見出し画像

前回のnoteで「投稿ネタの見つけ方」についてお伝えしました。
投稿ネタが尽きてしまった時にはぜひ参考にしていただきたいのですが、せっかく時間をかけてネタを探すのであれば、ユーザーに見て、読んで、保存してもらえる内容にしたいですよね。
みなさんはどんな風に投稿ネタを決めていますか?
なんとなく「これなら伸びそう!」という感覚だけで投稿を作成していませんか?
もしそうだとしたら、それは残念ながら保存には繋がりません。

そこで今回はどんな投稿ネタが保存されやすいのかを見ていきます。

保存されやすい投稿ネタとは?

保存されやすい投稿というのは、「あとで見返したい」と思われる投稿です。その場で見て満足できたら保存されずに終わってしまいます。「あとからもう一回見返したい」と思われる内容にするためには、発信者の視点で伝えたいことを投稿するのではなく、ユーザーの視点でユーザーが知りたい情報を投稿する必要があります。

そのため、ユーザーの気持ちを起点に、ユーザーの悩みを解決したり、ユーザーの知りたいことを投稿に落とし込む必要があります。
しかし、ユーザー起点が「ジョブ」起点ではなく「ニーズ」起点になっていると、本当にユーザーの心の刺さるコンテンツは作成できません

1.ニーズ起点ではなくジョブ起点で考える


どういうことかというと、「ニーズ」とは、日本語で「欲求」を表します。
欲求は、例えば「おいしいものが食べたい」「旅行に行きたい」「新しい洋服が欲しい」「痩せたい」など漠然としていて常に発生しています。
このニーズを起点にコンテンツを考えてしまうと、漠然とした答えしか提案できず、誰の心にも刺さらないありきたりなコンテンツになってしまいます。
一方で「ジョブ」起点とは、近年マーケティングにおいても注目の考え方となっている「ジョブ理論」という考え方で使われる言葉です。

ジョブ理論とは?
ジョブ理論は、「人がどんな商品(モノやサービス)を買い、どんな商品を買わないのか。お金を出す行動に至るまでの背景を解明するメカニズム」のことを指します。
世界で最も影響力のある経営学者の一人、クリステンセン教授が「製品の特性ではなく、顧客の状況と顧客が片づけるべきジョブが、新しい製品が消費されるかどうかを決定づけている」と、発見し理論化しました。

ジョブとは何か?
では、ジョブ理論の「ジョブ」とは何を意味するのでしょうか?
ジョブとは「(顧客が)特定の状況で成し遂げたい目的」としています。それを実際に片付け、解決するための手段として、顧客は特定の製品やサービスを購入して消費することになります。
つまり、この「ジョブ」こそが、顧客が商品・サービスを購入するかどうかの決定要因であり、それぞれの顧客が置かれた状況が、何を消費したいかを左右する根本的な要因なのです。
この「ジョブ」は「機能的」「社会的」「感情的」の3つに分類することができます。
「カフェのコーヒーを飲みたい」というシチュエーションを例に3つのジョブを比較して見てみましょう。

機能的なジョブ
機能的なジョブは、商品やサービスの機能を使って達成されるものを指します。
今回の例だと「喉の渇きをうるおしたい」「眠気を覚ましたい」といったコーヒーの機能を目的としたジョブになります。

社会的なジョブ
社会的なジョブは「自分が周りからこう見られたい」「他人からこう見られたくない」という願望を達成するためのジョブを指します。おしゃれなカフェでコーヒーを飲む自分を「おしゃれな人」「余裕のある生活をしていそう」と周りから思われたい人に該当するジョブです。

感情的なジョブ
感情的なジョブは「自分自身が感じたいこと」を達成するためのジョブです。他者を意識した社会的なジョブとは異なり、自分自身がどう行動したいか、などの願望を表した指標になります。
今回の例では「コーヒーを飲んで一息つきたい」など、自分が感じる気持ちが当てはまります。

このように人の感情や願望がジョブの達成に大きく影響するため、求められるものは常に変化することを覚えておく必要があります。

つまり、
広く常に発生している漠然とした欲求=ニーズ
ではなく
ある特定の状況で発生する具体的な困りごと=ジョブ
を起点にしてコンテンツに落とし込むことが、保存されやすい投稿に繋がります。

ダイエットを例にとると
・「痩せたい人がやるべきこと」
・「2週間で小顔になれる方法」

というコンテンツがあった場合、どちらがジョブを解決するコンテンツになるでしょうか?
正解は後者です。
「痩せたい人がやるべきこと」は漠然としていて、緊急性も低いです。
一方、「2週間で小顔になれる方法」は、2週間後にデートやイベントが控えている人には、上記の「ある特定の状況で発生する具体的な困りごと」を解決してくれる方法が知れるので保存して2週間やってみようという気持ちになります。
このようにユーザーは、具体的な困りごとを解決する方法が知りたくて情報を探しています。
多くの人がなんとなく当てはまるニーズからコンテンツを作るのではなく、具体的な「ジョブ」からコンテンツを考えることで、「あとから見返して実行したい」と思って保存につながります。

そのため、ジョブ起点でコンテンツを作ることがとても重要になります。

2.独自の価値を投稿に落とし込む


1つ目のジョブ起点でコンテンツが作れたとしても、その情報がどこにでもあるありふれた内容であれば、他の同様のコンテンツとの差別化は図れません。
コンテンツにオリジナリティがなければ、ユーザーは他ではない、あなたの投稿をわざわざ選んで保存する価値がありません。自分にしか発信できない内容に落とし込むことが大切です。
自分にしか発信できないこと=一般的に調べれば出てくる情報ではなく自分が実際に体験したこと、「生の声」をしっかり表現することです。
実際に体験した「生の声」はあなたにしか発信できない本物の情報になるため、独自の価値が生まれ、他のコンテンツとの差別化ができるようになります。

3.行動変化も促す

ユーザーは「抱えている問題を今すぐ解決したい」と思って情報を探し、保存します。つまり、「どうにかしたい」と行動を起こしたくて情報を保存するので、行動変化を促せる内容やタイトルであるか?が重要になります。
1回読むだけで「なるほど」と納得して終わってしまう内容では、その後に具体的な行動に移ることはありません。
いかに保存して後から行動に移したいと思ってもらえるか、を意識してコンテンツを作成しましょう。

いかがでしたか?
最初のジョブ起点の内容が少し難しく、ニーズ起点との違いがわかりにくいかもしれません。
コンテンツを作成するときは、常に「自分がユーザーだったら保存して後で見返したいと思うか」という視点で考えてみてください。

「どこにでもある情報ではなく、あなたからしか得られない独自性があり、今すぐ問題を解決できる具体的な方法」
これを投稿に落とし込むことができれば、きっと保存率は2~3%を達成し、あなたのファンも増えることでしょう。
ぜひ意識して保存されやすいコンテンツ作りを目指してくださいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?