D&D5e ファイターについて 2回目

 ファイターは二つの「型」がある。筋力に特化するか、敏捷に特化するかである。ここでは筋力特化(lv1時筋力値16~17)について書いていく

■筋力特化型ファイター

筋力型ファイターのメリット

 プレートメイル(必要筋力15)を装備できる、という点が敏捷型にはない最大のメリットである。ACは18、19(「防御」)、20(盾装備)、21(「防御」+盾装備)まで上昇し、前衛としての役割を十分に果たすことが出来るだろう。(但し、D&Dのゲーム性として高レベルモンスターはACが高くても次々と攻撃を命中させてくるので、過信は禁物だが。)

 選択できる武器の幅も広い。両手武器(グレートソード、ハルバード、グレイブ等)、片手武器(ロングソード、レイピア、バトルアクス等)。誤解しがちだが、「妙技」特性の武器は、筋力でも扱うことが出来る。(「守りの決闘術」による恩恵を受けるためには、「妙技」特性を持つ武器を使う必要があるため、筋力でレイピアを持ち、プレートアーマーを着込むことが望ましい。但し、「守りの決闘術」の習得には敏捷13が必要であることには注意。)

 能力値としての「筋力」が高いと有用な場面は意外とあり、パーティの誰かの能力値が高いことが望ましい。閂のかかる扉を力づくで開けたり、物を押しとどめたり、冒険者の一人はマッチョであることが望まれる。【運動】技能は、敵モンスターから突き飛ばされようとしたときや、チェイスなどでも利用するので、必ず習得しておこう。

筋力型ファイターのデメリット

 弓の扱いに習熟しているものの、敏捷の値が低いと使いこなすことが出来ない。敏捷型ファイターに比べると、遠距離にいる敵への対応は弱くなってしまう。それでも空を飛ぶ敵には有効なのでロングボウは所持しておこう。また、ジャヴェリンやハンドアックスは筋力を用いて投げることが出来るので必ず持ち歩こう。

 「敏捷セーヴが苦手」という点については、前衛として致命的な欠点になりやすい。高レベルのドラゴンのブレス、ウィザードのファイアー・ボール等を避けられず、大ダメージを受けてしまう場面があるのだ。弱点克服のために特技で「敏捷セーブ習熟」を取る選択も見据えよう。

■筋力型ファイターの「型」

 装備武器ごとのファイターの戦い方・技能について。

 ◆両手武器 

 両手武器の共通の強みは、「大業物の使い手」を獲得し、パーティのダメージ・ディーラーを担うことが出来る点にある。常に命中不安が付きまとうようになるので、バトルマスターの戦技(必中攻撃、フェイント攻撃)や、仲間の援護(バードの声援、フェアリー・ファイアの呪文、クレリックのブレス呪文、戦の領域の「戦陣の祝福」等)で、少しでも多く敵に命中させよう。特に「バードの声援」は君か、「射撃の名手」を持った弓使いに使ってくれるようお願いしておこう。

 D&Dでは、1ターンに1つのアイテムしか基本的に利用(その他アクションでは)できないが、両手武器の場合、「片手を離す」ことがアイテムの利用に含まれないという裁定がある。「両手武器から片手を離し、離した手でアイテムを使う」ことが出来ることを覚えておこう。(例えば、モールから片手を離し、ジャヴェリンを投擲したり、ポーションを飲んだり、焦点具を用いたりすることが可能なのだ。

 戦闘スタイルは「防御」がおすすめ。特に低レベルの内はAC+1の差が生死を分ける場面が多いはずだ。

グレートソード、モール : ダメージ2d6の両手武器は、与ダメ期待値が高いことが最大の利点。戦闘スタイル:両手武器を獲得する場合の与ダメ期待値も一番高くなる。クリティカルした場合の期待値も高い。

・グレイヴ、ハルバード、パイク : 「間合い」特性があり、10フィート先まで攻撃できる。「長柄の使い手」を獲得するとファイターが余りがちなボーナスアクションで追加攻撃できるようになり、攻撃回数が増加することで、「大業物の使い手」の効果を利用しやすくなる。「守護戦士」との相性もいい。活躍するためには欲しい特技が多く、やや大器晩成型

・グレートアクス : ダメージ1d12のロマン武器。但し、ハーフオークの特性「猛攻」が発動した時のダメージ量は一番高くなる可能性がある。ハーフオーク・チャンピオンをプレイするときには選択してもよいだろう。

 ◆片手武器

 片手武器の共通の強みは、「盾」を装備できることにある。単純にACが+2されることに加え、「戦闘スタイル:護衛」、「盾の使い手」を活用できるようになることが強みだ。片手武器に拘るのであれば、「戦闘スタイル:片手武器戦闘」を獲得した上で、「盾の使い手」「守りの決闘術」を獲得したい。「敏捷度セーブ」も獲得できれば、並みのモンスターの攻撃を恐れる必要はなくなるだろう。

 一方で、「大業物の使い手」を獲得できる両手武器に比べると、高レベル帯での余ダメージは伸びづらい。幸いにしてDMG掲載の魔法の武器・片手武器は豊富なので、積極的に手に入れるようにしよう。(サン・ブレード、ジャヴェリン・オブ・ライトニング、フレイム・タン等)

 片手武器の運用は武器ごとに大きな違いはない。但し、「守りの決闘術」のためには妙技特性を持った武器である必要があるので、レイピアを持つようにしよう。

 ACが高くなるため、自分以外を狙う相手に対する攻撃の不利を押し付けるバトルマスターの「挑発攻撃」や、キャヴァリエの「騎士のマーク」との相性はいい。「シールド」呪文を覚えたエルドリッチナイトが最も硬くなるが、盾を持って動作要素を満たすためには、「戦場の術者」が必要となることに注意しよう。

 次回は敏捷型ファイターについて。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?