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その服は最適か?| 自問自答ファッション講座を受講した1

前回の話はこちら。

今日はこの記事で言及した自問自答ファッション講座について書く。

受講したのが2021年6月で、現在2021年9月なので、いろいろ忘れているが、記憶と記録を辿って書いていく。

受講まで

2021年2月に初申し込みで落選、2021年3月の2回めのトライで当選した。当選連絡と共に対面かZoomか、希望時間帯、事前アンケートなどの連絡を頂く。代金振り込んだら講座の資料をいただけるとのことだったのでテンション上がって即振り込み、当選の3日後には資料を手にしていた。

資料にはワークシートが含まれ、そこには「どんな人が好きですか?(憧れますか?)」、「好きな音楽・アーティスト」、「好きな映画」、「好きな本」、「自分らしいモチーフ」、「トレードマーク」などの質問項目がある。コミュニケーション手段として多用される「趣味は?」とか「好きな食べ物は?」といった質問にさえも答えるのが苦手な人なので(自覚があるので最近は意識的に用意している)、これらの質問に即答できる気がしなかった。

ぶっつけ本番で引き出してもらうというのも一つの方法だと思うが、私はビシッとはまるコンセプトをいただきたいと思っていたので、その日から事前アンケートの回答準備と併せてワークシートの質問に対する回答を考え始めた。

当日何を着ていくかもかなり考えた。というか、6月になった時点でまずいと思った。なぜならいちばん着るものが定まってなくて迷走服しかない季節だったからだ。様々な過程を経て服が減っているうえに、自問自答ファッション講座を受けるまではできるだけ服を買わないことにしていたから、ほんとうに着られる服がなかった。

そんな事情もあり、自問自答の甲斐なく、結局、アンクル丈のデニムと五分袖のくすんだ青緑色のリネンシャツ、ベージュのハイカットスニーカーを履いていった。結局あまり落ち着かない格好での受講となった。

受講当日

お会いした秋谷さんは、受講者の皆さんが口を揃えて言うように、TwitterとかInstagramとかnoteで見る秋谷さんそのままで、挨拶をしながらアクセサリーがほんとうに自然に馴染んでいる方だなとか考えていた。

席に付き講座が始まる。最初は「ふだんはどんな服を着てますか」とか「お洋服どれくらい持ってますか」的な話をしたように思う。曖昧な記憶なのにこれを書きたいのは、

「普段はどんな服を着てますか?」
「春秋は基本的に青いシャツとデニムです」
「イタリア人のようですね、ふふふ」 

という会話をし、この返答にたいそうどきっとして、ほんの少しうるっとしたからだ。

私の「なりたい」雰囲気は「普段は田舎暮らしでリラックス感があるけど、ドレスアップも完璧にできるイタリアのマダム」である。そのイタリアに対する憧れも含め、服装や持ち物からいろいろなことを見透かされたような、全部理解してもらえそうな気がしたような、そんな気持ちだったのかもしれないと思う。

その日は奥のガラスで仕切られた広い部屋に集まった人々が演劇かお笑いライブかをやっているようで、効果音的に聞き覚えのあるブルーノ・マーズが流れ、時折盛り上がっては笑い声が弾けていた。どきっとしてテンションが上がったものの、そちらが気になってどうにも集中できない。貸し会議室とかの方がいいんじゃないだろうか、プライベートな話もするし、などと考えながら講義を受けていたのだが、それも束の間、ワークに入るとみるみる集中し、周りの音は気にならなくなった。

他の受講者の方々の記事でも書かれていたと思うが、「○○という言葉を聞いたらどんな気持ちがしますか?」というワークがけっこう難しかった。事後アンケートでも以下のように書いている。

「〇〇という言葉を聞いたらどんな気持ちがしますか?」というワークが講座でしか体験できない(紙資料だけでは掘り下げられない)ポイントだったと思います。
こういう自分自身の感覚に対する掘り下げを他人とした体験はこれまでなく、あの日一番頭を使いました。

資料は全公開でなければどこを公開してもOKとのことだったので、そのリストを公開してみる。

自問自答ファッション講座ワークシート_どんな気持ちがしますか

「純粋ですか?」
「ないですね!」

みたいに即答できる言葉もあれば、すごく気持ち的にニュートラルな言葉とか、yes/noで割り切れない言葉がけっこうあった。回答を終えた後に聞いてみたところ、ここに並んでいる言葉はYes/Noもしくは好き/嫌いがだいたい半々になる言葉だそうで、なるほど!と思った。

講座受講後にはレポートを頂けるのだが、そのレポートには当日の反応が良かった言葉と文に◎がつけられて返ってくる。以下はカテゴリ、そのレポートで◎がついていた言葉/各カテゴリの言葉の総数(◎の割合%)である。

A 7/17 (41%)
B 14/19 (74%)
C 10/17 (59%)
D 16/18 (89%)

当日のチェックを終えた後にざっとみただけでもわかる、Dの◎の多さ。Aが少ないとかBが多いとか Cがそこそことかに意外性はないけど、Dの多さは想定外で、個性的なモードな格好がしたかったことが露わになって非常に驚いた。

そして、鉤括弧で挙げられている文例に対して「言葉の裏がありそう」と答えたものがいくつかあるのだが、Dについては事後アンケートで以下のように書いている。

Dは文例の◎がゼロなのにその下のワードはほとんどに◎がついていて、好きなのにDをうまく表現できてなくてコンプレックスを持っているのかなと感じました。

このモードが好きなんだという気づきと、それを表現できていないコンプレックスという気づきは自分の服選びのブレイクスルーになったとこれを書きながら考えているが、それはまた別途書く。

以上のワークの次に考えさせられたのが 「お金の心配がなければやりたい事は何ですか?」という質問である。

モルディブとかの海上コテージで暮らして、友達招いていっしょに楽しんだり、たまに美術館行ったり、都会でお買い物したりしたい的なことを考えて臨み、そのように答えたのだが、仕事はしますか?的な質問がきて、それについては考えてなかったことに気が付いた。そして同時に、昔から一生仕事をしたいと思っていたことを思い出した(気がする)。

結局、そのとき思いつくままに「若い人が(今思うと若い人だけでなくなのだが)多様な価値観や世界があることを知り、様々な側面から物事を見られるようになるお手伝いをしたい(※)」といった内容の回答をした。人が好きな方だとは思っていたけど、こういうのが口をついて出てくるあたり、やはり人が好きなんだと思った。

(※)これは私自身が多様な価値観や世界を知っているから教えてあげたいという意味ではなく、何か困ったり行き詰ったときに、違う見方・考え方・やり方・場所等々があるはずで、それを一緒に模索していきたい、みたいなニュアンスである。

以上2つのワークについて詳述したが、この2つの質問以外は概ね即答して、あまり時間をかけずに終えたように記憶している。

長くなったので、ワーク以外に印象深かったお話などについては次の記事で書く。

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