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DSPM LIVE presents ARCANA PROJECT × CYNHN 備忘録


5月11日までのアーカイブ期間を終えて

記録として残したいと思い筆を取りました。

2023.5.5 労音大久保会館R’sアートコート

セットリスト

先行CYNHN
1.水生
2.キリグニア
3.はりぼて
4.イナフイナス
5.インディゴに沈む
6.ソルベ
7.2時のパレードコラボ1.楽の上塗り
(しき、ねる、ハナ、しお、ひか)
後攻 ARCANA PROJECT
1.恋衣
2.革命的レイメイ
3.慟哭のトルメンタ
4.天運ヘキサグラム
5.たゆたえ、七色
6.星影のファンタジアコラボ2.とめどない潮騒に僕たちは何を歌うだろうか
(うさ、あお、とおる、みおり)

とんでもないコラボライブでした。
特別演出としてお互いのコラボ曲前にナレーションが入り、曲に入る演出がありました。

アルカナのオタクは同会場で2022年7月に開催された「アルカナ歌劇 MUSICA HISTORIA」を彷彿とさせる演出みたいだなぁとぼんやり思ったのですが、CYNHNのオタクはどう思ったのか気になるところです。

また観たいしこのフライヤー好きすぎるので円盤化まだですか。
もしくは第二弾お待ちしてます。

のちに長田左右吉先生(上記アルカナ歌劇演出担当)ディレクションだと知ります。

世界観を深めるような、側から傍観しているような、そんな語りが入り、お互いのコラボに入るのでグッッと惹き込まれました。
忘れてしまうのは、映像が残らないのはとっても嫌だ!!と思ったので書き起こしました。


「楽の上塗り」コラボ前ナレーション(朗読:広瀬みのり)

小さな青い蝶が風に靡いて飛ぶ。
真珠の如き旋律 震え、輝き、去る。
一瞬点滅しては、通り過ぎていき、
点滅する幸運が、震え、輝き、去る。

例えば 小さなこと。
駅前のちょっとした映画館で見た、青白い映画の話。
僕の時間とスクリーンの向こう側の時間は違う。
映画を見ている僕の時間は、映画を見ていないあなたの時間とも違う。
そんな、小さなこと。
君と、僕と、映画と、時間。
君の時間と僕の時間は共有できない。
僕の時間は君より速いときもあるし、もしくは遅かったりする。
君からしたら、僕の時計は狂っているし、
僕からしたら、君の時計はとんだ欠陥品。
君の時計が示す時間は、まるで僕には時勢の違うどこか外国のものみたいに見えちゃうんだ。
それは寂しいけれど、そんな寂しさは時間が忘れさせてくれるの。
だって、昔のアメリカの小説家が言っていた
”どんな狂った時計たちだって完全に狂ってるなんてことはない。だって、1日に2回は正しい時間を刻むのだから。”
僕はなるほどね。ならば大丈夫ね。って思ったってわけ。

みのりちゃんは演技初挑戦とのこと。普通に声優さんかと思ってました。みのりんご演技いけるンゴ。

「とめどない潮騒に僕たちは何を歌うだろうか」コラボ前ナレーション(朗読:天野ひかる)

音速は毎秒約340m。私が声を放って、みんなの元に届くまでにそれくらい時間がかかる。
だから、音楽はぜんぶ幽霊みたいなもの。
生きているようで、もうすでに死んでいる音。
だから、これは、幽霊の音。
湿気った木片に海藻が絡みつき、灰色の雲の
隙間から仄かに届く月の明かり。
それに囲まれ、私の黒い瞳は少しずつ鈍色に薄まっていく。
まるで、私の意識みたいに。
まるで、私の身体みたいに。
まるで、”幽霊の音みたいに。”
それで、海藻と共に流されながら、繊細に、黒い海の中で
私は自分が死んでいることと同時に、それもこれも全部夢の中であるということに気が付くの。
夢の中は現実以上に不自由で、記憶と想像が海藻みたいにがんじがらめにしました。
幽霊の私が海の真ん中でもがき苦しんでいることなんて誰も気が付かない。
幽霊なのに、苦しんでいるなんて、変なの。って思ったら少し笑っちゃって
「あぁ、みんな幽霊だったらいいのにな」って思っちゃった。
みんな幽霊ならばきっと、自分のことしか考えない。
”何にも干渉しない。”
大嫌いなあの子が大好きなあの子と一緒に遊ぶこともない。
それでみんな幽霊になっちゃえって、って叫んだけど、私の声は幽霊の声。
聞いているのは波と月だけ。

”それはちょっと寂しかった。"

ひかるちゃん曰く「中二病」。ヒカルチャンは感情を乗せるのが上手。

2組の共通点、5人組のボーカルユニット。
波音と時間。感情と寂しさ。
楽の上塗りと、とめ潮の精神的な繋がりを語りで繋げるような演出でした。

個人的には綾瀬志希さんと花宮ハナさんの歌の混ざりの相性の良さに新しい何かが見えた気がしました。とっても素敵でした。
とめ潮で自然に手拍子が生まれたときに桜野羽咲さんが口パクで「(ありがとう)」って言ったのも最高〜〜だいすき。

ツーマンでARCANA PROJECT後攻がかなり珍しい試みだったと思いますが、CYNHNのパフォーマンスを受けた上でのARCANA PROJECTは強かった。

勝手に先行逃げ切り型だと思っていましたが、追い込み型の方が性に合ってるのかも、と思いました。こ 
CYNHNちゃんの青に染まった会場を受けた上で、赤色に、真っ赤に燃やす。お互いをリスペクトしているからこそのバチバチ感、たまりませんでした。
青に染まった会場も、赤に染まった会場も大好きです。

1.恋衣🟥
2.革命的レイメイ🟥
3.慟哭のトルメンタ🟥
4.天運ヘキサグラム🟪
5.たゆたえ、七色⬜️
6.星影のファンタジア🟨

流れが点灯推奨色だけでもわかる良いセトリ。
ARCANA PROJECTのセットリストの組み方が世界で一番好きです。全てに意味があり、この順番でなければいけないとすら思うセトリ。

恋衣→レイメイの黄金ハッピーセットからの慟哭のトルメンタ。

MCで「新しい環境で〜」と言っていたので「オッとめ潮か〜!?」と思ってペンラを青に切り替えてたんですけど
🐰「絶望を」
ぼく「ん?」
🐰「乗り切る覚悟の曲です」
ぼく「流れ変わった?」
🐰「慟哭のトルメンタ」
カチカチカチカチ‼︎‼︎となりました。

草野曲繋がりでもあり、赤と青混ざれば紫。天運ヘキサグラム。そしてたゆたえ。痺れますね。
最後星影で締めるところもずるい!!!あんなんオタクみんな好きや!

思い出したら加筆します

2023.5.13 思い出しにつき加筆
楽の上塗りのナレであった「どんな狂った時計たちだって〜」のくだり、マーク・トウェインの言葉だそうです。
英語に直すと"A broken clock is right twice a day."
(A brokenがEven a stoppedになっている文章も多く見かけました。)(諺の漢字違いみたいなことなのかな)
どうやら元々あまり前向きな言葉ではない様子。
"当てずっぽうでもたまに当たることはある"的なニュアンス。
"続けてさえいればいつか当たることもある"と前向きな意味にも取れる不思議な言葉のようです。

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