【付記】「東京に原子力発電所を誘致する」東京原発に登場したMOX燃料輸送船・平成ガメラ第1作(1995年公開)に登場したプルトニウム輸送船と巡視船
※ 長くなり過ぎた一つ前の記事「東京に原子力発電所を誘致する」いまこそ観たい『東京原発』から分離しました。
付記
平成ガメラシリーズの第1作は1992年11月から翌年初めにかけて(そのために建造された)巡視船しきしまがプルトニウム輸送の護衛にあたった当時に企画・構想されたためか
ガメラ大怪獣空中決戦(1995年公開)の冒頭部分で(画面に映った船舶登録番号 131939 から、映画が撮影された当時に東都海運が所有していた第三健星丸ではないかと推測される)プルトニウム輸送船は巡視船のじま(途中で燃料を補給することなく欧州から日本まで航行する能力はありません。)とヘリコプター(ベル212)(巡視船のじまには格納庫がないため、ヘリコプターが遠洋航海に随行することは不可能です。)に護衛されていました。
その後は、海外民間警備会社の護衛要員が武装して同乗しながら外国籍の専用船で輸送するようになったこともあって、東京原発に数秒間(3カット)登場する(MOX燃料)輸送船は単独(護衛船なし)で航行していました。(尚、船名は不詳ですが、ファンネル(煙突)のマークから、この輸送船も今世紀初頭に東都海運が所有していた社船か傭船であると推測されます。)
尚、映画に輸送船として登場した船舶は全長75メートル・総トン数500トンほどの内航船ですが、使用済核燃料やMOX燃料を積載してイギリスやフランスと日本の間を航海している輸送船は全長100メートル・総トン数5000トンほどの外航船です。
また、イギリスの原子力廃止措置機関の傘下にある会社で、日本とフランスの企業も出資している(現在は日本国内の造船所で建造された専用船3隻を保有している)パシフィック・ニュークリア・トランスポート・リミテッドが長年に渡ってMOX燃料等の輸送にあたっているそうです。
東京原発に登場したMOX燃料を収容したキャスクを荷台に積んだトラック(20年前とはいえ、液体輸送用のステンレスタンクのように見えます。)
現在、MOX燃料の海上輸送に使われているキャスク
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