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2022年度第1回デジラボ(後半):複合現実を利用した建築設計におけるリアルタイムシミュレーション

はじめに

 こんにちは.デジラボ担当のM2門司,M1新田,舟津,B4安部です.
今回は,複合現実を利用した建築設計にどのように活用するかを検討するための取り組みを行います.

使用するアプリケーションの説明

 今回はFologramという,RhinoとGrasshopperで作成されたモデルを環境や規模に合わせて可視化し,複合現実(MR)の中での設計やプロトタイプ作成を可能にする,直感的でインタラクティブなプロトタイピングツールです.

① アプリケーションのインストール
準備するもの
・Windows PC (Rhinoceros5,6,7)
・スマートフォン
・Hololens
 まずは,このアプリケーションのインストールから始めます.下記のサイトからDOWNLOADページヘと移行し,Rhinoに対応したFologramをダウンロードします.

その後,exeファイルがダウンロードされると思うので,手順通りに操作を行い,Fologramのインストールを行います.
 Fologramがインストールをされたかを確認するには,まず,Rhinoを開き,Fologramとコマンド入力をすると

Fologramインストール確認

このような画面にが現れると思うので,こうなったらインストールが完了していることが確認できます.

複合現実とは

 ユーザーを仮想世界に没入させる仮想現実(VR)と現実世界にバーチャルな情報を表示する拡張現実(AR)の療法を合わせたような特徴を持ち,仮想世界と現実世界の情報を複合・融合させ,相互にリアルタイムで影響し合う空間を構築する技術を複合現実(MR)という.
引用:複合現実(Wikipedia) :
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%87%E5%90%88%E7%8F%BE%E5%AE%9F

Hololensの使用方法

 今回は,Hololens2をRhino,Grasshopperを使って生成したモデルを現実世界に投影するデバイスとして使用します.Hololensがどういったものかを知りたい人はこちらのサイトを見るととても参考になると思います.簡単に説明すると,Microsoft社が開発したMRデバイスで,現実空間を認識した上で,視線や,ジェスチャー,音声による操作が可能で,近未来的な体験ができるものです.

今回は以上の2つを使用して,建築設計にどのように活用できるか,問事を様々なシュミレーションを通して体験してもらいます.

デジラボで行う内容

一般的な設計プロセスとして,敷地に対してスタディを行い,建物のコンセプトを大まかに決定します.その後,図面を描き模型を作成することで,建物の詳細なイメージを検討し,それが一致したあとに施工が始まります.

そこで今回は,この一般的な設計プロセスの中で、スタディと模型の代替としてMRを使用して現実空間に投影しスケールを変更したり,配置を変更したりなど,リアルタイムで行うことで普段使用する模型との差異を体験してもらいメリット・デメリットの検討を行います.

モデルの概要

今回の検討で使用するモデルはすべてGrasshopperで作成しています.

model概要_柱梁のみ

このように決められた平面のグリッドにより,柱と梁を生成します.

また、

平面グリッド

このように決められた平面グリッドを設定し,自分で指定した場所に床を配置します,

さらに,

このように,決められたグリッドに部屋を配置します。

model概要_添景

また,添景を配置することで,モデルにスケール感を出すことができます.

MRでの可視化

このようにgrasshopperで作成したモデルをFologramを使用して現実空間に投影します。

MRスタディ
検討の流れ_グリッド番号

このように現実空間に投影されたモデルとそれに対応したグリッドに番号が書かれたものを使用し,そこに四角く切り欠いたスタイロを配置し,その番号と同様の位置に,Grasshopper上でも配置し,現実空間に投影します.
そのようにして,MRのモデルと実際の模型との比較をし,違いやメリット・デメリットを体感することで今回のデジラボは達成となります.

Grasshopperを触りながら,色々試してみましょう.

Grasshopperデータ

検討に使用したGHはこちらに添付しています.

こちらをダウンロードする際に必要なコンポーネントとして,Opensees for Grasshopperをインストールする必要があります.

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