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20代自分史…夢を追って叶わなくて前に進んで倒れて-part6

また自分語りです。つまらないかもしれませんが自分のような失敗がないようにという思いを込めて、、、よろしくお願いします。

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27歳 2015年 平成27年

出来事 VFX制作会社所属→辞める→IT企業へ入社

マリンポストに所属していながらも相変わらず自主製作映画は並行して作り続けていた。マリンポストでは来る日も来る日もマスク切り作業をしていた。そもそも技術を全く持ち合わせていない状態で映像合成会社に所属したこと自体が間違いのもとでもあるわけだが一抹の興味があったのは事実だったのでやってみてわかったことでもある、わかったことはマスク切りという地獄のようなルーティン作業である。

 マスク切りとは映像を合成する際にレイヤーを分けるために合成するための合成マスクを切る作業をいうのだが、、、例えば特定の人物の背景が未来都市なり壮大な廃墟施設なり時代セットなりオープンセットでもない限りなかなか実物を背景にお芝居をさせることは難しい。

 そこで予算も実物セットを制作するよりは安価な合成作業が行われるわけである。その際に人物は人物のレイヤー、背景は背景のレイヤーに分けなければならないわけだが、人物レイヤーは背景のレイヤーに合成するために文字通りマスクする。この作業をマスク切りというのだがこれが地獄である。 

ワンフレームごとに複雑な芝居を1ピクセルもずれることなく一つ一つよく見たうえで切っていかなければならない。やってみてこの作業の辛さがわかった。まあ映画のためにと自分もはじめはテンションが上がっていたわけだがそんな思いも毎日の局所的なマスク作業にどんどん殺されていったように思う。つまり本質的にそのとき作っている映画が好きになれなかったのだ。
また、自分の自主製作映画の製作もあまり進捗が芳しくなくヤキモキしていた。いよいよ我慢ができなくなりついにマリンポストをやめる決断をしたのだった。8月くらいのことである。同時にこのとき父親もついに定年退職を迎えていた。自分はついにゆく当てがなくなり自主製作映画で知り合った社長のメディアに力を入れていきたいとの声を聞いて自分はそこに乗っかろうと思ったのである。

 そして11月その会社に入った。その根底には自分のやってきたことが認めれられて自尊心が少しでも満たされると思ったからでもある。

他人のおかげで。そもそも自尊心とは自分で芽生えさせるものだがそんなことはどうでもよかったのである。
なんと自信のない奴だろう。



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