2023.8.30「平均ゴリラ」

 残業中、職場に握力計があることに気づいた。なぜ残業代が発生している間に握力計をみつけることがあるのか、その問いはしまっておいて欲しい。とにかく見つけたものは見つけたのだ。
 見つけた以上は測定するのが礼儀というもの。昔ながらの握力計。握りしめると、目盛に合わせて針が振れる。右手で32kg。あれ。もう一度、針を0の位置に戻し握る。25kg。
 どうしたものか。高校の頃には、40kgは超えていたような気がするのだが。ちなみに左手も概ね同じ。
 Googleで検索すると、どうやら成人女性の平均程度しかないようである。どうしたものか。

 ところで、握力と言えばゴリラである。Googleでも握力を検索すると関連検索ワードにゴリラが出てくる。みんなゴリラの握力が気になるのだ。
 そんなゴリラの握力の数値はさておき、「平均的なゴリラの握力は?」という趣旨の見出しが目につく。なんだ、ゴリラの平均って。
 あくまで、平均的な、というか一般的には、という趣旨なのはわかる。でも、沢山のゴリラに握力を測定させて、その平均値をとる様を想像すると面白い。ゴリラを一列に並べて、順番に握らせていくのだろうか。終わったゴリラからバナナを渡して帰ってもらったりするのだろうか。
 今後、我こそは握力自慢という人を見かけ、「ゴリラじゃん」と喩えるとき、皆様は自信と根拠を持って喩えることができるだろうか。平均的なゴリラの握力の数値がどうなのか。そしてその平均値はどのように導くのか。今後は是非とも、ゴリラの列と食べカスのバナナの皮の山に想いを馳せてほしい。

 以上。

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