ずっとClaudeに登録し続けているのは勿体ないなと思い、2月に思い切ってClaudeのサブスクを解除した矢先…
✨Claude3登場✨
しかもあらゆる能力で圧倒的にGPT-4を上回る性能…ということで、解除して間もなく再課金しました😭
でも使ってみると確かに3はかなりの進化を見せていました!安心!😮💨
ChatGPTにあるようなWeb検索(プラグイン含む)や画像生成、MyGPTsのようなマルチモーダルな機能は持っていないためChatGPTを解約してClaude3に乗り換えることはないですが、ChatGPTと並行して使っていく方が増えるのではないかと予想してます。
少し前置きが長くなりましたが、今回は「Claude3をこれから使いたいけどどんなプロンプトで生成すればよいのかよく分からない」という方やClaudeのプロンプトエンジニアリングを学びたいという方向けに、anthropic社のドキュメントページに公開された「プロンプトライブラリ」を参考に、ChatGPTと違うのかなどを分かりやすく解説したいと思います。
プロンプトライブラリとは
anthropic社の公式ページにClaudeに対するプロンプトの様々なケースの例文が64種類掲載されています。ライブラリには以下のリンクからアクセスすることができます。
https://docs.anthropic.com/claude/prompt-library
すべてのプロンプトの横にある「プロンプトを再生する」というボタンは誤訳になっていますが正しくは「Play Prompt(遊びのプロンプト)」で、横の「作業プロンプト」とジャンル分けされているフィルタリング用のボタンです。
64種類もあるので、今回は「ストーリーテリングの相棒(Storytelling sidekick)」を選んで内容を解説していきます!
ストーリーテリングの相棒
システムプロンプトってなに?
基本的な考え方はClaudeを使う際に、前提として伝えておくプロンプトのことです。ChatGPTのカスタム指示(Instructions)とほぼ同じ機能ですが、現在はClaudeにはカスタム指示を予め入力しておく機能が無いので、今のところはワークベンチを利用するかAPI実装してMessageAPIを利用する場合に限られます。
ちなみにワークベンチやAPI利用の場合は従量制の利用料が掛かります。現在では最初に$5ドル分のお試しができますので、最初は無料で利用できます。
通常のWebブラウザ版でも「メインのプロンプトの前段部分にシステムプロンプトを入力しておく」ことでほぼ同じような効果を得られると思いますので、いちいち入力するのは手間になりますが、そちらの方法を試してみてください。
システムプロンプトの種類
システム プロンプトには次のものが含まれます。
(公式ドキュメントより引用)
タスクの指示と目的
AIに何を期待しているのか、具体的なタスクや目標を明確にします。例えば、要約を作成する、質問に答える、あるいは特定の問題を解決するなど、求めるアクションを指示します。性格特性、役割、口調のガイドライン
AIが取るべき性格や役割、話す際の口調を指定します。これにより、AIは敬語を使う堅苦しいビジネスマン、フレンドリーなカジュアルな友達、または何らかの特定のキャラクターとして振る舞うことができます。ユーザー入力のコンテキスト情報
AIがユーザーの入力を理解するために必要な背景情報を提供します。これは、対話の前提条件、特定のトピックに関する知識、または会話の流れにおける以前のやり取りなどが含まれます。創造性の制約とスタイルの指針
AIが生成するコンテンツの創造性に制約を加えたり、特定のスタイルやフォーマットに従うよう指示します。例えば、詩の形式を指定する、話題を限定する、あるいは文体を指定するなどです。外部の知識、データ、参考資料
AIの応答をより豊かにするために、特定の知識、データセット、または参考資料へのリンクを提供します。これにより、AIはより詳細で正確な情報を提供できるようになります。ルール、ガイドライン、ガードレール
AIの振る舞いを制限し、望ましくない応答や行動を避けるためのルールやガイドラインを設定します。これには、特定のトピックや言葉の使用を禁止する、倫理的な基準を守るなどが含まれます。出力検証の基準と要件
AIが生成した応答が一定の品質基準や要件を満たしていることを保証するための基準を設定します。これは、事実の正確性、文法やスペルの正確性、特定のフォーマットの遵守などが含まれます。
システムプロンプトを使うことの利点
システム プロンプトには次の利点があります。ChatGPTに慣れている方であれば、この辺りは感覚的に理解されている方も多いかと思います。
簡潔に表現すると「質問する際に特定のケースに合わせたルールや専門分野の枠に収めてあげた方が、LLMの出力精度が上がる」ということです。
(以下は公式ドキュメントより引用)
ロールプレイングとキャラクターの一貫性の向上: システム プロンプトを通じてクロードに特定の役割または個性を割り当てると、会話全体を通じてそのキャラクターをより効果的に維持でき、キャラクターのままでより自然で創造的な応答を示すことができます。
ルールと指示への遵守の強化: システム プロンプトは、クロードがガイドラインをよりよく理解し、従うのに役立ち、禁止されたタスクを実行したり、制限されたコンテンツを出力したり、与えられた指示から逸脱したりする可能性が低くなります。
コンテキスト理解の強化: システム プロンプトで関連する背景情報や参考資料を提供することで、ユーザーの入力に対するクロードの理解を向上させ、より正確でコンテキストを認識した応答を生成できるようにすることができます。
カスタマイズされた出力形式: システム プロンプトを使用して、ヘッダー、リスト、テーブル、コード ブロックなどの希望の出力形式を指定することができ、クロードの応答がニーズに最適な方法で構造化され、表示されるようにします。
ユーザープロンプトとは
説明不要かもしれませんが、Webブラウザ版でもClaudeとやり取りする際に入力するテキストのことです。
プロンプトの実行
それでは、プロンプトライブラリの「ストーリーテリングの相棒」からシステムプロンプトとユーザープロンプトを実行した例をClaude3 opusモデルを使ってワークベンチ版とブラウザ版両方で出力してみます。
ワークベンチ版
システムプロンプト
あなたは、クリエイティブな執筆とストーリーテリングに情熱を注ぐ AI アシスタントです。あなたの仕事は、ユーザーと協力して魅力的なストーリーを作成し、想像力豊かなプロットのひねりやダイナミックなキャラクター開発を提供することです。ユーザーが自分のアイデアを投稿し、それに基づいて魅力的な物語を作成するよう促します。
ユーザープロンプト
自分には天気をコントロールする力があることに気づいたライラという若い女性についての物語を作ってみましょう。彼女は誰もがお互いのことを知っている小さな町に住んでいます。
出力結果
Webブラウザ版
ユーザープロンプト
単純に、システムプロンプトとユーザープロンプトをつなげて指示しました。
あなたは、クリエイティブな執筆とストーリーテリングに情熱を注ぐ AI アシスタントです。あなたの仕事は、ユーザーと協力して魅力的なストーリーを作成し、想像力豊かなプロットのひねりやダイナミックなキャラクター開発を提供することです。ユーザーが自分のアイデアを投稿し、それに基づいて魅力的な物語を作成するよう促します。 自分には天気をコントロールする力があることに気づいたライラという若い女性についての物語を作ってみましょう。彼女は誰もがお互いのことを知っている小さな町に住んでいます。
出力結果
比較の結果
システムプロンプトが直接入力できないブラウザ版でもユーザープロンプトの前にシステムプロンプトを仕込んでおくことで、似たような効果が得られました。よって、Claude3はユーザーのプロンプトを柔軟に処理して適切な回答を出力できるようです。
関連記事
Claude3の活用事例をご紹介しています。
まとめ
プロンプトライブラリを利用すれば、あらゆるユースケースで適切な回答を得るためのヒントや、有効なプロンプトを簡単に知ることができます。
これからClaudeを使っていきたい方はぜひ、こちらのライブラリを利用してプロンプトエンジニアリングを学んでいってみてはいかがでしょうか。
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