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【SHElike課題記事】アート小説を読んで、ゴッホが生きた時代を見に行こう

本記事は、オンラインキャリアスクール『SHElikes』のライティング入門コースの課題として執筆しました。添削を受けて、加筆・修正しています。
■記事概要
・テーマ:「好きな本をおすすめしてください」
・想定読者:SHElikes受講生
・字数:2,000-3,000文字
・与えたい読後感:この本買ってみようかな

オンラインキャリアスクールSHElikesより

画家の人生を追体験できる、原田マハのアート小説


あなたにとって、「アート」は身近な存在ですか。

SHElikesの部活動として『アート鑑賞部』があるように、シーメイトさんの中にもアートに関心がある方はいらっしゃるようです。
一方で、アートはハードルが高くてなかなか美術館に行く機会がない、展示を見に行くことはあるけどいまいち鑑賞の仕方が分からない、という方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな方々に、原田マハさんのアート小説を紹介させてください。

原田さんは美術館勤務などのご経験があり、アートに造詣の深い小説家。
今までに、著名な画家や作品をテーマにした、アート小説を多数書かれています。
彼女のアート小説の中では、それまで名前や作品しか知らなかった画家たちのことを、実際に生きた1人の人物として感じ取ることができます。

私も今までに美術館を訪れることは時々ありましたが、なんとなく絵画を観て回るだけで終わっていました。
しかし、原田さんの小説を読むようになってからは、作品が描かれた当時の時代背景や、画家の思いにまで想像を膨らませるようになりました。アートをより深く、自由に楽しめるようになったような気がしています。

また、キャリアに向き合うシーメイトさんにぜひお伝えしたいのが、アートとビジネスの関係についてです。

固定概念に捉われず0から1を生み出すアート的な思考が、変化の多い今の社会において重要だとされています。
実際に、スティーブジョブズがアートの知識をAppleの製品に応用したという話が有名だったり、『「自分だけの答え」が見つかる13歳からのアート思考』という本がベストセラーになったりしています。

このように、アートに慣れ親しむことは、ビジネスマンとしての思いもよらない成長をもたらす可能性があるのです。

アートを純粋に楽しむもよし、アートでビジネススキルを磨くのもよし。
どんな目的であっても、アートに触れたいときに原田さんの小説はぴったりだと思います。

ゴッホは生前、数枚の絵しか売れなかった

今回は、数ある作品のなかでも『たゆたえども沈まず』という1冊を紹介します。

こちらはフィンセント・ファン・ゴッホに関するフィクションで、本屋大賞も受賞した人気の作品。ゴッホといえば、日本でも展示が開かれたら行列が絶えない有名画家。誰しもが、その名前を
知っていますよね。

しかし生前は絵が数枚しか売れず、酒に溺れた生活を送り、精神の病に犯されていました。
この作品では、そんなゴッホの孤独な人生が、弟のテオや日本人画商の林忠正との関係を織り交ぜながら描かれています。

ゴッホの作品はいくつか知っていましたが、人柄や生き方については全くといっていいほど無知でした。小説を読み進める中で、その人生の壮絶さに驚きました。

作中には「星月夜」や「タンギー爺さん」など、美術の教科書で見たこともあるような作品も多数出てきます。作品の名前が出てくるたびに、私はスマートフォンで作品の画像を探し、どういった思いでゴッホはこの絵を描いたのだろうと想像しました。
そうして読み進めるうちに、小説を読みながらも美術館を訪れているような感覚になりました。

また、この作品はゴッホに焦点を当てた話ではありますが、それ以外の美術知識にも触れることができます。

例えば、「印象派」について。
印象派の画家として日本でも人気の高い、モネやルノアールなどの画家も登場します。
宗教画や肖像画が絵画のメインだった当時のヨーロッパにおいて、印象派はどのように台頭したのかを知ることができます。

それ以外にも、どのように日本人が浮世絵をヨーロッパに広め、なぜ印象派の画家たちが浮世絵に影響を受けたのかについても描かれています。
ヨーロッパと日本の関係を知ることで、画家の生きた世界が身近に感じられて、アート全体に対する興味が増していきます。

このように『たゆたえども沈まず』では、ゴッホを中心とするアートの様々な裏側を体験することができるのです。

自分に合う方法でアートに親しもう

今回は、原田マハさんの小説『たゆたえども沈まず』を紹介しました。

著者は、ゴッホについて書いた本作品以外にも、ピカソやモネといった著名な画家に焦点を当てた小説を多数書かれています。
もしゴッホ以外に気になる画家がいれば、それがテーマに書かれてある作品を読んでみるのもおすすめです。

また近くに美術館がないという方、美術館に行くのはやはりハードルが高いという方におすすめしたいのが、オンラインでアートを楽しむ方法。
最近では、世界の美術館に埋蔵されている作品をオンライン上で自由に鑑賞することができるようになりました。例えばルーブル美術館の作品は、ウェブ上で全作品が公開されています。

ルーブル美術館公式サイトはこちら
https://collections.louvre.fr/en/

オンラインだと、時間や場所にとらわれず自分のペースで作品を見て回ることができます。アート小説を片手にオンラインで絵画を楽しむのも面白そうですね。

ぜひ自分に合った方法で、アートの世界に没頭してみませんか。



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