AIにDJが乗っ取られる事があるかどうか問題

はい、どうも。

香ばしい話題をなるべくホットに瞬発力重視で書いてみよう、アヘバス管理人です。

嬉しいことに本ブログのアヘ顔バッドアスギークで2年前の記事がプチバズを起こしています。


基本的にはDJ論にうんざりしている立場ですが、今回のDJ論争は非常に興味深い話なので書いてみようと思います。

1 AIがDJの立場を代替する…!?

事の発端は恐らくこれ。



私自身は、Spotify上陸の際に書いておけばよかったと心残りであったテーマについて書く良い機会を得られたと感じたので、誰かを攻撃するわけでもなく、かといって擁護をするわけでもなく、AIがDJの立場を代替するかどうかについての所感について書いていくとともに、賛否両論を巻き起こすこのツイートが何でこんなにモヤっとするのかについても合わせて紐解いていこうと思います。

2 AIの代替化は近い将来あると思う

どの産業でもAIが基幹産業の殆どの業務を代替し、近い将来は失業者が大量に増えるのではないか、みたいな話があったりなかったりですね。

前項でチラッと紹介しましたが、AI代替化の流れはDJ分野でも実はあります。

Spotifyのオートミックス機能が試験的に導入されているプレイリストがあり、まぁこれがいよいよ本格的になれば DJ和氏がおっしゃる通り、テンポを合わせるだけのDJはAIに取って代わられる話も非現実的ではないという理屈はなんとなく理解できるのです。

3 DJは代替されるかもだけど営みそのものは変わらないのでは?

商業的に活躍されているDJ和氏が危惧する未来というのはあながち間違いではなく、私のようなアマチュアではなく、職業として第一線に立っている以上、真剣に考えた結果、不安や懸念がこの呟きにあらわれているのかも知れません。

敷居が低くなり、今までの環境と比較すると相対的に誰でもDJが楽しめる環境が、段階的に淘汰され再び敷居が高くなるかもですが、DJという営みそのものはそんなに変わらないんじゃないかなとも思ったりします。

理由は以下の3点。

・DJの仕事はパーティーだけじゃない

・AIが参入する余地はあるけど、従来どおりの形で消費されるのか?

・ミックスそれ自体を司るAIは一体誰が作るのか?

・DJの仕事はパーティーだけじゃない

ミックス行為と言う視点のみだとAIに代替される可能性はあるかも知れないですが、曲を作ったり、歌手をプロデュースしたり、パーティーを企画したりとDJの仕事は選曲とパーティーだけじゃないので、今後も変わらないのではないでしょうか。

・AIが参入する余地はあるけど、従来どおりの形で消費されるのか?

AIが人間のようにミキシングを行うパーティーが存在したとしてそれが従来どおりDJパーティーと言う形で消費されるのかどうか、興行として成立するのか、AIミキシングはイヤホンの中で完結するという未来もまたあるのではないかなどなど、はっきりと断言できる要素に乏しいです。

・ミックスそれ自体を司るAIは一体誰が作るのか。

AIが単一の存在だとは限らないと思います。従来通り資本主義経済が成立するのであれば、AIを作る会社は1つじゃないでしょう。AIのモデルになる人間のDJもひとりきりであるわけでもないと思うのでDJと言う職業はこれまで以上に狭い門になるかも知れないけれど、完全に無くなったりはしないのではないでしょうか。

4 今回燃えたポイント

さて、そんなわけでAIの代替化に関する所感は以上の通り、AIの台頭によりハードルは上がっても、DJそのものが無くなることはないのではないかというのが個人的な見解です。

さて、今回燃えたポイントについて。

一連の流れの切り口がこの呟きだったことが荒れたポイントかと。

何を思ってこのつぶやきを残したのかはわからないのですが、前後の文脈をつなげると、テンポ合わせだけのDJはAIに取って代わられるけど、カットインでイントロから流すDJはAIに勝つみたいなんですよ。

ツッコミどころが結構多くて笑ってしまいました。

まず、イントロが最高にいいというのはケース・バイ・ケース。

ポップスとクラブミュージックではイントロの扱いは大きく異なり、片方は観客に聞いてもらうためのフック、片方は繋いでいくという概念があるがゆえに、発生しているのりしろ的な役割です。

イントロを作る際の思想が全く違うものを語彙の不足によって同一のものに見せようとしている(あるいはそう見られてしまっている)

次点で、ポップスDJもクラブミュージックDJ、pのゴールはどちらも同一で来てくれたお客さんが楽しい!って思ってくれて、また遊びに来てくれる事でしょう。テンポ合わせだけのDJが淘汰されるかどうかはお客さんが判断することです。

これがゴールだとして、クラブミュージックのミックスのアプローチと和モノのアプローチの方法はポップス側が歩み寄ることでクロスする所もあれば、そうじゃない所もあるわけです。

ましてや全国区で活躍しているDJが、テンポ合わせだけのDJしか見たことないわけでもないでしょうに何を考えてこんな発言をしたのか個人的には気になるポイントです。

まぁ、1つ言えるのはテンポ合わせだけのDJはフェイクだからAIに取って代わられると言う話が成立するのであれば、カットインだけのDJもAIに取って代わられると思います。急にAIを引き合いに出すのはちょっと違うんじゃないかなぁ、あまりにも二元論的すぎるんじゃないかなぁと言うのが今回燃えたポイントだと思います。

どちらもバランスよく取り入れることで楽しいパーティーがしたいですね。


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