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大恋愛③

確かに盛り上がったし、楽しい飲み会だった。
僕も全てを出し切った。

僕が一目惚れした彼女をエリカ(仮名)と設定しよう。

色々な話をしたが、分かったことは
エリカさんには彼氏がいること。
それも浮気されて別れてもまた戻ってきて付き合って、なんだかんだで7年間続いていること。
そう、高校二年生からの彼氏がいた。
そして今はその彼氏は自衛隊に入隊していて、
少し離れてるとこ(車で5時間ほど)のとこに住んでいるということが分かった。

高校生の時から付き合っていて、人生を捧げたと言っても過言ではない彼氏がいる。
エリカさんは当時23歳だったから、もちろん結婚も頭をよぎっていただろう。
だから初対面の年下の男の子にLINEを教えてくれるわけがない。当たり前だ。
でもとにかく可愛かった。
何でもいいから繋がれるものが欲しかった。

でもエリカさんはもう帰った。

その日から毎日『どうしよう。どうすればエリカさんと連絡が取れるか…』とばかり考えていた。
もう2度と会うことはないのか。
SNSで探しても全然見つからない。
とにかくまた会いたい。

僕は恋をした。

でも彼氏がいる。7年も付き合ってる。
また会えたとしてもこんなクソガキに連絡先なんか教えてくれるわけがない。
無理なのか…いや無理じゃない…。

『お前はゴールキーパーがいたらシュートを打たないのか?』

ネットのどこがで見た言葉を思い出していた。

だが僕にはいまシュートを打つためのボールすらない。どうしたらまた会えるか…
毎日そのことばかり考えていた。
エリカさんのことばかり考えていた。
今まで女の子と関係を持っても全く好きにならなかったのに。

そんなことを考えながから、あの出会いから
1ヶ月ほど過ぎた。

6月半ば。友達と飲み歩いていた。
遠くにバーの外で電話している女性がいる。

『うわ〜スタイルいいな〜俺あーゆう女の子が好きなんだよね〜』なんで友達と話しながら
歩いていた。

どんどん近づいていく。
顔も可愛いっぽいぞ。

『あれ?ん?見たことあるぞ?』


▶︎▶︎▶︎明日へ