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メルコインとメルカリの革新的な戦略:ビットコイン取引の新時代への展望

「MMD研究所が発表した2023年の仮想通貨に関する調査によると、今年新たに始まった仮想通貨取引所サービスの中で、メルカリのビットコイン取引サービスが特に注目されています。このサービスは2023年3月に始まり、わずか7カ月で口座数が100万を超えるなど、急速にユーザーを獲得しています。」

「しかし、メルカリのサービスは他の取引所と異なり、メルカリアプリ内でのみ利用可能で、他社からの資産移動には対応していません。これは、仮想通貨市場の中で独自のポジションを確立しようとする戦略の一環と考えられます。」

メルコインは、NFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)の可能性を探る旅を続けています。初期段階では、NFTの特性を活かし、ファンが多いコミュニティーや知的財産(IP)とのコラボレーションによって、新しい形のコミュニティーの盛り上がりを目指しました。しかし、このアプローチがユーザーに十分な価値を提供しているとは言えなかったのが現実です。

その後、メルコインは環境の変化とパ・リーグとのライセンス契約を考慮し、一時的にサービスを停止。今後は、より具体的かつ意味のあるNFTの活用を探求する方針です。中村奎太CEOは、「デジタルマーケットプレイスへの応用を視野に入れつつ、検討を続けていく」と述べています。

また、メルカリはこれまで物理的な商品を中心に取り扱ってきましたが、ブロックチェーン技術を取り入れ、C2C(個人間取引)のモデルをデジタルの世界に展開する戦略を描いています。中村氏は「新しい取引の場をデジタル空間で開拓していく」とのビジョンを語っています。

一方、メルコインでは、仮想通貨とブロックチェーンの取引機能が堅調に成長しています。日本国内の仮想通貨取引口座数は760万にも上り、その中でメルコインは7カ月で100万ユーザーを獲得。中村氏によると、このうち80%が仮想通貨取引初心者です。メルカリの売上金やポイントシステムを活用することで、より幅広い層のユーザーが参入しやすくなっているのです。

メルコインが行ったユーザーアンケートによると、「試しにやってみたい」「勉強の一環として」といった声もあります。中村氏は、「ビットコイン取引のハードルを下げる努力が功を奏している」と評価しています。メルカリの利用経験を活かし、仮想通貨の世界への第一歩を踏み出すユーザーが増えているのです。

メルコインのユーザー層は、メルカリのそれと同様に幅広い範囲に及んでいます。一般的に仮想通貨市場は30代後半から40代の男性に偏る傾向がありますが、中村奎太CEOは「思ったよりも多様な年齢層から受け入れられている」と述べています。メルコインでは、価格が変動するビットコインを、売上金のように固定価値のない「動くお金」として位置づけ、利用者に新たな選択肢として提案しています。

メルコインのビットコイン取引における100万口座のうち、約半数がアクティブなユーザーです。これらのユーザーの多くは毎月定期的に取引を行っており、中村氏はこの利用率のさらなる向上を目指しています。彼は、メルカリを通じてビットコイン取引を始めるユーザーが増える中で、メルコイン単独の使用も広がると予想しています。

メルコインのビジネスモデルにおいては、仮想通貨の売買差額(スプレッド)による収益が一般的です。しかし、中村氏は、伝統的な投資や投機の枠組みを超え、初心者にもアクセスしやすいサービスを目指しています。そのためには、まずユーザーにとってのハードルを下げることが重要であり、それを実現するために現物の販売所として1通貨に限定しています。

中村氏の目標は、ビジネスモデル、ユースケース、ユーザビリティーなどの面でサービスを改善し、仮想通貨の普及を進めることです。現在はメルカリの売上金をビットコインに変換し、その後再び売上金に戻すというサイクルが主流ですが、将来的にはメルカリ内でビットコインを直接利用する流れを実現したいと考えています。中村氏は「ビットコインの活用を進めることで、他社とは異なる独特のサービスへと進化させたい」との考えを示しています。

メルコインは、ユーザーにとっての利用しやすさを考慮し、業界平均よりも狭いスプレッド幅を設定しています。この戦略は、ユーザーがビットコインを日常生活の中でより頻繁に利用するよう促すことを目的としており、取引の回数を増やすことでビジネスの成長を図る方針です。

このアプローチはメルカリの売上金と似ています。売上金は「貯金するもの」というより、メルカリやメルペイでの買い物に使うための原資としての役割が一般的です。メルコインは、このようなビットコインのユースケースを実現することを目指しています。

開発を進める中で、ビットコイン以外のアルトコイン(代替通貨)についても検討を進めています。各通貨ごとに異なるユースケースを考慮し、それに応じた通貨の提供を通じて、利用頻度や金額を増やすことを計画しています。

また、メルコインを主導してきた青柳直樹氏が、2023年12月31日をもって執行役を退任することになりました。中村氏は、青柳氏の退任がメルコインの事業に大きな影響を与えることはないと語っています。彼によると、事業運営の多くを既に委ねており、青柳氏は遠いところから支援を続ける形で、事業に影響はないとのことです。



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