【悲報】先週、実家が燃えました
「もしもし、忙しいところごめんな、いや、友達が一応連絡しとけっていうから電話したんやけど、家が燃えてん」
みなさま、はじめましてMDと申します。41歳、3児の父です。
大学卒業後、就職してから色々あって情報システムのお仕事(情シス)にたどり着き早15年、勤め先の会社の事情でポジション的にも頭打ちになってしまい、仕事の目的を見失っているときにふと、独立したらいいのでは?と思いついて仕事をもらうようになりました。
そんなTweetをつぶやいている中で、転職系のつぶやきが多く反応していただきまして、深堀りしようとnoteもついでに初めてみようかと思ってアカウントを作ったのでした。
そんな折、実家が燃えました。出火元からの延焼で火事にあいました。
実家の最寄りのアパホテルでこれを書いています。
最近火事のニュースが多かったので、空気が乾燥してよく燃える季節だということは知っていました。ただどこか他人事で、私の世界とは別だと思っていました。
だらだらと続けてしまいそうなので、先に結論を言っておくと、このnoteで言いたいことは、有事の際に身動きの取れる職場に勤めましょうね、ということです。
ちょっと強引ですがそういうことにしてください。
というのも私、新卒後の1社目が「どブラック」でして。経営者がワンマンで、社員の平均年齢が若く、若干洗脳気味というか勢いのある会社で有給とか使って休める空気ではなかったんですよね、そもそも有給という概念がないというか。
誰しも病気になっても休まず、休日に病院に行くレベルだったので、もし今も勤めていたら実家に急遽帰るってことも難しかったのかなと思います。
なので、会社を選ぶ基準って人それぞれ色々あって、「収入」や「やりがい」、「自分の成長」、「人間関係」とどれを重視してもいいと思うのですが、頭の片隅にでも「有事に休める職場」っていうのも置いておいて頂ければ。
1人情シスって言葉もあるくらい、社内でIT担当者が1人という職場も多いのですが、たとえ情シスが1人だとしても、有事の際には会社運営に支障をきたすことがないレベルで引き継ぎができる準備を取っておいたほうが「何かあったときに休めない」ということも回避できます。
企業側としてもBCP的にも大事かと。
このnoteの本題はここまででして、ここからはあまり火事の被害に合うことってないと思いますので、家が燃えたあとの手続きについてご紹介したいと思います。
消防的には全焼ではないらしい
出火元は実家の裏に住むおじいさんで亡くなりました。火災の規模は5軒くらい延焼し、私の実家は最も被害の少ない状態で、消防の人に聞いたところ半焼もならないかな、って感じでした。
ただ、消防的には全焼じゃないだけで、現場検証などが終わって翌日建物の中に入ってみると、3階部分の窓ガラスがすべてない状態で、屋根も焼け落ちて一部なくなっていました。ヘッダーの画像が3階部分です。
2階にキッチンやリビング、和室一部屋があり、キッチンと和室が完全に燃えて、リビングは少し燃えた後があり家財はどれもダメ。
1階に父の仕事部屋と風呂場、駐車場があって、父の仕事部屋だけは特になにも問題がなく、風呂場は完全に燃えていました。
全体的にビショビショでとても住める状態ではないので、市役所に市営住宅の手配の相談をして、火災保険の交渉などを行っています。
罹災証明書がないと市営住宅の手続きができない
家が燃えたらまずは罹災証明書を消防署に出しましょう。市営住宅もですが、自宅の解体などで出るものはすべて災害ゴミとして扱われ、罹災証明書があれば15トンまで無料で処分できます。
罹災証明書が最短で1週間ほどかかるため、これが一番最初にやったほうがよさそうです。。
市役所の方にも大変お世話になりまして、とにかく住むところがないので市営住宅の手配を最短でお願いしてもらったのですが、火事があってから4日後にようやく届いた入居案内を見て、入居することをやめました。
もう少し早く入居案内的なものが頂けていれば、お互い手間取らずに住んだかもしれません。
家賃が思ってたより高い
市営住宅はファミリー向けなので部屋数が多く、相場的には安いのでしょうが両親二人には広すぎた。金額も収入によって変動し、年金の3分の1くらいの金額だったのでちょっと厳しい。
市営住宅には風呂がない
入居者が風呂釜や給湯器などを準備する必要があることを初めて知りました。色々手配しないといけないんですね。すぐ入居できるもんだと思ってました。この辺は地域によって色々ありそうです。
実家跡地から遠い
実家の近くに市営住宅はあることはあるのですが空いていないらしく、見知らぬ土地でまあまあな金額を払い続けて住むくらいなら実家近くの賃貸マンションに入った方がいい、となりました。
火災があってから1週間後に賃貸の契約をしてきました。
それはそれで審査が必要で、入居まで1週間はかかるとなり、取り急ぎウィークリーマンションに入ってもらってますが、落ち着かない日々が続いています。
親の火災保険は見ておいたほうがいいかも
結果論ですが、家財保険に入っておらず、火災保険も古いタイプのもので全額は出ないことがわかりました。
火災保険から派遣された鑑定士の方いわく、これは経済的全損でしょう、ということでした。築年数から算出すると掛け金の30%でたらいいかなという感じでした。
火災保険の種類に新価と時価があって、時価ってやつだったみたいです。最近のはだいたい新価らしいので大丈夫かと思いますが、時価だったら家を建て直すお金は出ませんのでご確認頂いたほうがいいかもです。
両親は動けない
本人たちは、老人だから何も考えられない、オマエが決めてくれ、と言って頼ってくれるのですが、年老いていなくても災害の当事者は、色々な判断をすることが難しそうです。
住めないことが分かっていても、思い出がありすぎて家を取り壊すための手配が進められない。
冒頭の電話を受けて、すぐに東京から実家に向かえて色々と対応できたので、そういう意味でも、仕事の調整をして親の側にずっと付き添っていれたのは良かったかなと。
まとめ
なにより両親が元気でよかったです。
もともと膝が痛いなどあり、3階建ての家がつらいとは言っていたので、このタイミングで引っ越して生活しやすくなりそうなのは、今回唯一良かったことなのかもしれませんが、自分で決断して動くのではなく、他人の失火に巻き込まれてこんなことになる、なんて思ってもなくて。
部屋の何を触っても、すすで手が真っ黒になり、片付けをしながら、「やってられないからビール買ってきてほしい」と言われ、廃墟の中、真っ黒の手でビールを飲みながら、自分が子供のころはどうだったとかっていう思い出話を聞くのは、なかなか胸に刺さります。
兄弟それぞれがこの家から出るとき親としてはこんなことを思ってた、なんて話を聞かされると普通に泣いてしまいます。
家が燃えたときの事を考えて日々行動しましょう、なんてことを書いても誰もこんなこと経験するわけではないので、ポカーンとするだけですが、世の中にはこんなこともあるんだな、と思ってもらえたら幸いです。皆様、火事には気をつけていきましょう。
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