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プリズンエコノミーの新参者、FTX創業者が収監所でサバ缶取引

米国で最大級の仮想通貨取引所を運営していたサム・バンクマン=フリード氏が詐欺罪で起訴・収監された大きなニュースは記憶に新しいところです。しかし先日、新たな驚きの報道が飛び込んできました。

ウォールストリート・ジャーナルによると、バンクマン=フリード氏はニューヨークのメトロポリタン拘置所での収監生活の中で、すでに囚人社会を支配する「プリズンエコノミー」に参入しているというのです。

刑務所内では正式な通貨が不足するため、受刑者同士は独自のバーターシステムを構築。特に需要の高い商品を取引し合うことで、彼らなりの経済活動を行っているのです。中でも人気No.1がサバ缶。昔からタバコが禁止されて以来、取引可能な食べ物の王座を脅かす者はいないとか。

記事によると、バンクマン=フリード氏は散髪サービスと引き換えに4つのサバ缶を相手方に渡していたそうです。ヴィーガンである本人にとっては消費目的でなく純粋に交易目的でのやり取りだったのでしょう。

一見すると変な話に聞こえますが、アメリカではプリズンエコノミーは囚人文化の大きな一部を担っており、その利権争いからトラブルも絶えません。投資詐欺で起訴された経験のある実業家も「サバ缶こそが刑務所の基本通貨だ」と認めるほど。バンクマン=フリード氏がすんなり馴染んでいるようです。

果たして、FTT崩壊の責任を取り潰されたこの元仮想通貨王者が、新天地のプリズンエコノミーでも成功を収めることができるのでしょうか。3月の量刑判決まで注目されそうです。

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