障害者雇用の問題点 part 1
# ある日やってきた一人の職員
はじめに言っておきますが,この話はフィクションです.仮定の話です.
ある日,一人の職員がめちゃくちゃ忙しい X 医療センター病理部へコネで?就職してきました.どうやらその人は障害があるようです.その人はどうやら下半身が不自由とのことで,車椅子でしか移動ができないようです.障害者雇用枠のようです.
そこでみんなで話し合って,受付業務を中心にしてもらうことになりました.とはいっても,本来の受付業務の人にやってもらっていた地下倉庫での標本の取り出しは他のスタッフが行うこととしました.
最初はみんなで協力してうまく行っていたみたいなのですが...
# とあるところから火がついた
とあるスタッフが,ぼそっと「いいなー,こっちはあっちこっち走り回っているのに,自分だけ受付にずっといて,定時で帰れるし」とつぶやいて,それが本人に聞こえてしまいました.
そもそも X 医療センター病理部は非常に忙しい病院で,ほぼ毎日残業で,正直誰か一人休むだけで,全体の業務進行に多大なる影響を与えてしまいます.なので以前からスタッフを増員してほしいと言っていた矢先にちょうど人材を入れてくれたわけです.
だから最初は障害があったとしても,来てくれるだけでもう十分とばかりに大歓迎でした.実際問題としてその人が来てから若干業務が楽になったのかもしれませんが,相変わらず残業はし無くてはならないし,全体としての業務量は増加傾向にあるので,正直ちょっとやそっとじゃ簡単に吹き飛ぶくらいの忙しさです.一応来年には更に増員するような話が出てはいます.
# なんとなく変わった
それ以来,もちろん普段の業務において特に変わりはないのですが,その障害を持った方は仕事をする上で肩身が狭そうにしていて,そのぼそっとつぶやいたスタッフも,その人に対して少し冷たそうに対応していました.
結局その方は家庭の都合ということで退職され,転職されました.
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