2023.09.07「ロースト」
帰路、自宅の最寄駅で電車を降りると雨。ランニングの予定だったけれど断念しよう、そう思ってスーパーに寄っていく。ミックスナッツを使ったカレーでも作ろうという魂胆だ。
ミックスナッツが好きで、職場でもポリポリとオヤツ代わりに食べている。カレーの具にしても美味しいのでは?と思ってはや数日、いよいよ試す時が来た。
鶏胸肉と玉葱、ミックスナッツでシンプルに仕上げる。ミックスナッツはローストすると良いらしい。頭の中ではもう美味い。
ただスーパーを出ると雨が止んでいたので、炊飯器をセットし、カレーは後で食べるだけの状態にして結局ランニングへ。
7kmのランニングの後、水分補給して食卓に。カレー用の皿に盛りに盛る。
パクりと一口。美味しい。
美味しいと思っていられた。最初のうちは。
食べ続けていくと、鶏肉と玉葱ばかり追い求めている自分に気づく。米と鶏肉と玉葱。これを繰り返したくなる。
ミックスナッツの量が多すぎたのか、ローストが余計だったのか、なんというか、クドくなってきたのだ。ナッツってそうだよな。
というか、2年ぐらい前にも同じミスをしでかした記憶がある。そのときもクドいと思ったのだ。学ばない男。
ただ気づけたこともある。カレーは、鶏肉と玉葱だけでイケるのではないか、と。残ったミックスナッツは酒のつまみになる。もうお前の仇はとってやれない。すまん。
訳あって自宅でご飯を作る日が続いている。本来はこうなんだよなと思う度に、不思議で特別な日々を過ごしていたのかなと、強く思い知らされる。それが当たり前になるのかなと思ってしまっていたのだ。
自分も今日のミックスナッツのように、熱にうかされてローストされていたのかもしれない。気づかないうちに自分の味が、受け付けなくなるぐらいクドくなってしまった。
実はこういう上手いことも言えるのだ。
以上。
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