10周年に添えて(激重)


BTSのみなさん、デビュー10周年おめでとうございます。
2013年6月13日に韓国でデビューした7人が、7人のまま、10周年を迎えることができているのは当たり前のことではなく奇跡のようなことなのだと、日々界隈に流れてくるニュースを見ていても感じます。

デビュー10周年を迎えた現在、わたしがBTSのみなさんと過ごした時間は満10年ではありません。2013年の冬に、12月の日本初ショーケースに参加していた友人を通して知ったBTSとは、正式には日本でのファンクラブが発足され、2014年2月の早期入会キャンペーンをやっていた期間に入会したのがオタクとしての第一歩だったので、過ごした時間は9年程度です。しかもわたしは、現在BTSのオタクとは到底言えない状態なので、9年と表現するのもおこがましいレベルです。

それでも、過ごした時間をなかったことにはできず、7人が10周年を迎える日を無視することもできませんでした。

9年という数字は、わたしにとって、他人に誇示するものではなく、振り返った時にわたし自身に力や自信をくれるものです。間違いなく、ジョングクの存在で生きてこられた時間でした。ジョングクがわたしの人生に及ぼした影響はあまりにも大きく、価値観やファッション、スキルや仕事まで、与えられた影響によって行動や意思決定を行っていた部分が、ARMYと呼ぶにはかけ離れた場所にいるわたしの現在の生き方や人格形成にも確実に繋がっています。

単にメンバーや音楽が好き、という趣味程度ではなく、精神的に依存していたと思います。日々目まぐるしく追い続けていたBTSやジョングクに関する情報に一喜一憂し、内容によっては受けるダメージも大きく、熱量の高さゆえに成し遂げられたことも沢山あったけれど、それと同時に日常生活にも支障をきたしてしまうような状態でした。2021年頃までは他のグループなどには楽曲以外ではほとんど興味がなく、ジョングク1人にのみ、オタクとしてのエネルギーを全て注いでいた依存状態が続いていたと思います。それが幸せだと思っていましたし、実際幸せだったことの方が多かったと思います。今戻れるとしてもそんな生活をすると思うし、笑って泣いていた日々に後悔はしていません。むしろそんな自分を「若くて可愛かったな」とすら思います。

BTSは、本当にすごいグループです。

デビュー当初、JYP出身のパンPDが率いていたBigHitは、BTS(방탄소년단)を活動させるにあたって、当時人気のあったYGやSMのグループをロールモデルとしてスタイリングやコンセプト、楽曲に関してはかなり意識していたように思います。わたし自身、熱狂的なオタクになるのはBTSが初めてでしたが、K-POP入門は第2世代グループなので、BTSも爆発的に売れていたその世代に影響を受けていると感じていました。ただ、積極的なSNS利用とデビュー後すぐ早期の海外(日本)進出は、BigHitがBTSで成功させた代表的な戦略だと思います。その戦略に加え、2015年に初めて音楽番組で1位を獲得したI NEED U以降、数々のヒット曲を生み出しチャート上位常連となった上にセルフプロデュースグループとしても功を成し、大手事務所のグループをロールモデルとしていた頃の面影はなくなり、BTS独自のカラーでの勝利パターンを確立していったのだと思います。

そして第2世代や第2.5世代のグループが兵役等の影響で活動が落ち着いた頃には、グローバルファンダムの強いBTSの独壇場と化していました。現在他のグループの雑食オタクをしているからこそ、こうして客観的に界隈全体を見ることができるようになりましたが、外野の立場からしても確実にBTS一強の時期があったと思いますし、BTSは界隈の流れや活動の幅を変えた革命的なグループだとも思いますし、ARMYというファンダムは特殊な巨大組織だとも思います。BTSは実力、時期、運も含めて成功した唯一無二のグループであり、その輝かしいタイミングでメンバーが誰一人欠けることなく上り詰めていく過程を共にし、オタクとして応援できたことはとても幸せな経験だったと思います。BTSを好きだった9年間の時間のおかげで、こんなこともできるんだ、と初めて自分のことも好きになれた時間でした。

BTSの7人が一度着陸するタイミングで、わたしもARMYとしては着陸したように思いますが、わたしは今のBTSとの距離感も気に入っています。この先ジョングクや7人が揃ってステージに立つことがあれば、誰が何と言おうと何年後になっても必ずこの目で見たいと思っています。この先も、わたしが感謝を伝えることを忘れたくない人達です。

10年前、BTSになってくれてありがとう。
10年間、BTSでいてくれてありがとう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?