見出し画像

精細半導体に次ぐ、パワー半導体、レガシー半導体が注目されている。

日本経済新聞は2024年03月05日に、東京大学発のGaianixx(ガイアニクス)は、電圧や電流を調整するパワー半導体の製造で使う「中間膜」と呼ぶ素材としてウエハー成膜を開発し、2023年07月31日にサンプル出荷すると報告した。

ガイアニクスの中間膜は欠陥や性能低下を招く「ひずみ」の発生を抑える。

今回開発された「中間膜」と呼ばれる素材は、PZT/SiC/GaN等多種多様な高品質単結晶薄膜を提供可能で、同プラットフォームをラボレベルから量産レベルに進化させた独自の「M4」技術で~12inchを視野に大口径化を確立していく。
GaianixxのPZT薄膜は、誘電率が100〜450(相境界)程度且つ成膜終了時には分極も終了しており、自発圧電性™を保持。また耐熱性が高く、450℃(リフロー温度)でも脱分極しないことが大きな特徴である。

また、積層構造で、高品質単結晶を可能にする。
基板上に成膜する1層目材料との間に「多能性®中間膜」を成膜する事で1層目との格子定数を合わせ、単結晶を形成する。

最大の特徴は1層目だけに留まらず、その上に成長させた複数の別材料層との応力も感じ再度任意に変形する「動的格子マッチング」によって、多層で高品質単結晶を形成できる。

なぜなら、Gaianixxの多能性®中間膜は、格子ミスマッチを駆動力に双晶型マルテンサイト変態による動的格子マッチングを生じることにより、最上部の機能膜を単結晶化させるからである。

また、基板上の欠陥を引きずる事なく高品質単結晶を成長させる事も可能となり、歩留やコスト改善にも大きく寄与出来る事が期待でき、EV(Electric Vehicle/電気自動車)などから、安価なシリコン基板に炭化ケイ素(SiC)などを積層でき、製造コストが75%ほど減り、EVの航続距離の向上や電子機器の小型化につながると言うことで注目されている。

2024年02月27日---ドイツのボッシュが、次世代のパワー半導体事業を強化している。
2024年02月13日---インドの複合企業、CGパワー半導体組立でルネサスなどと合弁。

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00681198
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC26AFE0W4A220C2000000/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?