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EDH 《放浪の吟遊詩人、イーサーン/Yisan, the Wanderer Bard》100枚解説

・はじめに

ゼンディカーの夜明けで《野生の魂、アシャヤ》が出たため、イーサーンに入れたら強いやんけ…!と思い5年ぶりくらいに組みなおしました。
あの当時はひたすら速度出すこと(それでも4tキルでしたが)をメインに組んでいましたが、現環境だと速度では勝てない、またピン除去がかなり飛んでくるため、昔みたいに突っ走るのではなくひたすらゆっくり妨害構えながら動くことになります。

イーサーンだとある程度自力でコンボパーツを揃えることが可能であり、またカウンターに強いクリーチャーコンボであること、コンボを狙えないときは頭数揃えてビヒモスでwinできること、後出しでヘイトベアのサーチができるなど、細かな対応ができる面白いデッキだと思います。


・デッキリスト


https://www.moxfield.com/decks/B6Aw2FRI2UyItN15o1cxmQ

・ジェネラル
《放浪の吟遊詩人、イーサーン/Yisan, the Wanderer Bard》
 (2)(緑),(T),放浪の吟遊詩人、イーサーンの上に詩句(verse)カウンターを1個置く:あなたのライブラリーから、放浪の吟遊詩人、イーサーンの上に置かれている詩句カウンターの総数に等しい点数で見たマナ・コストを持つクリーチャー・カードを1枚探し、それを戦場に出し、その後あなたのライブラリーを切り直す。
2/3

たまに聞かれますがカウンター載せるのはコストです。
あとタフネスが3あるのは地味に偉いですね。

・クリーチャー
《ラノワールのエルフ》《エルフの神秘家》《フィンドホーンのエルフ》
《東屋のエルフ》《極楽鳥》《ボリアルのドルイド》

エルフ3兄弟がついに全員旧枠になったのでとてもうれしいですね。
マナエルフ、マナファクト、エンチャント、土地を合わせ、1t目、2t目イーサーンキャストに貢献するものは全部19枚入っています。
15枚超えたあたりから初期手札に1枚は何かしら入るようになるので、個人的にはこれ以下にはしたくないです。

《森を護る者》
カウント1のサーチはほぼこれです。
今だと十手やバリスタも増えてきているので、昔よりは安定感は下がっています。それでもイーサーンが除去をかなり吸って悲しい思いをするため、とりあえずこれから。極端ですが土地がなくてもマナクリがそれなりにいればコンボ始動できるので、土地を全部生贄に捧げることもありますし、逆に森を護る者を守ってもどうしようもないときもあるので、無駄に土地を生贄にするのはやめたい。
アシャヤが出ていれば一応サクリ台です。

《クウィリーオン・レインジャー》
カウント1でたまにサーチします。
これ自体がコンボパーツのため不用意に持ってくると大体死ぬので、初期手札に森を護る者がいたときくらいしかサーチしません。
桜族の斥候や芽ぐみで毎ターンアンタップしている森を作って幸せになりましょう。アシャヤがいるときは自分を戻せます。

《桜族の斥候》
スカイシュラウドのレインジャーが入ってなくてこっちだけ入っているのは、あっちはソーサリータイミングでしか土地を出せないからです。
先述の通り、クウィリーオン・レインジャーがいると戦場に出ている森1枚を毎ターンアンタップに戻せます。

《ワイアウッドの共生虫》
イーサーンを起こしたり、ティタニアの僧侶、ケイラメトラの侍祭からマナを引き出したり、クウィリーオン・レインジャーを守ったり色々させます。
自身でマナが大量にでるクリーチャーがいれば、これとティムールの剣歯虎と適当なエルフで無限マナです。

《ウルヴェンワルドの足跡追い》
イーサーンが2/3と少し硬いので、プチプチ潰していきましょう。
イーサーンだと敵対工作員と相打ちです。

《ティタニアの僧侶》
このデッキ、エルフがそんなに多くないのと、大体の場合で1で森を護る者呼んでるのでマナでないんですよね。
一応それでも2マナくらいは出てくれるのでコンボパーツにはなるのですが、それよりも妨害優先することのほうが多いです。

《旅するサテュロス》
最初からクレイドルやニクソスがあった場合に呼ぶことがあります。
アシャヤがいるとクリーチャーも起こせるようになるので、少し足りないマナを補ったりもできます。

《スクリブのレインジャー》
飛行、瞬足、プロテクション青を得た結果1マナ重くなったクウィリーオン。
大体やることはクウィリーオンと一緒です。エンドステップに出せるので便利ですね。

《クロールの銛撃ち》
金粉のドレイク、マインドセンサーあたりを打ち落としましょう。

《溜め込み屋のアウフ》
2マナのサーチは大体これ。
イーサーンは遅いデッキなので、頑張って周りを減速させるしかないんです…
あと今だと戦場が宝物だらけになるので、対応して置きたいですね。

《ファイレクシアの破棄者》
次に多いのがこれ。
相手の動き見てから出せる後出しジャンケンです。
真髄の針と違いマナ能力も止められますが、土地は止められません。

《漁る軟泥》
イーサーン起動などで不用意に軟泥使えない状態作ると、上から死んだりするので気を付けたい。

《運命を紡ぐ者》
クリーチャーがカウンターされないので強そうですけど、どうせコンボ入るときは道三がいるのであんまり関係ないです。
無限マナ出した後の6マナサーチで森林の怒声吠え→運命を紡ぐ者と繋げ、イーサーンを森を護る者で生贄、再キャスト後にこれで速攻つけてライブラリーのクリーチャーを全部呼び出します。
ちなみに4サーチでティムールの剣歯虎を呼んでいればこれは必要ないんですが(孔蹄のビヒモスで無限パンプできるため)、4サーチは《ケイラメトラの侍祭》、《秩序の大魔術師》などを呼ぶことがあるため入れています。要調整枠。

《睡蓮のコブラ》
クウィリーオンとアシャヤだけだと無限マナ出ないためマナクリーチャーかコブラが必要になります。
単色にフェッチ入れない宗派なんですが、コブラ入れてるのでフェッチもフル投入です。

《再利用の賢者》
カステム、檻、締め付け(締め付けはあんまり見ないですが)など割らないとやってられないようなカードが多いので…
本当は刻み角も入れたいんですが枠がないので抜いてます、入れたい気持ちは常にあります。波止場対策でこっちに入れ替えます多分。

《刻み角》
ちょっと前まで抜いてたんですけど今だと宝物対策になるので戻しました。

《迷える探求者、梓》

クウィリーオン2種を呼んでると結構手札に森がたまっていることも多いので。
アシャヤ型だと後述のラノワールの部族のほうが呼ぶことが多いです。

《ラノワールの部族》
ラノエル3人衆です。
1,2で妨害を呼んでくることが多いので3はできたらこれにしたいですね。
3マナでてくれるおかげで、アシャヤ+クウィリーオンorスクリブで無限マナがでます。

《落葉の道三》
対話拒否カードです。
基本的にはイーサーンからは呼ばないですが、手札に早い段階で軽めのサーチが来てくれたら呼ぶこともあります。
呼ぶときは上家のエンドステップで呼ぶので多分安全ですが、ジェネラルによってはそこから勝てるので考えてから呼びたいですね。

《永遠の証人》
勝ち手段として無限内なる獣もできますが、めんどくさいので無限ビヒモスで終わらせています。

《ケイラメトラの侍祭》
生きているニクソスです。
1,2,3を全て妨害にしたときに。
これと種子生まれの詩神がいればなんとかなります。

《ティムールの剣歯虎》
システムクリーチャーを守ったり、クウィリーオンを複数回起動させたり無限コンボ決めたり色々できます。特にマナと森さえあればクウィリーオンでワープが可能なのでできる限りこれを呼びたい。

《難題の予見者》
寿司に合わせて出したいクリーチャー。
内容についてはさいとうさんがすでに書いてるので載せておきます。

デモコン寿司対策。《タッサの神託者》に対応して釣って《Demonic Consultation》を追放する為のもの。
《難題の予見者》に対応して《Demonic Consultation》を打つことも出来るが、《Demonic Consultation》解決後《タッサの神託者》解決前に《難題の予見者》が場を離れるとドローが誘発してライブラリーアウトさせられてしまうので、相手にしてみれば《Demonic Consultation》は打ちにくい。

M21後チェイナーとその100枚解説(https://edhmatsudo.diarynote.jp/202007121707466492/)

《秩序の大魔術師》
生きているナチュラルオーダー。
お試し枠です。召喚酔いが非常に気になりますが、3で部族、4でこれ持ってきて道三サーチが強そうに見えています。
ただ現状ファクト破壊がかなり少ないため、これあたりを抜いていれるかもしれません。

《種子生まれの詩神》
アシャヤ無理そうなときに。
次の6がコグラ、怒声吠えなので、そこら辺は構えておきましょう。
ちなみに運よく2t目とかにおける最高に気持ちいいです。

《野生の魂、アシャヤ》
無限マナのパーツです。
クウィリーオンと組み合わせると無限マナです。
あとはサイクロンリフトなどの土地に触れない呪文に耐性がつきます。
おおむねバニラですがサイズはでかいので、本当に辛いときはアシャヤでよく殴ってます。

《森林の怒声吠え》
主に天を紡ぐ者をサーチします。
あとは先述しましたが3マナ以下のヘイトベアをサーチできたり色々便利です。

《大樫の守護者》
剣歯虎と組み合わせて無限マナでます。
無限マナのためよりもイーサーンの多重起動のために出すことが多いかもしれません。

《巨大猿、コグラ》
5→6のカウントを意識して。
ただゾンバーワルドの牡鹿のほうが軽く、大体タフネス4以下と格闘することになるので調整枠。
ちなみにコグラで戻せてうれしいのはイーサーン、ウィットネスくらいです。

《威厳の魔力》
個人的にはだいぶ怪しい枠です。が、7マナのクリーチャーに碌な奴がいなくて…
ただでさえエージェントに弱いのに船殻破りにも弱くなってどうするんだ、と思っていますが、一応勝てるハンドにもっていったりするので悩ましいところ。

《孔蹄のビヒモス》
無限マナだしたあとにビヒモス無限キャストでいつも勝ってます。
頑張って耐えてビヒモスもできるのでいいですね。

・インスタント
《自然の要求》
カステムで死なないために。
全然枚数取ってないので、もう少し増やしたいです。

《輪作》
主にクレイドルをサーチします。あとはニクソス。
マナさえ出ればなんとかなるデッキなので…

《俗世の教示者》
イーサーンが下に戻れないため、軽量サーチでシステムクリーチャーを呼んできましょう。

《有毒の蘇生》
墓地対策です。
ピッチの墓地対策は偉大ですね。今だと対話拒否カードも増えているので信頼度は減っていますが、自分のコンボパーツも拾えるので。

《内にいる獣》
エージェント、カステム、マインドセンサー、リンヴァーラなど、勝てなくなるカードがたくさんあるので。
貴重な緑のクリーチャー破壊なのは偉いです。

《召喚の調べ》
おおむねワルチューで説明した通りです。
大体X1かX3でのサーチになります。

・ソーサリー
《緑の太陽の頂点》
《破滅の終焉》
《異界の進化》
《自然の秩序》

これも上記で説明した通り。

《森の占術》
クレイドルかニクソスをサーチします。
森の占術まで取るくらいにはクレイドルが強いです。

・エンチャント
《踏査》
《花の絨毯》
《芽ぐみ》
《繁茂》
《楽園の拡散》

1マナ加速群です。
特に芽ぐみはクウィリーオンと相性がいいです。

《調和の中心》
剣歯虎で簡単に無限マナが出るようになります。

《森の知恵》
引きたくないクリーチャーを引かないために。
土地を毎ターン置きたいので主に土地を探しに行きます。

《ケンリスの変身》
《木化》
《ドライアドの歌》

クリーチャー除去群です。
相手のジェネラルにつけると再キャストも許さないのはいいですが、他にも貼り付けたいクリーチャーは多いので無駄に使わないようにしましょう。
あと滅多にしませんが、クレイドルにドライアドの歌を貼り付けてクウィーリオンでバウンス、出し直しすることで一時的に大量のマナが出せます。

・アーティファクト
《魔力の墓所》
《宝石の睡蓮》
《金属モックス》
《太陽の指輪》

アーティファクトマナ加速群です。
クリプト、ロータスがあれば1t目にイーサーンに会えます。が、2t目にイーサーン起動ができないと意味がないのと、そもそも3マナまで届かないハンドでロータスあるのにマリガンしないといけないことがたまにあります。

《冬の宝珠》

妨害系アーティファクト群です。
冬の宝珠はイーサーンだとクウィーリオンで脱獄可能です。
《抵抗の宝球》《アメジストのとげ》も入れてたんですが、最序盤に置きたいのにイーサーンよりも優先するとそもそも速度負けして勝てない、中盤以降はそこまで刺さってなかったので抜きました。
相手が悪かっただけかもなので、もう少し回して戻す可能性大です。

《梅澤の十手》
あまりにエージェントが辛いので…
バリスタのほうが良さそうに見えますが、リンヴァーラも駆除したいので十手にしてます。
自分のアウフに引っ掛かりますが、大体アウフ呼ぶ前にマインドセンサー、エージェントが出てきているので大丈夫です。

《雲石の工芸品》
無限マナのパーツですね。3マナ以上出るクリーチャーがいれば、ワイアウッドと1マナエルフで無限マナで、大樫の守護者でも必要なマナ量は多いですが無限です。調和の中心があれば適当なクリーチャー、マナクリでも可能です。
あと土地も戻せるのでクレイドル、ニクソスあたりで大量のマナも出せます。

・土地
《冠雪の森》19枚

氷雪森の理由はロノムの口のためです。
本当はアイスエイジ森にしたいんですけど高い…

《樹木茂る山麓》
《吹きさらしの荒野》
《新緑の地下墓地》
《霧深い雨林》
《虹色の眺望》

コブラのために入れてます。マインドセンサー、エージェントが辛いので森に戻すかもしれないです。

《ロノムの口》
4点も与えられれば大体焼けます。

《ドライアドの東屋》
GSZによる1t目のマナ加速のためです。
あとは出た瞬間にオーダーで飛んでいきます。

《爆発域》
大体2か3で起動することになると思います。

《さびれた寺院》
クレイドルかニクソスを起こしたい。あとアシャヤがいればクリーチャーも起きます。

《ヤヴィマヤのうろ穴》
大体森を護る者がいるんですが、序盤だと土地生贄にするのが辛い…あと被覆が付くと困る瞬間もたまにあるので。
ただ森であることがこのデッキだと結構大事なので、ちょっと微妙かもですね。

《宝石の洞窟》

イーサーンは手札があまり関係ないのでアド失ってもなんとでもなります。

《古えの墳墓》
2t目イーサーンできるのでいいですね。
起動コストにも無駄なくあてがえます。

《ガイアの揺籃の地》
昔から高かったですけど今は更に値段上がってて嫌になりますね。
とりあえず土地サーチはクレイドルから。なんか流されそうな雰囲気を感じたらニクソス持ってきましょう。

《ニクスの祭殿、ニクソス》
ダブルシンボルのクリーチャーが結構いるのと、単体でもマナが出るのでクレイドルじゃなくてニクソスを優先してサーチすることもあります。

・コンボ

色々なコンボルートがあるので書ききれませんが、

1,アシャヤ+クウィーリオンレインジャー+2マナ以上でるクリーチャー

基本は以上のコンボを狙います。
マナクリはコブラでも可能。
ピン除去でマナクリ狙われると森を護る者がいようがいまいがコンボ失敗になるので、できれば道三を置きたい。
コブラだと酔ってないクリーチャーでいいので、クリーチャー数によっては森を護る者でコブラとアシャヤを守っておけばコンボに入れます。

2,ティムールの剣歯虎+ワイアウッドの共生虫+1マナエルフ+最低5マナ以上でる状態のマナクリーチャー

古えのイーサーンコンボです。必要パーツのマナコストが被ってしまっていてイーサーン以外のサーチで拾ってくる必要があるので、これを狙うよりも

3,ティムールの剣歯虎+大樫の守護者+最低9マナ以上でる状態のマナクリーチャー群

以上のコンボ決めるほうがサーチ的に楽です。
今だと3のコンボにアシャヤを混ぜることで

4,ティムールの剣歯虎+大樫の守護者+アシャヤ+最低合計9マナ以上でる状態のクリーチャー群

と、もっと達成が簡単になります。

ティムールの剣歯虎系のコンボは雲石の工芸品でも可。
剣歯虎の起動マナ分が減るので、少ないマナでもコンボに入れます。が、コンボ始動の種が必要なのでどっこいどっこいです。

調和の中心が出ていると共生虫で起こす必要がなくなるので、マナクリ単体で無限マナ出せるようになりこちらもコンボ達成が簡単になります。

一見すると無限マナまでの必要クリーチャー数が多いんですが、イーサーンだと自力で揃えられるので、無限マナを出すのはそんなにむつかしくないです。

・さいごに

現代のEDHだとエージェントと常に向き合って生きていかなければならないのがいただけませんが、どうせエージェントぶっささるなら気にせずサーチを増やし、除去を増やすに落ち着きました。
イーサーンのいいところとして
1、安定したコンボルート
2、にらみ合いに強い
3、後出しで妨害を差し込める
があげられます。
2はキナン、トラシオスあたりに通ずるところがあり、カウンターされないサーチで、被覆でピン除去からも守れるのがいいですね。

逆にダメなところとして
1、初動の遅さ
2、緑単
3、結構な妨害が刺さる
以上になります。
初動についてはカウンターや除去などがないカラーリングで妨害も挟めず、尚且つマナ加速をマナクリに頼っている関係上どうしても速度では勝てないです。
また、マインドセンサー、リンヴァーラ、カステムにただでさえ弱かったのに、バリスタ、十手による除去、エージェントも増えてきているのも逆風。

にらみ合いになったときに安定した動きができることと、最初さえ乗り越えればクリーチャーによる妨害を都度差し込めることなど、イーサーンにしかできない動きが多いのがよいかなと思っています。あとはイーサーンによるサーチもある程度は決まっていますが、実践では状況によって都度サーチするクリーチャー変わったり、コンボも結構アドリブが要求されることもあるので、サーチジェネラルの割には毎回違った動きができるのもいいですね。

また、クレイドルは高いのでアレなんですが、組もうと思ったときに必須の高額カードがないため、割と組みやすいってのもおすすめかもしれません。




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